自由なサメと人間たちの夢 の商品レビュー
人生のベストエンドに詰んでる人達がグッドエンドかもしれないルートを進んでいく様を見守るようなお話でした。どうしようもないけれど確かに救いがあると感じました。自分の事をゴミ屑だと思っているような人間ほど突き刺さる話であるような気がします。全てのお話に共感ポイントがあって1冊まるごと...
人生のベストエンドに詰んでる人達がグッドエンドかもしれないルートを進んでいく様を見守るようなお話でした。どうしようもないけれど確かに救いがあると感じました。自分の事をゴミ屑だと思っているような人間ほど突き刺さる話であるような気がします。全てのお話に共感ポイントがあって1冊まるごと好きにならざるを得ませんでした。
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サメだ…! 帯に納得である。 短編集ではあったけど、その数の分だけの人生と、彼らの追う夢を見た気がした。あとサメ生も。
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文通友達さんとの読書会の課題本としていただいた本です。初めましての作家さん。 面白かったです。始めに収録されている「ラスト・デイ」の最初の一文から惹き付けられました。 消えたかったり、現実から逃避していたり、という、なんだか近しい病んだ人々…と思ってしまいましたが、「サメの話」「...
文通友達さんとの読書会の課題本としていただいた本です。初めましての作家さん。 面白かったです。始めに収録されている「ラスト・デイ」の最初の一文から惹き付けられました。 消えたかったり、現実から逃避していたり、という、なんだか近しい病んだ人々…と思ってしまいましたが、「サメの話」「水槽を出たサメ」がとても好きでした。 「水槽を出たサメ」は、これがこの本の締めくくりのお話で良かった、と思いました。エーテルのサメが空中を泳ぐ様が綺麗で。そして涼香が前を向くのも。涼香も少女もサメを「サメ!」と呼んでいるのも好きです。 この作家さんの他の本も読みたくなりました。大森靖子さんの帯も良いです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小説すばる新人賞受賞後第一作。 キャラクター造形の巧みさは短編でも活きている……というか、短編ではより濃縮されていて、長編よりも魅力的に感じられる部分も多かった。特に終盤、同じ世界を舞台にした2編に登場する『サメ』が良い。 以下は2冊続けて読んだ印象。 この、良い意味での『軽さ』、ポップ方向に振り切れたタイプは、これまで、小説すばる新人賞にいそうでいなかったタイプじゃないだろうか。 『小説すばる新人賞』といえば、よく言われるのが『偏差値が高い』、つまり受賞後に活躍する作家が多いことは知られているが、近年、こういうポップ指向タイプはいなかったように思う。このまま新作を書き続けて欲しい。
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