現代の地獄への旅 の商品レビュー
現実と幻想の世界を上手く調和した、彼独特の世界観は今作でも健在です。今作では特に、彼の体験を元にしたような作品が多くみられ、ブッツァーティたる人間を少し知れたような気がします。
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死、愛、人間の醜い本性がえがかれてる話が多かったように思う。 『難問』が一番好き。 『空き缶娘』、『庭の瘤』、『二人の運転手』も好きだなぁ。
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今回は短編だけでなく中編も入っていて読み応えあり。解説を読むと、成程なと頷けるコトや作者自身の作風の変化なんかも分かってまた面白かったです。
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ブッツァーティの中期〜後期作品を収録した本です。全3巻の2巻目となりますがこちらも素晴らしい出来。「キルケー」と「難問」の2作が強く印象に残りました。恐怖と幻想、皮肉、妄執がテーマの作品を読みたい人はぜひ。巻末の解説も丁寧です。
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タイトルのとおり短篇集。短い時間で読めてそれでいて面白い。オチ?も好きなことが多い。星新一が好きだったので、そのあたりも魅力的。 「現代の地獄への旅」は全く今の世界と同じ世界が地獄と呼ばれ、その地獄に迷い込む話。自分の今いる場所が地獄のように錯覚してしまった。
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『惨めな死へと向かう最後の命の脈動の中で、カタツムリは、憎らしい幼虫がタランチュラコモリグモによって銛を打ちこまれ、一瞬で八つ裂きにされたのを知ることができて、わずかな慰めを得た』―『甘美な夜』 「タタール人の砂漠」の虚無的な魅力、それに惹かれて時々手を伸ばしてしまうディーノ・...
『惨めな死へと向かう最後の命の脈動の中で、カタツムリは、憎らしい幼虫がタランチュラコモリグモによって銛を打ちこまれ、一瞬で八つ裂きにされたのを知ることができて、わずかな慰めを得た』―『甘美な夜』 「タタール人の砂漠」の虚無的な魅力、それに惹かれて時々手を伸ばしてしまうディーノ・ブッツァーティ。長篇のシリアスさに比べて短篇はもっと諧謔的。「髪を見た犬」を読んだ時にも書いているが、星新一を想起せずにはいられない。 しかしその諧謔趣味の背後にはジャーナリストとしての冷徹な目による世の中の観察がある。有り得そうもないことを描きながら、その実言わんとしていることはやはりどこまでもシリアス。そのことをより直截に判り易く書いたのが表題作である「現代の地獄への旅」ということになる。尤も地獄の扉からあちら側を覗いてみた者が描写する世界を聞いて、作家が何処へ向かおうとしているかにピンと来ないものはいないだろう。その意味では結末はやや蛇足的。もちろんブッツァーティが言おうとしたことは文字通りの意味での「現代」においても普遍的な事実であると言えるとは思うけれど。
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「仮面ライダージオウ」で説明すると、ジオウがビルドのライドウォッチを装着することにより、仮面ライダービルドの能力が上乗せされたジオウビルドアーマーという設定で戦うことが可能となるのだが、この本の場合は、一度は死んだのだが自分が生まれ育った寺を守るために、仮面ライダーブッツァーティ...
「仮面ライダージオウ」で説明すると、ジオウがビルドのライドウォッチを装着することにより、仮面ライダービルドの能力が上乗せされたジオウビルドアーマーという設定で戦うことが可能となるのだが、この本の場合は、一度は死んだのだが自分が生まれ育った寺を守るために、仮面ライダーブッツァーティとして命を与えられたのち、グラビンスキのパーカーを装着した「ディーノグラビンスキダマシイ」となって戦う少年の物語であります。全部嘘です。今までは「ひい、こっから入ってくんの禁止しだから!」とガードが硬かった印象でした。今回は弛い。
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ブッツァーティの短編集、第2弾。 全3巻の予定なので、残り1冊なのだが、3巻の刊行予定は出ていない。1巻が昨年末、2巻が最近出たので、3巻は来年の年末ぐらいだろうか(かといって早いうちに出たらどうしよう)。 1巻の収録作は寓話的なものが多かったが、本書ではホラー寄りの作風になって...
ブッツァーティの短編集、第2弾。 全3巻の予定なので、残り1冊なのだが、3巻の刊行予定は出ていない。1巻が昨年末、2巻が最近出たので、3巻は来年の年末ぐらいだろうか(かといって早いうちに出たらどうしよう)。 1巻の収録作は寓話的なものが多かったが、本書ではホラー寄りの作風になっている。特に『死』をモチーフにしたものが印象的だった。
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