謎解き聖書物語 の商品レビュー
ギルガメシュ叙事詩およびダビデとゴリアテの話で展開される旧約聖書の文献批判が参考になった。僅かながらJ資料/P資料の違いによって生じる旧約聖書中の記述の重複や矛盾についても書かれている。包括的な旧約聖書の史料批判としては同著者の2013年中公新書『聖書考古学』の方が手堅いが、そち...
ギルガメシュ叙事詩およびダビデとゴリアテの話で展開される旧約聖書の文献批判が参考になった。僅かながらJ資料/P資料の違いによって生じる旧約聖書中の記述の重複や矛盾についても書かれている。包括的な旧約聖書の史料批判としては同著者の2013年中公新書『聖書考古学』の方が手堅いが、そちらに書いていないような内容も多く含まれていた。
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旧約聖書って誰が書いたの?なんのために?という疑問に答えてくれる本でした。 著者が小難しく複雑な旧約聖書をかみ砕いて伝えようしてることがわかります。 旧約聖書のなかでも有名なお話を掘り下げているのでとっつきやすい。
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- ネタバレ
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文章がシンプルで読みやすかったです。 神が人間に近いものだという言葉に驚きました。 万能であるという存在だという思いこみがありました。 古事記のような国家の公式文書?のような存在が宗教にもあるんだなぁ。
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旧約聖書の創世記アダムとイブ、ノアの箱舟、バベルの塔、出エジプト、そしてダビデとゴリアテという5つのメジャーなはなしを探求していく。 南ユダの民族がバビロニア捕囚としてヘレニズムの新バビロニアに連れて行かれた際、ギルガメシュ叙事詩をはじめとするヘレニズムの伝承を参考にイスラエル人...
旧約聖書の創世記アダムとイブ、ノアの箱舟、バベルの塔、出エジプト、そしてダビデとゴリアテという5つのメジャーなはなしを探求していく。 南ユダの民族がバビロニア捕囚としてヘレニズムの新バビロニアに連れて行かれた際、ギルガメシュ叙事詩をはじめとするヘレニズムの伝承を参考にイスラエル人のヤハウェを神とする神話を記した聖書。 特に印象的なのは大国が歴史には数多登場し広大な領土を支配するが、それらの民族は国の滅びとともに消え去っていったが、国を持たないユダヤ人が永遠と続いているのは、旧約聖書の力が強いのだと感じたこと。
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"アダムとイブ" ノアの箱舟" "バベルの塔" "出エジプト" "ダビデとゴリアテ".旧約聖書に出てくる5つの物語を解説しているが、分からない所ははっきりと分からないと述べている箇所が数多く...
"アダムとイブ" ノアの箱舟" "バベルの塔" "出エジプト" "ダビデとゴリアテ".旧約聖書に出てくる5つの物語を解説しているが、分からない所ははっきりと分からないと述べている箇所が数多くあり、好感を持った.これまでの研究成果から妥当だと言えることから、物語の本質を炙り出す信頼できる手法だと感じた.神が人間らしい振る舞いをすることが何か親しみを覚える.
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