麦の日記帖 の商品レビュー
佐伯一麦は決して「浮き足立つ」ことがないな、と思う。言い換えれば「ブレない」芯の強さとそれをうまく活かす柔軟さがあり、ゆえにキャリアをここまで築き上げられたのだろう。東日本大震災を挟んだこの日記を読むと、そうした「一貫性」に貫かれた文がとても心地よい。他のエッセイ群でもわかること...
佐伯一麦は決して「浮き足立つ」ことがないな、と思う。言い換えれば「ブレない」芯の強さとそれをうまく活かす柔軟さがあり、ゆえにキャリアをここまで築き上げられたのだろう。東日本大震災を挟んだこの日記を読むと、そうした「一貫性」に貫かれた文がとても心地よい。他のエッセイ群でもわかることなのだけれど、この著者は実に自然をよく観察している。いったいどんな花が咲き、鳥が啼きすべてが移ろいゆくかを見渡す「眼」を備えていると思ったのだ。この観察力と穏やかな文体がこの日記を一本筋の通った実に「篤実」なものに仕立て上げている
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鶴見俊輔伝の黒川創さん、夏葉社の島田さん(庄野潤三の家で昼寝も!そうそう、本の序文を書かれてました。)、カンケイマルラボさんや寶来寿司さんも出てきた。
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