「王室」で読み解く世界史 の商品レビュー
諸外国の王室の歴史をざっくり見るにはとても良い。 おそらく、「いわゆる皇室女系論」に対して、ぐうの音も出ない一撃が繰り出せる。
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【「王室」を辿れば、世界の実相が見えてくる】と帯に書いてある。たしかにそれはそうだろだが、この本を読んで、世界の実相が見えてくるかといえば…。 言ってしまえばただ国ごとに(途中迄の)歴史をまとめただけなので、その歴史が如何に現代の情勢と繋がっているか、そこまで踏み込まないと意味が...
【「王室」を辿れば、世界の実相が見えてくる】と帯に書いてある。たしかにそれはそうだろだが、この本を読んで、世界の実相が見えてくるかといえば…。 言ってしまえばただ国ごとに(途中迄の)歴史をまとめただけなので、その歴史が如何に現代の情勢と繋がっているか、そこまで踏み込まないと意味がないでしょう。特に新しい発見はなかった。 また、所々に明らかに偏っていると言わざるを得ない筆者の意見が見受けられるのは目に余る。
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王室は政治利用され、破壊と再生を繰り返し、その中で日本は万世一系を維持してきた。今まで維持出来たことにとても価値があり、これからも続いてほしい。 一部著者の偏った意見は気になったが、世界の王室について広く浅く知れたので、今後は1つに絞って掘り下げていきたい。
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大国だけでなく、簡単ではあるが世界各地域の歴史をつかめる良書。学校で教科書のサブテキストとして使用したらいいんじゃないかと思った。
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前作の民族で読み解く世界史では気にならなかったと思うのだが、この本は著者の世界観を主張したいがため歴史書になってしまって残念。日本は万世一系の天皇家があったために、民度が高く、近代化も早かった。中国は王朝がコロコロかわり、国という意識が根付かず、公共の意識がなく、街中にゴミや公害...
前作の民族で読み解く世界史では気にならなかったと思うのだが、この本は著者の世界観を主張したいがため歴史書になってしまって残念。日本は万世一系の天皇家があったために、民度が高く、近代化も早かった。中国は王朝がコロコロかわり、国という意識が根付かず、公共の意識がなく、街中にゴミや公害があふれてるらしい。相当な偏見意識。自らが述べているように王朝が変わる国なんて世界中にあるし、世界中がゴミだらけなのか?公害でいうならむしろ日本の方が先んじてあふれていたよ。そもそも王朝が存在しないアメリカが安定して超大国なのはなぜ?と突っ込みどころが満載。あとがきに「日本には素晴らしい歴史があります」と述べていて、これが流行りの日本礼賛本であること示している。自信がないから自画自賛したいんですね。
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小さいころは、ごく単純に、「平等な人間社会にあって、天皇制とはいかがなものか」と思うだけだったが、様々な知識を得て、これも一つの社会の仕組みとしては必要な構造として働いてきたのだと見直してきてもいる。 しかし、「天皇」は、日本独自の呼び方としても、「皇帝」「王」などの、日本語訳さ...
小さいころは、ごく単純に、「平等な人間社会にあって、天皇制とはいかがなものか」と思うだけだったが、様々な知識を得て、これも一つの社会の仕組みとしては必要な構造として働いてきたのだと見直してきてもいる。 しかし、「天皇」は、日本独自の呼び方としても、「皇帝」「王」などの、日本語訳されたもののルーツや意味、また、「帝国」と「王国」の違いなど、あいまいなままのものは多い。「帝国主義」とはいうけれど、だからといって、その国が「帝国」であるとは限らない。 「エンペラー」「キング」「カイザー」「ツァー」「ハーン」「ハン」「「スルタン」「シャー」「アミール」「サパ・インカ」「トラトアニ」などなど、世界中で使われてきた呼称の意味や格までが示される。 そして、その継承のされ方も様々だということがよくわかる。 そのほか、同様に権力を持った、「教皇」や「カリフ」などについても解説される。 日本人にとって、王は、万世一系、つまり、男性天皇の血筋のみが継承する一つの長いつながりを当然と受け止めるのが普通だろうが、例えばヨーロッパ王室はそれにこだわらず、女性の継承もある。皇帝位は、ローマ帝国皇帝位を引き継ぐものであり、そもそも、ローマからして、血統をそこまでつなげようとするものでもない。また、中国では、易姓革命の建前で、皇帝位は簒奪を繰り返される。 そもそも、「王」が収めるような国が集まってできた集合王国の長を「皇帝」というのかなと思っていたけれど、そういうわけではない。 いつの世にも合う最適な社会制度などありはしない。 日本の歴史上、天皇が世俗権力とは一段違うところにあり、様々な形で求心力を発揮し続けてきたことが功を奏したこともあろう。 それぞれの国や地域において、王が国を束ねることにより、他者の侵入を阻み、国民の利益を守った例もあろうし、その反対に、不利益をもたらした例もあるだろう。 社会が変化し続けることの意味とは、人々の価値観の変化であり、それは、その時に応じて社会制度を変化させる必要を生む。 ただね、うーん。あまり、書きぶりが、公平な視線によるものと思えないんだよね。これ。
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