ショウコの微笑 の商品レビュー
静かな文章。 国語の授業なら、解釈や作者の言いたいことなどいっぱいとりあげて話し合うんだろうなぁ。と思うくらい、人によって感じることがそれぞれな小説。 「スネオンニ」と「秘密」がとてもよかった。家族に対する深い愛がとても悲しい。
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読解力がないので、全てを理解できなかった。「ショウコの微笑」は最後の一文が分からなかったので、誰か教えてほしい。韓国のことは知っているようで知らなくて、違うようで同じようだと思った。事勿れ的な感じは日本と同じで意外。韓国がベトナム戦争で戦っていたのも知らなかった
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読み終わってちょっと経ってるんだけど、ずっと心に残ってる。わたしが涙もろいってのもあるんだけど、それでもどの話も泣いてしまったし、表題作では(ということは初っ端で)顔ぐしゃぐしゃにしながら読み進めていた。 すごい。この作者さん本当にすごい。ひんやりしてる綺麗な水みたいにスッとはい...
読み終わってちょっと経ってるんだけど、ずっと心に残ってる。わたしが涙もろいってのもあるんだけど、それでもどの話も泣いてしまったし、表題作では(ということは初っ端で)顔ぐしゃぐしゃにしながら読み進めていた。 すごい。この作者さん本当にすごい。ひんやりしてる綺麗な水みたいにスッとはいってくる文章がたまらなく好き。 本当の本当に全編、心にのこる話なのだけれど、特にハンジとヨンジュはいまでもふと思い出して泣きそうになってしまう。なんでふたりはああなってしまったんだろう。一体なにがダメだったんだろう。あんなに心が通い合ってると思ったのに、なんで断絶が生まれてしまったんだろう。 喪失と痛みともう会えないひとへの愛おしさや悲しさがどのお話にもあって、ずっとわたしを泣かせてくる。 この作者さんの他の著書も読もう。
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人の気持ちを全て理解することはできないというもどかしさと、取り返しのつかない喪失に直面した時の切なさ、でもその人と一緒に過ごした日々の記憶の彩りはそれぞれの中で生き続けると思う。
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『わたしに無害なひと』チェ・ウニョンのデビュー作。どの話も『わたしに無害なひと』と同じく、人とのすれ違いや別れにヒリヒリする。作中の人達と同じ経験をしたわけでもないのに、誰もが感じたことがあるであろう痛みや心情を丁寧に描くことで暗く静かに刺してくる。余韻~となる
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チェ•ウニョンさんの『ショウコの微笑』。 いるかさんのレビューにもありましたが、涙活で勧められなければ、おそらく手に取らなかった作品です。そして「新しい韓国の文学シリーズ」がある事も知りませんでした。『ショウコの微笑』はシリーズ19冊目になります。 韓国の小説は少し苦手意識があ...
チェ•ウニョンさんの『ショウコの微笑』。 いるかさんのレビューにもありましたが、涙活で勧められなければ、おそらく手に取らなかった作品です。そして「新しい韓国の文学シリーズ」がある事も知りませんでした。『ショウコの微笑』はシリーズ19冊目になります。 韓国の小説は少し苦手意識がありました。 なぜかというと…過去2冊しか読んでいないのですが、その2冊から、女性の社会的立場の弱さや、格差社会を感じて、物語りを味わう前に、自分の中で勝手に辛さや悲しみを感じてしまって…。 みんなで読む涙活だからこそ、そんな苦手意識を克服できたらなぁと思いながら読みました。 「ショウコの微笑」は7つのお話と「作家の言葉」と「作家と作品について」からなる短編集で一つ一つのお話と作者の紡ぐ文章が不思議と心に寄り添ってきてくれます。 歴史、文化、死生観、宗教に違いはあっても、恋心、大切な人を愛する気持ち、友人との気持ちのすれ違い、育ててくれた人に対しての感謝と深い愛情、そういった心を感じられました。 どのお話も余韻が素晴らしくて大好きですが、 「ショウコの微笑」 「シンチャオ、シンチャオ」 「ハンジとヨンジュ」 「秘密」が好き。 あと、何度か出てくる手紙の場面も好きだなぁ。 片思いの相手への渡せなかった手紙。 祖母から孫への手紙。友人への手紙。 手紙ってどうしてこんなに心に残るんだろう…。 この本は辛さや悲しみよりも、韓国で生まれ育った韓国人女性の生活や考えや心が伝わってきて、それらの心に共感し、親近感がわき身近に感じられました。自分の中の偏った考えをそっと方向転換してくれた作品です。 読んでしみじみと良かったぁぁ、と思える作品。 涙活「夏」で選書してくださった地球っ子さんに感謝。涙活メンバーのいるかさん、aoi-soraさん、地球っ子さんに、特大の感謝です! 新しい世界が広がるって本当に楽しい(^^)
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☆☆☆☆ 文章は淡々としているのに、琴線に触れる感じがさすがです。シンチャオ、シンチャオと秘密が印象的でした。
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チェ・ウニョンさんの文章は、飾らない言葉でとても丁寧に綴られていて、私の心に真っ直ぐ伝わってきた。 そしてどの話も余白のような部分があり、その隙間に読者である自分の心を滑り込ませて、主人公たちと共に時の流れを感じ、感情の変化を体験できた気がする。 それは少し苦しいけれど、一編一編...
チェ・ウニョンさんの文章は、飾らない言葉でとても丁寧に綴られていて、私の心に真っ直ぐ伝わってきた。 そしてどの話も余白のような部分があり、その隙間に読者である自分の心を滑り込ませて、主人公たちと共に時の流れを感じ、感情の変化を体験できた気がする。 それは少し苦しいけれど、一編一編を丁寧に読むことで、結末の余韻というご褒美が待っている。 7つの短編と「作家の言葉」「作家と作品について」 から構成されているが、あとがきの「作家の言葉」は短いながらも作者の思いが伝わって何度も読み返してしまった。 最初は表題作 「ショウコの微笑」 高校生の文化交流で日本からやってきたショウコ。 日本人の話で最初の一編ということもあって、とても印象に残るストーリーだった。 人の感情をこんなにも微細に表現する文章に圧倒される。 「シンチャオ、シンチャオ」 この話が一番好き。 ベトナム戦争にまつわる話で、それは過去のことなのに決して過ぎ去ってはいない。 ラストの余韻が絶妙で、短いストーリーなのにいつまでも瞼の奥に残る。 「オンニ、私の小さな、スネオンニ」 実際の冤罪事件がモデルになっていて、とても苦しく悲しい。 「ハンジとヨンジュ」 人種差別やフェミニズムといった問題を扱っているが、全体的には淡いラブストーリーでしょうか。 やっぱり日記というアイテムは最強だ。 「彼方から響く歌声」 舞台はロシアでポーランド人女性との交流。 これも辛い話だが、読後はほわっと温かい。 「ミカエラ」 “女は年老いた人を見るたびに尊敬の念を抱いた。 長く生きるということは、愛する人たちを見送った後も長い間、残されるということだから。” 響く言葉がたくさんあって、いつまでも余韻が続く。 「秘密」 余命宣告をされたマルチャは、孫娘のチミンに手紙を書く。 “どんな手紙も配達されないというその場所へ、マルチャはチミンに直接届けるその手紙を折りたたんで、胸に抱いた。” もう涙が止まらない…… 過去は消えない。 けれど私達は生きなければならない。 そんな今を生きる私達に、そっと寄り添ってくれる一冊だと思います。 この本は、地球っこさん・いるかさん・松子さんとの【夏の会】で地球っこさん選書の一冊です。 普段あまり読むことのない韓国文学で、とても新鮮でした。 素敵な本をありがとう。 また新しい世界が広がったことに感謝します!
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よかった~ 地球っこさん、松子さん、aoi-soraさんとの涙活 第6弾。 今回は地球っこさんが選書してくださいました。 教えていただかなければ、自分では絶対選ばない一冊。 海外物はあまり得意ではなく、最初は時間がかかったけれど、韓国の文化や時代背景がすごくでていて、自分の見...
よかった~ 地球っこさん、松子さん、aoi-soraさんとの涙活 第6弾。 今回は地球っこさんが選書してくださいました。 教えていただかなければ、自分では絶対選ばない一冊。 海外物はあまり得意ではなく、最初は時間がかかったけれど、韓国の文化や時代背景がすごくでていて、自分の見方がすごく変わったように感じます。 今の日本はすごく幸せなんだと。 ちょっと 平和ボケ?? 解説にも書かれていたけれど、古さを感じさせない まさに純文学という感じがしました。 そのぶん、すっきりしないところもあって。 ちょっと読み返してみたいと思います。 皆さんが読み終えたら、いろいろなことを聞いてみたい。 よろしくお願いいたします。。
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表題含め全7作の短編集。 すべて女性が主人公。静かな筆致。 誰しも経験があるだろう、家族や友達との間で起こってしまう取り返しのつかない心のすれ違い、後悔、そして思慕を描く。背景には抗えない政治の季節や生活苦があるが、生き辛い毎日を生きていく彼女たちの想いを丁寧に映し出す。 物...
表題含め全7作の短編集。 すべて女性が主人公。静かな筆致。 誰しも経験があるだろう、家族や友達との間で起こってしまう取り返しのつかない心のすれ違い、後悔、そして思慕を描く。背景には抗えない政治の季節や生活苦があるが、生き辛い毎日を生きていく彼女たちの想いを丁寧に映し出す。 物語の中に余白もあり、読者の想像力を刺激する。読後の余韻がハンパない。 またいつか読み返したくなるだろう一冊。
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