1,800円以上の注文で送料無料

なにもない の商品レビュー

2.5

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/11/04

⭐️2.5 スペイン文学 1944年ナダル賞受賞。作者は当時23歳。 「なにもない」というタイトルに惹かれて手に取ったんだけど、読んでる最中 なんや名前負けか(脈絡ないんか) みたいに思ってしまってた。 でも、逆説的な意味合いをもっており、バルセロナでヒステリックな家族と過ごす...

⭐️2.5 スペイン文学 1944年ナダル賞受賞。作者は当時23歳。 「なにもない」というタイトルに惹かれて手に取ったんだけど、読んでる最中 なんや名前負けか(脈絡ないんか) みたいに思ってしまってた。 でも、逆説的な意味合いをもっており、バルセロナでヒステリックな家族と過ごすことで負った 自分にとって消えない心の傷を なんでもなかったといっている非常に皮肉ったタイトルセンスであったことを知って、いや〜やっぱり私の目に狂いはなかったわ なんて、調子のいいことを思ったりした。 こんなヒステリックな家族がいても、"私"はどこか傍観者であったし、語り手が保っていた一定の距離感がある意味、物語に親しみやすさをなくし、没入感をなくさせていたが、 いい距離感で読める作品にもしてくれてた。 ファン、グロリア、ロマンの 通常でなさ、愛着障害的な なにかを感じさせるような 人間的欠如感、言っていることの意味の分からさなどは、私のなかで見覚えのある感覚で辛かった。 そういう人と接する際に、"傍観者"でいることはむしろ自分を守る術であるのではないかとも思う。 アンドレアは はじめ、もっと中学生とかそれぐらいに幼く感じるなと思ってたけど、18歳なんて、この前まで高校生やし、おこちゃまと扱われて当然かとも思った。

Posted byブクログ

2019/08/30

内戦後の荒廃が続くバルセロナに親戚を頼り、大学に進学するために地方から出てきた18歳の少女の一年間。後書きを読むとなんとなく自伝っぽい。んー、とても普通なんだよ。表紙のおしゃれ感、タイトルの思わせ振り、両方はずしてるのよ。自分のことがよく解っていて、身の程を知った行動をしてるから...

内戦後の荒廃が続くバルセロナに親戚を頼り、大学に進学するために地方から出てきた18歳の少女の一年間。後書きを読むとなんとなく自伝っぽい。んー、とても普通なんだよ。表紙のおしゃれ感、タイトルの思わせ振り、両方はずしてるのよ。自分のことがよく解っていて、身の程を知った行動をしてるから、皆があなただけに話すのよ、と前置きした上で色々話す。周りの人間は皆情緒不安定でそわそわびくびくしている。なんだろ、この語り手の若くして「人生はそれなり」感。執筆時作者は23歳。どんな時代でも人は自分の足にて生きて行く。

Posted byブクログ