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ホモ・ルーデンス 改版 の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2024/10/24

高校生の時、英文和訳か現国の問題で「ホイジンガによると人間の遊びは『競争』『模倣』『眩暈』『偶然』の要素を持つ」といったような文章を見た記憶がある。読んではいないが実家の書棚でもホイジンガという名前を見た記憶もあり、なんとなく気になりつつ四十年近く経ち、読んでみたら…書いてなかっ...

高校生の時、英文和訳か現国の問題で「ホイジンガによると人間の遊びは『競争』『模倣』『眩暈』『偶然』の要素を持つ」といったような文章を見た記憶がある。読んではいないが実家の書棚でもホイジンガという名前を見た記憶もあり、なんとなく気になりつつ四十年近く経ち、読んでみたら…書いてなかった。 「遊び」や「遊ぶ」に類する言葉の言語学的な解説から始まって、祭礼、競技、戦争、問答、演劇、詩、哲学、芸術…あらゆる人間の精神活動には遊びの要素がある、という主張が古今東西の文献からこれでもかというくらいに論証されている。 「遊びとはふざけているのだから何をやってもいい」ではなく、「遊びであるからこそ厳格なルールがあり、ルールに則って優劣を決める活動には、真剣さが要求される」という説明には納得させられた。

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2024/09/16

なかなか難解、過去例に見る遊びの事案に、ギリシア時代の登場人物が多く背景知識がないと読みづらい。 ただ、何を遊びと読み解くかという論旨は明快で、分かるところから読み進めればよいと思えた。

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2023/08/27

ホイジンガ「ホモ・ルーデンス」読了。一言、遊びと言っても丁寧に紐解くと奥深く、人の営みにおいてとても重要な意義がある事が本書からわかったように思う。そして遊びの要素が日々の生活から切り離される事で苦しみが生じる事ととても大切な気づきを得た。遊んでないで勉強しなさいも少し控えるか。

Posted byブクログ

2023/07/31

本著は「遊ぶことの重要性」について描かれた本で、現代では「遊び」が少なくなってきていると考察されています。 この本は古典的名著みたいですが、私には難しく苦労しましたー。 ぜひぜひ読んでみてください。

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2023/07/20

中公文庫 ホイジンガ 「 ホモルーデンス 」 文化史の本。命題は「人間は遊ぶ存在であり〜文化は 遊びの形式のなかに成立したもの」 遊びの特性として、自発性、非日常性、規則性、空間の限定、緊張と歓び をあげており、文化を育てるには これらの要素が必要なのかなと思う ...

中公文庫 ホイジンガ 「 ホモルーデンス 」 文化史の本。命題は「人間は遊ぶ存在であり〜文化は 遊びの形式のなかに成立したもの」 遊びの特性として、自発性、非日常性、規則性、空間の限定、緊張と歓び をあげており、文化を育てるには これらの要素が必要なのかなと思う 競技の結果より、競技のなかにある勝利への期待や緊張に 競技の目的を見出すことができれば、競技は遊びになると解釈した。なるほどと思う。「勝つことは自分が優越者であることが証明されること」は御意 秩序を守った戦争(闘争)は遊びであるという論調は、そもそも戦争に秩序が存在するのかと思うが、著者は 敵と平等の存在としての権利を認め合うことを秩序としているらしい 「遊びは何ものかを求めての闘争であるか、何かを表す表現であるかどちらか」

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2023/03/14

感想 枠を作る。その中で精一杯楽しむ。遊びは人間の文化の本質である。しかし現代において真の意味での遊びは消失しつつある。資本主義との相性か。

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2022/08/10

なかなか難しい。 だから目次を見て、気になるところから読んだ。 人間にとって何でも遊びだったとかいてあったり、ルールというのは遊びのために必要と書いてあったりする。ホモルーデンス解説ってのがあったらすごくいいかも。

Posted byブクログ

2022/07/24

「ホモ・ルーデンス」は「遊ぶ人」を意味し、文化がどこまで遊びの性格を持っているかを問う著書となっている。本文約480ページで全12章。大まかに分けると、1~3章が総論、4~10章が各論、そして11章が18世紀までの時代ごとの文化における遊びの要素を扱い、最終の12章では19世紀と...

「ホモ・ルーデンス」は「遊ぶ人」を意味し、文化がどこまで遊びの性格を持っているかを問う著書となっている。本文約480ページで全12章。大まかに分けると、1~3章が総論、4~10章が各論、そして11章が18世紀までの時代ごとの文化における遊びの要素を扱い、最終の12章では19世紀と現代について考察する。 遊びと文化の関係を探る本書だが、まず、動物の戯れとしても認められる遊びという行為は文化より古いことを前提として確認する。その遊びの主要な特徴は、「自由さ」「必要や欲望の直接的満足の外にあること」「現実から切り離された完結性と限定性」として挙げられる。これらの特徴を列挙したうえで、著者は遊びの定義を次のように定める。 「遊びとは、あるはっきり定められた時間、空間の範囲内で行われる自発的な行為もしくは活動である。それは自発的に受け入れた規則に従っている。その規則はいったん受け入れられた以上は絶対的拘束力をもっている。遊びの目的は行為そのもののなかにある。それは緊張と歓びの感情を伴い、またこれは「日常生活」とは「別のもの」という意識に裏づけられている。」 この定義は要所で何度も確認され、文化のうちに見られる遊びの特徴と照らし合わされることになる。なかでもとくに注目される遊びの特徴は、三番目に挙げられた「完結性と限定性」である。古代の文化から、というよりもむしろ古代の文化であるほどはっきりと、現代では正統に認められる文化の多くに、この遊びの特徴が認められる。それらを古代ギリシアやローマを中心に世界各地の文化の痕跡から検証するのが、4~10章の各論にあたる。そこで個々に取り上げられる主なカテゴリーが、法律、戦争、哲学、詩、音楽、舞踏などである。それらのうちに共通して認められものとして、遊びのもつ競技性も重要なポイントになっている。 本書のテーマである「遊び」の概念を捉えるために何度も対置して用いられるのは、「真面目」という言葉である。ただし、この「真面目」は必ずしも純粋な「遊び」の反対語ではなく条件付きとなっている。なぜなら、遊びが真面目に取り組まれることは普通のことだからだ。著者はこの点について、「遊びという概念そのものが、真面目よりも上の序列に位置し」、「遊びは真面目をも内包」するものという認識を示している。 終章での現代(出版は1938年)の文化における遊びのあり方としては、過去の文化は全般にわたって遊びの要素が色濃く反映されるものだったのに対して、19世紀を転機としたその後は文化における遊びの特徴が乏しくなっていったと指摘する。なかでも文化のなかで最も遊びの要素をわかりやすく認めることができるスポーツについても、「職業遊戯者のあり方には、もはや真の遊びの精神はない」として退けられてしまう。そして、「現代文化はもうほとんど、「遊ば」れてはいない」として危惧する著者は、「すべて遊びなり」という結語を残して本書を締めくくる。 文化は遊びのなかに含まれるという著者の示す遊びの適用範囲は非常に広く、広義には全ての文化は本来、遊びの一形態だとする主張と捉えて良さそうだ。逆にそれなら何が遊びではないのかが気になってくるが、その点についてはあまり触れられない。18世紀以前の文化は遊びの特徴に溢れていて、19世紀以後はそれらが乏しくなるという主張についても、その結論に反対ではないものの、納得できるだけの十分な根拠を示すには至っていないように思える。とはいえ、法廷のような格式を感じさせる、それこそ真面目一辺倒にみえる文化も、元をたどれば遊びのもつ競技性や限定性にあるという観点は興味深い発想だった。 ちなみに、ほどほどに読むならとりあえず1章と12章だけでも良いかもしれません。

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2022/04/05

遊びという概念について詳細に再定義し,議論した一冊。人間にとって遊びこそ人間たる所以の根幹であり、文明社会のあらゆる要素は遊びをルーツに持っていることがわかる。

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2021/05/19

遊びの哲学、遊ぶ人間。人間は遊ぶ存在である 暇つぶしや娯楽ではない。面白さこそ、本質で自分の内側にあるものが目的 理屈ではなく面白いから遊ぶのだ ・自由な行動であること∶やろうがやるまいが ・利害関係がないこと∶目的、必要性を満たすためでなく純粋に楽しいからする ・完結性と限...

遊びの哲学、遊ぶ人間。人間は遊ぶ存在である 暇つぶしや娯楽ではない。面白さこそ、本質で自分の内側にあるものが目的 理屈ではなく面白いから遊ぶのだ ・自由な行動であること∶やろうがやるまいが ・利害関係がないこと∶目的、必要性を満たすためでなく純粋に楽しいからする ・完結性と限定性をもっていること ・絶対的秩序があること∶秩序違反は遊びを破壊する、緊張感や不確実性が楽しむために必要でそのために秩序が必要 ・非日常であること∶掟や慣習に縛られない 真面目は遊びの反対。遊びのほうが深くて根源的 お硬い文化さえ遊びの中で発展してきた 法律∶競技性が伴う以上遊びの性格を帯びる 今、真面目さにより遊びがなくなってきている むき出しの闘争本能になっている=偽りの遊び 真の文化は遊びがないと存続しない 優越性を証明したがる人間の欲望∶競争が役立つ手段 心地よい、面白い感情がうまれる 満足が生まれるとき、どこかで誰かに優越感を感じている

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