髪結百花 の商品レビュー
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泉ゆたかさんの2作目「髪結百花」、2018.12発行。吉原「大文字屋」の花魁、紀ノ川の生涯に寄り添った髪結いの母と娘、アサと梅の物語。読み応えがあり、深い感動にしばし呆然とします。長く記憶に残る作品になりそうです!
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大好きな吉原物語です♪ 吉原一の大店〈大文字屋〉花魁・紀ノ川 吉原遊女に夫を寝取られ出戻り髪結・梅 紀ノ川の妊娠そして命懸けの出産。 梅と紀ノ川の互いを思う気持ちに涙です(T . T) 泉ゆたかさん読みやすくて好きです♪
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夫が遊女に心奪われて、本妻を追い出した。 追い出された、梅は、髪結の母親の元へ戻り、手伝いとなった。 梅の母親、マサは、吉原の花魁や遊女の髪を結う、髪結だった。 ある日、マサは、中風で倒れた。 髪結ができなくなったマサの後を継いで、一人で吉原へ行く梅だが、マサのようには行かない...
夫が遊女に心奪われて、本妻を追い出した。 追い出された、梅は、髪結の母親の元へ戻り、手伝いとなった。 梅の母親、マサは、吉原の花魁や遊女の髪を結う、髪結だった。 ある日、マサは、中風で倒れた。 髪結ができなくなったマサの後を継いで、一人で吉原へ行く梅だが、マサのようには行かない。 マサは、髪結の腕も一流であったが、人の心を緩めて、口元を綻ばせ、身体の凝りを取り去る術を持っていた。 花魁や遊女に、なかなか受け入れてもらえない梅だったが、禿のわかなと出会い、少しずつ、自信を持ち、変わって行った。 苦界に身を置く女達に、寄り添い、力づける梅の姿がとても良かった。
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遊郭について調べているのでそこで働く髪結いさんはどういった仕事をしているのか気になり手に取った とんでもないろくでなしの夫に捨てられてしまった髪結いの梅は母親と共に吉原に出向く 夫を遊女に取られているから一番行きたくない場所だろうに…この時点で胸がえぐられるような切なさに苦しみつつ読み続けた 遊女から見た髪結いの姿もざっくりとだが描写があり 母のように心を開ききれない梅の葛藤 紀ノ川のために心を開き情報を聞き入れる いや、しゃぐまを作る時は紀ノ川のためだけではなかったかもしれない しゃぐまを作りあげたことで心の距離が近くなりこのまま円満に行くのかなと思いきや 遊女としてはご法度の妊娠 梅の身からしたら子を授かるというのはそのまま産むという考えに至るだろうし、紀ノ川からしたら存在する程で金を取られ借金が増えていく一刻も早くなんとかしたいと思う厄介ごとだろうからすれ違ってしまう 遊郭でほおづきが堕胎に使われることは知っていた、水銀も 色々試している間の紀ノ川の心を思うと… あのろくでなしの子供なのでは?と思ったが真実が明かされることはなく紀ノ川の子供は梅とアサの元で育つ 良き未来があることを文字越しに祈ってしまった
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前々から読みたいと思っていた1冊。 吉原で髪結として働く主人公の視点から描かれた 花魁、遊女たちの物語。 淡々としているのにも関わらず、主人公の髪結としての情熱が物凄く伝わってくる。 主人公と花魁の付かず離れずな距離感も何とも言えず良い。 ラストは決してハッピーエンドとは言...
前々から読みたいと思っていた1冊。 吉原で髪結として働く主人公の視点から描かれた 花魁、遊女たちの物語。 淡々としているのにも関わらず、主人公の髪結としての情熱が物凄く伝わってくる。 主人公と花魁の付かず離れずな距離感も何とも言えず良い。 ラストは決してハッピーエンドとは言えないけれど、 ほんのりと温かく、この作品にふさわしい締めだったと思う。
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花魁ものは「みおつくし料理帖」で妓楼の話をちょこちょこ読んでいたけど、これは花魁の髪結い師の話を通した物語。 髪結いのことは全く知らない世界だったけど、すんなり世界に入り花魁の生い立ちからその成れの果てまでを物語で読むと華やかさなど一つもなくどこまでも悲しい。 本の表紙絵もまた素...
花魁ものは「みおつくし料理帖」で妓楼の話をちょこちょこ読んでいたけど、これは花魁の髪結い師の話を通した物語。 髪結いのことは全く知らない世界だったけど、すんなり世界に入り花魁の生い立ちからその成れの果てまでを物語で読むと華やかさなど一つもなくどこまでも悲しい。 本の表紙絵もまた素晴らしい!
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吉原の髪結い職人の梅が主人公。 今まで「吉原」が舞台の話では大抵遊女にスポットライトがあたるが、本書は少し違う。 母であり、技術も話芸も優れた師匠について髪結い見習いをしていた梅だが、ある日師匠のアサが倒れてしまう。利き手が使えなくなったアサの代わりに、突然梅は一人立ちすること...
吉原の髪結い職人の梅が主人公。 今まで「吉原」が舞台の話では大抵遊女にスポットライトがあたるが、本書は少し違う。 母であり、技術も話芸も優れた師匠について髪結い見習いをしていた梅だが、ある日師匠のアサが倒れてしまう。利き手が使えなくなったアサの代わりに、突然梅は一人立ちすることになった。それまでは手伝いはしても話すことのなかった遊女たちと、なんとかコミュニケーションをとりながら仕事をする梅。 ある日、大文字屋の一番の遊女、紀ノ川の髪を結うことになった。ほっそりとして美しい紀ノ川。彼女からのある頼まれ事を梅は引き受けてしまったが、その依頼は謎めいていて…。 倒れて依頼気の抜けたアサと、やっかいな依頼。 そして元夫との再会。 二十歳ながら苦労人で、江戸っ子らしい世話焼きな梅がかっこいいです! あ、ミステリーっぽいあらすじになってしまいましたが、ミステリーではありません。 人間それぞれ過去や歴史があるよね…と言う。 登場人物すべてが、最後には好きになる不思議な話でした。 艶かしさや悲惨な境遇だけではなく、生身の遊女たちを感じることができました。 時代物(歴史物)にありがちな蘊蓄いうたぞ感もなく、自然に江戸時代に降り立ったような気がする。 短いのですっと読めるのに、あと引く作品でした。 装丁もすごく可憐。 女性向けかなあと思いますが、逆に男性が読むとどう思うのかほんのり気になります。 素敵でした!
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