木曜組曲 新装版 の商品レビュー
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小説家 重松時子が薬物死を遂げて4年。 時子と縁の深い5人の女性たち(絵里子、尚美、つかさ、えい子、静子)の物語。 登場人物は女性ばかり、限られた空間で物語は進んでいく。 女性の醸し出す独特の雰囲気。 追い詰め、追い詰められていく様子… 息が詰まる様な空間を感じた。 ラストでは女...
小説家 重松時子が薬物死を遂げて4年。 時子と縁の深い5人の女性たち(絵里子、尚美、つかさ、えい子、静子)の物語。 登場人物は女性ばかり、限られた空間で物語は進んでいく。 女性の醸し出す独特の雰囲気。 追い詰め、追い詰められていく様子… 息が詰まる様な空間を感じた。 ラストでは女性の強かさも。 何かを背負ったり、何かを吹っ切ったりした女性は強い。
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天才と呼ばれた女性作家が自殺した。 彼女に纏わる人間達が彼女を偲ぶために彼女の家に集う。 そこで彼女達は話を始める。 女性作家の死は、自殺だったのか、それとも……? 読みながらずっと思っていたのは「うわー女って怖いー」でした。 登場人物全員女っていう作品を読んだのは初めてだった...
天才と呼ばれた女性作家が自殺した。 彼女に纏わる人間達が彼女を偲ぶために彼女の家に集う。 そこで彼女達は話を始める。 女性作家の死は、自殺だったのか、それとも……? 読みながらずっと思っていたのは「うわー女って怖いー」でした。 登場人物全員女っていう作品を読んだのは初めてだったのですが……故人を偲ぶ会にも関わらずまぁ出るわ出るわ各々の今まで抱え込んでいた色々な鬱屈。 まぁ確かにねー、みんな腹の底では色んなこと考えながらニコニコ笑ってるものではあるけどねー。 それにしたって怖い。怖すぎる。 そして怖さと同じくらい強かな存在でもあるんだなぁと。 結局彼女達は最初から最後までずっと故人である天才女性作家に振り回されているんだけども(多分これからも)、やっぱり本物の天才と言うのはいるだけで周りを巻き込んでしまう磁場のようなものを放つものなんですかね。 「天才は凡人を駆逐する」みたいなセリフが出てくるんですが、ことクリエイティブな仕事に関してはそうだろうなぁと思わず頷いてしまいました。
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小説家時子が薬物で亡くなって4年、時子と縁深い5人の女が偲ぶ会で交錯する話。時子の死は自殺か他殺か、5人の隠し事は何か、語られるのは真実か創作か。薄氷を踏むような空気感が凄い好きで、不穏と和やかを絶妙なバランスで保ってて、このゾワゾワ感!流石恩田陸さんやなぁ。
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☆☆.5 4年前に自宅の自室にて薬物死した作家、重松時子。 彼女が永眠したその日、居合わせた5人の女達。 命日に近い木曜日を挟んだ3日間を時子の屋敷「うぐいす館」で過ごし、時子との思い出に浸ることが恒例となっていた。 果たして時子は自殺だったのか。 もしくは5人の中の誰かによって...
☆☆.5 4年前に自宅の自室にて薬物死した作家、重松時子。 彼女が永眠したその日、居合わせた5人の女達。 命日に近い木曜日を挟んだ3日間を時子の屋敷「うぐいす館」で過ごし、時子との思い出に浸ることが恒例となっていた。 果たして時子は自殺だったのか。 もしくは5人の中の誰かによって…。 5人それぞれの胸にある秘めたる想い。 本音を隠したままに今年も3日間が過ぎてゆくのか。 しかし差出人の分からない花が届いたことで、これまでとは違う時間が動き始める。 ついに語られるそれぞれの時子への思い。 綻び始める5人の関係。 時子を死へと至らしめたものが明かされる時、5人は何を思い何をするのか。 一人ひとり、時子との思い出が順に語られて行くスタイル。館の中で交わされる、あーだこーだの会話によって物語はすすむ。めっちゃ面白いと言うことはないのだけど、ミステリーあるあるの「そんなタイミングある?」の〝うまい作家〟の〝良くできた作品〟である。と思う。 今年の8冊目
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久々の恩田陸さん作品でした。3年前まで大ファンでかなりの作品数読んでます。【灰の劇場】から何故か読めなくなり2年前の【薔薇のなかの蛇】も満足度低かったです。 この作品は恩田陸さんらしいですが、少し単調な所があり、またストーリーが読めてしまいました。完読できて良かったです。まだまだ...
久々の恩田陸さん作品でした。3年前まで大ファンでかなりの作品数読んでます。【灰の劇場】から何故か読めなくなり2年前の【薔薇のなかの蛇】も満足度低かったです。 この作品は恩田陸さんらしいですが、少し単調な所があり、またストーリーが読めてしまいました。完読できて良かったです。まだまだ頑張って欲しいですね。
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筆者の作品によく見られる、群像劇の中でそれぞれのキャラクターの視点から真相を浮かび上がらせるのが面白い。
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凄く好きなストーリーだし、登場人物も魅力的で好きです。タバコ吸う女の人って憧れますよね。めちゃくちゃ好きになりました。特に出てくる料理が手の込んだオシャレなものばかりで良い!ただ6歳離れた妹に見せると渋いって言われるけど、私的には凄く飯テロに近い作品だと思いました!続き出るなら絶...
凄く好きなストーリーだし、登場人物も魅力的で好きです。タバコ吸う女の人って憧れますよね。めちゃくちゃ好きになりました。特に出てくる料理が手の込んだオシャレなものばかりで良い!ただ6歳離れた妹に見せると渋いって言われるけど、私的には凄く飯テロに近い作品だと思いました!続き出るなら絶対に買う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
作家・時子が薬物死して4年。2月の木曜に集まった女性5人。 送られてきた花束のメッセージ、罪は誰の罪?恩田陸作品の、こういう謎解き会話劇がすごく好き。事実と推理、想像と妄想が入り混じって、誰も信じられなくなる。この5人は時子と血縁者である人とパートナーと、そうではない者がいて、だから時子への想いも違うので、面白い。 崇拝者や傍観者の視点。 どこまで誰が見抜いているのかも、結局1番強いのは誰なのかもわからないところが面白い。
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ひとつの奇妙な館での会話劇、腹に一物もニ物も抱えている登場人物たち、 次々と明かされる秘密によって二転三転する展開…と、 今流行りのマーダーミステリーみたいだなぁと思って読んでいたら、 同じ感覚を持ってる方が何人かいらっしゃって嬉しい共感 それにしても、いい具合に屈折しつつ憎めな...
ひとつの奇妙な館での会話劇、腹に一物もニ物も抱えている登場人物たち、 次々と明かされる秘密によって二転三転する展開…と、 今流行りのマーダーミステリーみたいだなぁと思って読んでいたら、 同じ感覚を持ってる方が何人かいらっしゃって嬉しい共感 それにしても、いい具合に屈折しつつ憎めない物書きの女たちの描写や会話が面白すぎる 神秘性と俗っぽさが同居しつつも神秘性が少し上回る感じが大変魅力的なキャラクターたちでした 爽やかな話ではないが、悪巧みをしてニヤッとするような楽しさを感じられる本でした
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