樹木希林 120の遺言 の商品レビュー
本書にまえがきを寄せている養老孟司氏は、よくこう言った。「生老病死は人の自然。」人は気がついたら生まれ、やがて歳をとり、病を得て、そして必ず死ぬ。その意味で、希林さんはまさに自然体という言葉がぴったりの人ではないだろうか。 この本にも、生老病死それぞれの項がある。そこに、それらに...
本書にまえがきを寄せている養老孟司氏は、よくこう言った。「生老病死は人の自然。」人は気がついたら生まれ、やがて歳をとり、病を得て、そして必ず死ぬ。その意味で、希林さんはまさに自然体という言葉がぴったりの人ではないだろうか。 この本にも、生老病死それぞれの項がある。そこに、それらに対する希林さんの態度というものが現れている。たとえば、生について希林さんは次のように言う。 「わたしは全てのものに対して、絶対こうでなければいけないという鉄則はないと思ってるんです。たとえば私の顔。これはミスして出て来ちゃったわけですよ(笑)。でもこのミスを活かそうと思ってやってきた。」 誰でも、こんな顔にしてくれと親に頼んで生まれてきたわけではない。それでプチ整形したり、写真を加工してインスタグラムにアップしたりする人がいる。でも、何も美人に生まれなくったって、その顔を活かそうと思えば、希林さんのように活かせるのである。それが個性だからである。 病気についてもそうである。がんになっても、自然のこととして受け入れて、あっけらかんとしていらっしゃった。「人生がすべて必然のように、私のがんもまったく必然だと思っています。」「ガンになって死ぬのが一番幸せだと思います。畳の上で死ねるし、用意ができます。片付けしてその準備ができるのは最高だと思っています。」 希林さんが亡くなられて、惜しい人を亡くしたとは思う。でも、それを痛ましいことと受け取るのは何か違うと感じた。なぜなら、すでに書いたように、自然体の人だからである。死は自然のなりゆきだから、仕方がない。希林さんの言葉にも出てくるが、そういう態度を「覚悟」と言った。希林さんは覚悟のできている人だった。 希林さん、ありがとう。そして、あらためてご冥福をお祈りします。
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表紙の写真が新聞紙面に載った時は衝撃だったな たくさんのいい言葉に出会った一冊 「年齢に沿って生きる」 「愚痴を言わない」 「面白がる」 うふふ 私ごときが生意気だけどアンチ「アンチエイジング」 それなりに年とって未熟なままで終わりたい 樹木希林さん お疲れさま! ≪ 老いだっ...
表紙の写真が新聞紙面に載った時は衝撃だったな たくさんのいい言葉に出会った一冊 「年齢に沿って生きる」 「愚痴を言わない」 「面白がる」 うふふ 私ごときが生意気だけどアンチ「アンチエイジング」 それなりに年とって未熟なままで終わりたい 樹木希林さん お疲れさま! ≪ 老いだって 病気ですらも 栄養に ≫
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