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フロンティア軌道論で理解する有機化学 の商品レビュー

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2021/05/08

フロンティア軌道論とは,最高被占軌道(HOMO)と最低空軌道(LUMO)の相互作用による反応を扱う理論で,旧来の有機電子論に代わるものとして注目されている。 そう言われると難しく思われるかもしれないが,実際には有機化学の冒頭で電子の収容について扱い,その時に軌道という考え方は既...

フロンティア軌道論とは,最高被占軌道(HOMO)と最低空軌道(LUMO)の相互作用による反応を扱う理論で,旧来の有機電子論に代わるものとして注目されている。 そう言われると難しく思われるかもしれないが,実際には有機化学の冒頭で電子の収容について扱い,その時に軌道という考え方は既に身についている。そして,有機反応の大半は有機電子論により説明されて,忘れた頃に環化付加反応や光反応,酸素の電子配置(ビラジカル)などで軌道論が再登場する,というのが現状だと思う。 本書は,有機反応の全てを一貫して軌道論で記述したものである。応用レベルとなると軌道論無しでは理解が難しい中で,本書は簡単なところから説明しており理解のギャップを埋めることができる。また,このような考え方は計算化学においても役に立つ。

Posted byブクログ