カムパネルラ版 銀河鉄道の夜 の商品レビュー
あぁついに読み切ってしまった。 とても素敵で読み終わるのがイヤで随分時間をかけて読みました。 単純にカムパネルラ視点の銀河鉄道の夜かと思いきや、物語の登場人物であるカムパネルラが著者である宮沢賢治を賢治先生と呼び、解説してるんです! また解説者は他にもいて、中原宙也と言うんです。...
あぁついに読み切ってしまった。 とても素敵で読み終わるのがイヤで随分時間をかけて読みました。 単純にカムパネルラ視点の銀河鉄道の夜かと思いきや、物語の登場人物であるカムパネルラが著者である宮沢賢治を賢治先生と呼び、解説してるんです! また解説者は他にもいて、中原宙也と言うんです。これまた飄々とした雰囲気が素敵。 宮沢賢治好きな長野まゆみだからこそ書ける作品だなぁと思いました。
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ちょっとよくわかりませんでした。 宮沢賢治の童話や詩って ちょっとぼーとしていて クリアではないというかぼやっとわからない 部分があるけれども、なんとなく気持ちいいというか いい感じというところが好きなのですが。 そこを分析するような手法で、しかももっとよくわからない 状態にな...
ちょっとよくわかりませんでした。 宮沢賢治の童話や詩って ちょっとぼーとしていて クリアではないというかぼやっとわからない 部分があるけれども、なんとなく気持ちいいというか いい感じというところが好きなのですが。 そこを分析するような手法で、しかももっとよくわからない 状態になっている感じがして、ちょっとあまり よくわからない内容だったと思います。個人的には・。
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「銀河鉄道の夜」をカムパネルラ視点で読み替え、と思って読むと、思っていたのと違う…ということになる。 先に出た『銀河の通信所』の続編、あるいは語りつくせなかったことの拾遺版といった感じだ。 “銀河通信”の記者が、カムパネルラの魂と交信して、「銀河鉄道の夜」を語り直してもらう企画と...
「銀河鉄道の夜」をカムパネルラ視点で読み替え、と思って読むと、思っていたのと違う…ということになる。 先に出た『銀河の通信所』の続編、あるいは語りつくせなかったことの拾遺版といった感じだ。 “銀河通信”の記者が、カムパネルラの魂と交信して、「銀河鉄道の夜」を語り直してもらう企画という形をとる。 小説に分類されているが、作者の宮沢賢治研究のまとめの書だと思う。 素人の妄想は妄想で終わるが、作家はこうして考察を尽くした結果、作品に昇華出来るのだから素晴らしい。 作者は、「銀河鉄道の夜」は少年二人の物語であるのに、ジョバンニだけの視点で描かれるのは不公平との思いを抱いたらしい。 賢治は病などの理由で、作品を完成できなかったと考え、少しでも補完したいとの思いがあるようだ。 また、現実世界に戻ったジョバンニと違い、カムパネルラは“神視点”“俯瞰”で、生きているジョバンニには見えないものを見ることができ、語れる。 そうやって作品を読み解こうというのである。 作品は、「銀河鉄道の夜」の目次にしたがって、少しの引用文の後、カムパネルラの心情などが語られるが、ときどき【混線】と称して、N氏が割り込み「銀河鉄道の夜」ではなく、宮沢の恋を語りたがる。 長野氏は中原中也に傾倒し始めたのだろうか。 自分で読み解くには難解な賢治の詩を、背景を踏まえて載せてもらえるのはありがたい。
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題名はカムパネルラ版ということだが,中原中(宙)也氏、宮沢賢治の恋愛事情を語るといった程.中原中也がかなり出張ってきて,銀河鉄道の内容を詳細に検証している割に,印象が少しぼやけた感じがした.というより,題名から受けた印象とかなり違った.
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物語と思ったら銀河鉄道の夜を深く読み解く本でした。 取材班とカムパネルラと中原中也(本の中では宙也)が物語の中の説明や年譜を基にした解説をします。 童話しか読んだことがなかったので、実の宮沢賢治さんの姿を見ることができて楽しかったです。
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初出 2017〜18「文藝」 デビュー30周年記念小説と銘打たれているが、 小説の形をとった『銀河鉄道の夜』の創作過程と背景の分析と、それに関わる中原中也論と言うべきか。 ジョバンニは生還するのに、なぜカムパネルラは帰らなかったのか、その理由を知りたいというのが動機で、銀河通信...
初出 2017〜18「文藝」 デビュー30周年記念小説と銘打たれているが、 小説の形をとった『銀河鉄道の夜』の創作過程と背景の分析と、それに関わる中原中也論と言うべきか。 ジョバンニは生還するのに、なぜカムパネルラは帰らなかったのか、その理由を知りたいというのが動機で、銀河通信の記者松本がカムパネルラにインタビューするのだが、時にカムパネルラを遮って自分の意見を述べ、中原"宙"也が割り込んでくる。ジョバンニは少年期の賢治で、カムパネルラは青年期の賢治なのだという。 それにしても「銀河鉄道の夜」の原稿が第1次〜第4次まで残っているとは知らなかった。
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長野まゆみの最新作は、名作『銀河鉄道の夜』と宮沢賢治をモチーフにした幻想小説。 カムパネルラの視点から見た『銀河鉄道の夜』という設定は面白い。そこに宮沢賢治の詩やエピソードが絡められている。但し、宮沢賢治に強い思い入れがある読者の方がより楽しめるのではないかなぁ。
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