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自分の「異常性」に気づかない人たち の商品レビュー

3.6

25件のお客様レビュー

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2025/01/20

信州大学附属図書館の所蔵はこちら→ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB27651441

Posted byブクログ

2024/10/24

自分がもし病気になったらその異常性に気づけるのか時々考える。 精神科医は本当に大変な仕事だと心底思う。需要と供給が釣り合っていないだろう。 身体的なものではない症状は判断も難しくそもそも患者が精神科に行ってくれないのも辛い。 エピソードはどれも興味深く病院内のあれこれも合わさ...

自分がもし病気になったらその異常性に気づけるのか時々考える。 精神科医は本当に大変な仕事だと心底思う。需要と供給が釣り合っていないだろう。 身体的なものではない症状は判断も難しくそもそも患者が精神科に行ってくれないのも辛い。 エピソードはどれも興味深く病院内のあれこれも合わさってすぐに読み切った。

Posted byブクログ

2024/09/27

正直やっぱし自殺したい人は(TPOをわきまえて)勝手にすればと思ってしまうなぁ ただ、どうせ死ぬなら治験か臓器提供でもしてくれたらwinwinと思うのはそれこそ〝自分の「異常性」に気づかない人〟と言われてまうか 大学病院の医局内の人間模様がめっちゃ想像できておもろかった

Posted byブクログ

2024/09/02

精神科医が実際診た、 自分は異常だとは思わない、思えない、認めない患者が、どうしてそういう思考になっているのかを物語調に医師目線で解説した本。 家族が患者になったら、自分が異常側の人間になったら、というのはじゅうぶん起こり得ることで、 心算ができたというか、そういう可能性もあるん...

精神科医が実際診た、 自分は異常だとは思わない、思えない、認めない患者が、どうしてそういう思考になっているのかを物語調に医師目線で解説した本。 家族が患者になったら、自分が異常側の人間になったら、というのはじゅうぶん起こり得ることで、 心算ができたというか、そういう可能性もあるんだという種を自分の心にまいておこう。

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2024/09/01

異常とくくられてしまう人たちへの対応は、これ、というものがなくて、当事者が劇的に変わることもなく、難しいことを改めて感じる事例が紹介されている。 …そうそう、やっぱり精神科医でも大変なんだよね、という確認はできる。

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2024/04/03

精神に不調をきたしているにも関わらず、病気であるという認識がなかった患者の8つのエピソードを披露し、精神科医の苦悩と対応が紹介されています。思わず自分はどうかと考えました。本書は、普通に見えてそうでないのは人と接する際の対処にもなりますし、また、ストレス多い現代では、予防策を事例...

精神に不調をきたしているにも関わらず、病気であるという認識がなかった患者の8つのエピソードを披露し、精神科医の苦悩と対応が紹介されています。思わず自分はどうかと考えました。本書は、普通に見えてそうでないのは人と接する際の対処にもなりますし、また、ストレス多い現代では、予防策を事例から気付くことも大事かなと。

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2024/03/28

 精神病のエピソードによって、人の心の「異常さ」を判断することの難しさを教えてくれる。「自分は病気である」という都合の悪いことを否認したり、そもそも病識を持たない人が異常かと言うと、そうも言い切れない。実はその背景には器質的な疾患があるかもしれないし、あるいはその心の動きこそが正...

 精神病のエピソードによって、人の心の「異常さ」を判断することの難しさを教えてくれる。「自分は病気である」という都合の悪いことを否認したり、そもそも病識を持たない人が異常かと言うと、そうも言い切れない。実はその背景には器質的な疾患があるかもしれないし、あるいはその心の動きこそが正常な防御反応によるものなのかもしれない。だから介入がまったく必要ないという訳ではなく、人間社会の利益という観点から考えなければならない。認知症による被害妄想、仕事のストレスによる妄想を伴ううつ病、抗うつ薬による双極性障害の賦活、自己愛性パーソナリティ障害など、どれもことごとく病識の欠落したもので、しかも「異常かどうか」難しい。

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2024/03/13

精神医療の難しさを、臨床の現場から描いたストリー仕立てで描かれていてわかりやすかった。正常とは何か、異常とは何かという命題は果たして決めるべきなのか。でも、他害的で自害的な行動は、はたから見てやっぱりおかしいと思ってしまう。アスペルガーの認知が広がったけど、彼らの異常性は環境によ...

精神医療の難しさを、臨床の現場から描いたストリー仕立てで描かれていてわかりやすかった。正常とは何か、異常とは何かという命題は果たして決めるべきなのか。でも、他害的で自害的な行動は、はたから見てやっぱりおかしいと思ってしまう。アスペルガーの認知が広がったけど、彼らの異常性は環境によって、迫害されるし、受容されるし、異常と受け取るかも、一部他社の評価に依存するなと。 そして、テーマの中に繰り返しでてくる「病識」。精神病患者にとって、その認識を持つ難しさを病気が内包してしまっているなと。 何より精神科医をしている人の苦労がよくわかり、某精神科医のマンガにでてくるような「少しズレている」人の方が、適性があるのかもしれない。

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2024/02/25

医師である著者が言うように、異常性とは何なのか、自分は異常ではなく正常と言い切れるのか、その境界は難しい。 大学病院に勤める著者が実際に診た患者の例をもとに、様々な問題や治療の難しさなどがわかる。 医学の道に進みたい人には参考になる内容だと思う。 小説のような文体で、途中、小説を...

医師である著者が言うように、異常性とは何なのか、自分は異常ではなく正常と言い切れるのか、その境界は難しい。 大学病院に勤める著者が実際に診た患者の例をもとに、様々な問題や治療の難しさなどがわかる。 医学の道に進みたい人には参考になる内容だと思う。 小説のような文体で、途中、小説を読んでいるような感覚になった。

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2024/02/19

自分の「異常性」に気づかない人たち 病識と否認の心理 著:西多 昌規 単行本版 草思社文庫 に 3 2 なんとも、やりきれない書でした。 正常か異常かの境界線 精神科医の見た景色 病識という語がテーマになっています。患者本人が自分が病気であることを自覚することが、病識。 「自...

自分の「異常性」に気づかない人たち 病識と否認の心理 著:西多 昌規 単行本版 草思社文庫 に 3 2 なんとも、やりきれない書でした。 正常か異常かの境界線 精神科医の見た景色 病識という語がテーマになっています。患者本人が自分が病気であることを自覚することが、病識。 「自分の異常性」を洞察する能力と語っています。 病名を告げることも、告げないことも難しい 医療のレベルは、ヤスパースが活躍していた時代に比べれば格段に進歩している。 特に、高度な治療にはインフォーム・コンセントが求められ、患者側にも病気について十分な理解をしてもらわないと、検査も治療もうまくいかない時代になっており、その傾向は今後もますます強くなっていくだろう。 精神の病気あるいは問題は、身体に生じる病気や問題と違って、とらえどころがないのが現状である。 ■機械的な病名診断 21世紀の精神医学における病名の診断は、「操作的診断基準」によって行われるのが普通である たとえば  ①幻覚  ②妄想  ③思考の解体・疎通性のない会話(とんちんかんなこと)  ④非常にまとまりのない言動・緊張病性の行動(意味不明な行動や急に固まってしまうこと)  ⑤陰性症状(無感情、鈍感で、何事にも怠惰になってくる) が、2項目以上あてはまり、それぞれの項目が1カ月間存在すれば、統合失調症と診断させる 病識がなければ、本人は「わたしは正常だ」とばかりに、医者のところには来なくなる。 治療が中断してしまい、病気がぶり返してしまう。 措置入院も、医療保護入院も、精神保健指定医による診断が必要である はたして本人に病名を告げることが本当に正しいのか否か。 また、病識を認識していることで、長い老後を生き抜かなければならないことが本当に幸せなのか。 人生が長くなったことでこうした精神疾患が多くなっているのか、はたして、社会が複雑化して、産業医をふくめ、こうした患者がふえていくのか。 医師の苦悩と、精神医療の問題点をあらわにする。 ケース 近所の匂いと騒音が気になる、統合失調症の老婆 ケース うつ病のキャリア官僚 ケース あるエリートと双極性障害(そううつ) ケース NPD:自己愛型パーソナリティ障害と心の痛みのない者たち ケース 老人の暴力と、認知症 ケース 発達障害、アスペルガーの青年 ケース 境界性パーソナリティ障害による睡眠薬自殺 目次 はじめに 正常か異常かの境界線  第1章 強すぎる被害妄想 第2章 自分の異常性に気づく機能「病識」とは何か 第3章 「不安に取りつかれた人」の病的な心理 第4章 「寝なくても平気」「俺すげぇ」 異様なハイテンションは病気か 第5章 なぜ人を傷つけても心の痛みが一切ないのか 第6章 威嚇と攻撃、見落とされた認知症 第7章 「悪気がない」という異常性 第8章 「死にたい」は狂言か、本気か エピローグ 今後の課題 文庫版あとがき 参考文献 ISBN:9784794223654 出版社:草思社 判型:文庫 ページ数:240ページ 定価:750円(本体) 2018年12月10日第1刷 2020年04月09日第6刷

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