自薦 THE どんでん返し(3) の商品レビュー
6人の作家さんの風味が効いた世界観のミステリ。どれも読みやすかった。北村さんの伏線に感心した。折原さんの作品が一番好き。
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6名の作家さんの短編集。どんでん返し3作目! 6作の中では「偶然」「ハガニアの霧」「拾ったあとで」「九州旅行」の4作は仲々面白いです。 偶然-俺、俺、詐欺の話、犯人対被害者老女、騙されて…! ハガニアの霧-名画の発見で起きる誘拐事件、薄々犯人は、だろうなと言う感じ。 拾ったあと...
6名の作家さんの短編集。どんでん返し3作目! 6作の中では「偶然」「ハガニアの霧」「拾ったあとで」「九州旅行」の4作は仲々面白いです。 偶然-俺、俺、詐欺の話、犯人対被害者老女、騙されて…! ハガニアの霧-名画の発見で起きる誘拐事件、薄々犯人は、だろうなと言う感じ。 拾ったあとで-路上でお金を拾った事から人生が変わる女性の話。 九州旅行-探偵と作家の殺人現場でのドタバタ劇。 あと ざくろ-意味分からない。 富士参り-導入部分の回収がなく話に無理がある。 と言う所でしょうか。 どんでん返し2より面白かったです。
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全体的に各々の作家の他作品を是非読んでといった具合の作品集。 そんな中でも、一番は、折原一「偶然」。まさに、各々が運びが上手くいったと思ったところでのどんでん返し。 その他、新津きよみ「拾ったあとで」の、あの語りで進む雰囲気も好き。
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どんでん返しと銘打ってるわりに読み終わっての驚きがない。ほとんどの作品が「まあ、そうだよな」という感想。 偶然 オレオレ詐欺に引っかかる女性と二人組の詐欺師のやり取りで話は進む。金を受け取りに来た詐欺師を待っている結末とは。。 地の文の視点をずらすことで読者にとある錯覚を仕掛けてくる。偶然のタイトル通りのオチが良かった。 ざくろ 六十になった女が自分の人生を振り返るという話だが、ひらがな多用の文はまるで子供が書いているように思わせる。結末はどっちとも取れる内容になっているが、この作品を書いたのが北村薫でなく名もない新人であったなら間違いなく酷評されていたと思う。そんなデキ。 富士参り 記憶を無くした長刀の達人の姫様が殺人事件を解決!するのだが、その推理方法が完全にオカルト。人の心の中を覗いて真犯人をってこれは推理なんですかね?短編なのに登場人物もやたら多いしでイマイチな読み物でした。 ハガニアの霧 物置小屋から見つかった有名作家の絵画。所有者の息子が誘拐され身代金代わりにその絵画を要求される。世界で一番深い海、マリアナ海溝にその絵を落とせと指示する犯人の意図とは。 犯人はわかったが動機まではわからなかった。最後はやたら爽やか。 拾ったあとで 自己破産をしに弁護士事務所にやってきた女性の回顧録。 大金を拾ったせいで借金を重ねて最後に女性弁護士に助けを求めた。 オチを含めてこれで説明出来る。 九州旅行 今回一番面白かった作品。マンションの一室で起きた殺人事件を、銘探偵にヒントを与えて貰いながら推理小説家が真相を考えるというストーリー。二人のキャラがどちらも狂ってて好き。殺人事件だというのにそこから小説のネタを探す作家。割と笑えない嫌がらせを仕掛けてくる探偵。こんな悲壮感のない殺人ものは久しぶり。不謹慎!だけど、面白い!
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『偶然』折原一 どんでん返しモノということで、なんとなく疑って読みつつも、最後はあっと綺麗に騙されて面白かった。親子の皮肉さよ。 黒い車の正体は、不動産業者ではと決めつけてるがゆえに、違うだろうなあとは思っていたが正体までは見抜けなかった。 『ざくろ』北村薫 北村さんは『ターン』くらいしか覚えてないが、『ざくろ』も語調がそんな感じ。シュレディンガーの猫みたいな、量子論みたいな話だなと思った。どんでん返しの話というより、雰囲気重視のあやふやさ。 『富士参り』鯨統一郎 連作の1話目では?と思ったらそうらしい。キャラが多めでちょっとややこしかった。続きは気になるが、知らなくても別に良いかな程度の興味。ヒロインのりんが成敗するところまではやりすぎ感を覚えたけど、作者はやりたかったのだろう。 『ハガニアの霧』長岡弘樹 親子間の愛情が薄いなと思った。誘拐犯の目的までは見抜けなかったのが悔しい。あの短時間でよく鉛やトランクを用意出来たなと思うし、秘書が有能。絵画を扱ったネタは好き。 『拾ったあとで』新津きよみ この弁護士もなにか関わってると思ったら最後に出てきて、語り手の勝利のようで終わるのが面白い。金銭と恋愛が絡んだ話なので、人の噂話を聞いてるようで、野次馬的に面白かった。元カレのサトシがうまいことやり抜けたのが笑える。 『九州旅行』麻耶雄嵩 麻耶さん目当てで読んだこの本。初出本は読んだはずなのに全く覚えてなかった。 相変わらず冒頭でのメルカトルと美袋との掛け合いがブラックコメディで笑える。美袋は笑えない。お互いの寝首をかき合うような探偵と助手という関係性を提示したのはほんとすごいなと思う。 麻耶さんはロジック命なので、推理を読んでるのが楽しいし、結局それを覆すのも気持ちいい。覆すところを含めてのロジック。 メルカトルが退出した時に、あれ?おかしいぞ?と思ったら案の定。ジグソーパズルを1つ持ち去ったのは、美袋をその部屋にいさせるための時間稼ぎだったのだろう。 そして犯人は長門と思わせてのおっさん。おっさん要素はどこにあったのかは思い付かない。同性愛者だと匂わせる要素は読み解けなかった。
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ベテラン作家さんたちの自薦どんでん返しですが、思いがけずすべてが初読。やっぱりさすがの一言です。素直などんでん返しで好きなのは折原一「偶然」、長岡弘樹「ハガニアの霧」。雰囲気が好みなのは北村薫「ざくろ」。鯨作品、新津作品もそれぞれらしい作品でした。そして麻耶雄嵩「九州旅行」…メル...
ベテラン作家さんたちの自薦どんでん返しですが、思いがけずすべてが初読。やっぱりさすがの一言です。素直などんでん返しで好きなのは折原一「偶然」、長岡弘樹「ハガニアの霧」。雰囲気が好みなのは北村薫「ざくろ」。鯨作品、新津作品もそれぞれらしい作品でした。そして麻耶雄嵩「九州旅行」…メル!そうだった、彼はそんな人でした…でも好き!そういえばシリーズも1~2冊読んで止まってました。新人さんや新作を追いかけるのも楽しいけれど、まだまだ読んでいない好き作家さんの以前の作品をきちんと読んでおこうと改めて思えた一冊でした。
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意外性があったのは北村薫さん。麻耶さんのメルカトルものは初めて読んだ。メルカトルが探偵の名前と知ったことがある意味どんでん返しであった。
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どんでん返しシリーズ第3弾。1弾は読んでいて、2弾は読んだことのある話が多すぎたので見送り、そしてこの3弾目は麻耶先生のメルカトルシリーズ「九州旅行」以外は読んだことが無かったので購入。 それぞれ趣の違うどんでん返し、しかも自薦なので、先生方が直接選んだどんでん返しが収録されてい...
どんでん返しシリーズ第3弾。1弾は読んでいて、2弾は読んだことのある話が多すぎたので見送り、そしてこの3弾目は麻耶先生のメルカトルシリーズ「九州旅行」以外は読んだことが無かったので購入。 それぞれ趣の違うどんでん返し、しかも自薦なので、先生方が直接選んだどんでん返しが収録されているのが面白い。 まっとうな(?)どんでん返しもあれば、夢の中にいるようなふわふわした感じで終わる話もあり。 なかでも折原一先生の「偶然」は、ああなるほどだまされたー!とまさにどんでん返し!この切り替えしはすっきりした。 自薦に加え新鮮どんでん返しシリーズも出ているそうなので、そちらも読んでみたい。
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折原さん、北村さんは安定の面白さ。 他は、ちょっと私には合わなかったみたい。 でも、次は『新鮮~』が出るようなので楽しみにしよう。
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どんでん返しの妙が味わえる短篇アンソロジー。収録作品は,折原一「偶然」/北村薫「ざくろ」/鯨統一郎「富士参り」/長岡弘樹「ハガニアの霧」/新津きよみ「拾ったあとで」/麻耶雄嵩「九州旅行」
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