罠ガール(3) の商品レビュー

緑山のぶひろ(著者)

2024/09/04

罠ガール第3巻。
今回の舞台は京都府天橋立。
猿による農作物への被害。
そして地元に戻っての大物イノシシとの遭遇まで。

いずれも農作物に対する獣害について詳しく解説されているので、害獣駆除は何のために必要なのか？という理解につながると思う。
そして、一般的な狩猟対象外ではあるが、害獣駆除の対象となる猿への対応。
またイノシシの習性についても言及されている。
猿については、ほとんど知らないことなので、興味深かった。

2019/01/26

ＪＫ罠師が野生動物と対峙するコミックの３巻。
この巻では家を飛び出して、日本三景の天橋立へ。股のぞきやかわらけ投げに興じる千代丸・レモン・つむじの三人娘。
とはいえ、ただの観光旅行ではない。本当の目的は、つむじの親戚の家の枝豆収穫の手伝い。ところは丹波篠山。丹波の黒豆の産地である。
篠山といえばイノシシでも知られるが、近年、サルの被害がひどい。
そのサルから枝豆農家がどのように作物を守っているのか、詳細な取材を元に描いている。

サルは賢い。
そのサルと闘うには電柵だけでは足りない。
モンキードッグと呼ばれる特別に訓練した犬で追い払ったり、雌ザルに発信機をつけて動きを監視したり、群れが近づいているとわかったら人が集団で威嚇して追い払ったり。
あの手この手を使って知恵比べとなる。
捕獲すればよいかというと、無暗に捕獲した結果、群れが分裂して被害が余計ひどくなる場合もあるという。
ともかくも畑の周りが危険であり、何も食べられないことをサルにわからせることが肝要になる。農家と行政との連携も重要になってくる。

後半は家に戻り、田んぼを荒らすイノシシとの対決。こちらの山場は次巻に持ち越される模様。

おまけに今回は活躍の場がなかった人見知り美女猟師、夏芽がちょっぴり登場。この巻では登場していなかったはずだけど、実は、という仕掛けが楽しい。