帰去来 の商品レビュー
パラレルワールド警察小説と帯にある。また「タイムトリップ」という言葉も見えるが、ちょっと違うでしょう。まあ、連載誌が「小説トリッパー」だしな(苦笑)。SFテイストのミステリーを稀代のストーリーテラー大沢在昌が書いているのだから、これが面白くないはずがない。500頁を超える本を2日...
パラレルワールド警察小説と帯にある。また「タイムトリップ」という言葉も見えるが、ちょっと違うでしょう。まあ、連載誌が「小説トリッパー」だしな(苦笑)。SFテイストのミステリーを稀代のストーリーテラー大沢在昌が書いているのだから、これが面白くないはずがない。500頁を超える本を2日で読了。満腹感あり。
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- ネタバレ
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女刑事。連続殺人犯のおとり捜査で公園のベンチに座る 後ろから襲われ、首を絞められた。目が覚めると異次元の日本にいた。微妙に違う。死んだはずの父が生きているが、顔が違う。父には弟がいた。自分の父の顔。戦時中にスパイ。 特殊兵器の開発に携わっていた。異次元に飛ぶ機械だった。 誰でもできるわけではない。父と連続殺人犯と自分だけとべた。自分の時代に戻り、連続殺人犯をおびき出し射殺。
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警視庁捜査一課・志麻由子は連続殺人事件での張り込み中、犯人に首を絞められ気を失ってしまう。目覚めたら、「光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市」という異次元で、その世界の志麻由子と入れ替わったようだ。ここでは警視であり、元の世界の元恋人・里貴が部下として仕えていた。混乱しなが...
警視庁捜査一課・志麻由子は連続殺人事件での張り込み中、犯人に首を絞められ気を失ってしまう。目覚めたら、「光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市」という異次元で、その世界の志麻由子と入れ替わったようだ。ここでは警視であり、元の世界の元恋人・里貴が部下として仕えていた。混乱しながらも由子は、この世界での新宿、闇社会の「羽黒組」と「ツルギ会」を破滅させようとする。その一方で、こちらでの殺人事件、元の世界での実の父の死の真相、そして連続殺人事件の真相を追う。そして由子は元の世界に戻れるのか。パラレルワールド警察小説とのことです。 二つの世界での人物のつながりを整理しながらゆっくり読みました、うまく作ってあるけれど、大沢さんがSFとはね、というのが先ずの感想。自分自身SFというと冷めてしまうのが原因? いや、読み応えあったけれどね。男と女のやりとりとか正と悪のやりとり大沢さんならではで。由子の強くなっていく過程よかったね。
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真骨頂の警察物であるで新境地のパラレルワールド系。綿密に作り込まれた世界観と伏線の回収は見事。自分はやっぱり現実世界モノが好きだけど新たなジャンルという意味ではファンとして嬉しい限り。
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もともとパラレルワールドって言う無茶な設定なのでつじつまの合わないことも承知で読んでくださいってこと
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大沢在昌 著『帰去来』読了。 執筆に10年を費やした大沢在昌作家生活40周年記念作品。 本作は過去の大沢作品の内『撃つ薔薇』や『B・D・T 掟の街』に近い近未来SFテイスト、舞台設定は村上龍の『5分後の世界』を髣髴させる◯行◯界もの。 警視庁捜査一課志麻由子は連続殺人犯の張込...
大沢在昌 著『帰去来』読了。 執筆に10年を費やした大沢在昌作家生活40周年記念作品。 本作は過去の大沢作品の内『撃つ薔薇』や『B・D・T 掟の街』に近い近未来SFテイスト、舞台設定は村上龍の『5分後の世界』を髣髴させる◯行◯界もの。 警視庁捜査一課志麻由子は連続殺人犯の張込み中に何者かに首を絞められ意識を失う。 その彼女が目覚めた世界とは…‼️ 特別斬新な物語構造では無いが、作家生活40年に裏打ちされた見事な筆力で500ページ近い作品を一気読み。 弱点を長所に転換する方式も手垢の付いたものだけど、丁寧に描かれるヒロインの内面描写との相乗効果で説得力を持たせる辺りはお流石! 映画好きの視点からは舞台背景として『野良犬』『仁義なき戦い』『実録・私設銀座警察』などを、物語展開では『ヒドゥン』『アンタッチャブル』を想起しながらニヤニヤしていた(笑) 勿論 在昌らしいケレンもたっぷりあるし、後半では『新宿鮫2 毒猿』に勝るとも劣らない怒涛の畳み掛けで大満足。 問答無用でおススメでございます‼️
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応募でゲラが当たりました!! 大沢作品はほとんど読んでいると思いますが、今までとは少しテイストが違うかも。 もう一つの世界の雑多で尚且つ質素な感じにとても引き込まれてあたかもその世界に迷い混んだような感覚で興奮しました。 父親との関係が切なかった。
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パラレルワールドものの警察小説というなかなかにトリッキーな一作。 SFって好き勝手な設定で話を進めていくところが苦手ということを改めて感じた一作でもあった。
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