皆殺しの家 の商品レビュー

山田彩人(著者)

2021/11/12

匿われた指名手配中の犯人が安楽椅子探偵をするという魅力的な設定に惹かれて、ワクワクしながら読みはじめましたが、立場上仕方がないとはいえ、常に怒って文句ばかりの刑事の姉、わがままで人の言うこと聞きやしないイラつかせる妹、匿ってもらってるのに態度の大きい引き籠り指名手配犯、どいつもこいつも感情移入できない人ばかりで辛かったですし、どの話のトリックもなんか微妙な感じでした。最後も動機は分かったかもしれないけど、これからどうすんの？ってとこが尻切れトンボで納得いかず。私には合わない一冊でした。

2020/09/26

どうやって殺したか？がメインの安楽椅子探偵ミステリ。
仕掛けに重点を置いているため、なぜ犯罪を犯したか？が好きな自分には合わなかった。

2020/09/25

亡くなった兄が家に匿っていたのは、兄の友人であり、また家族3人を殺したとして指名手配されている男だった。
警視庁の刑事である妹は、兄の遺志を引き継ぎ、男を匿う。
自ら抱える不可解な謎を持った事件を、男と共に解き明かしながら、彼は本当に殺人犯なのか探っていく。
設定はおもしろいのたけれど、正直なところ、登場人物にあまり魅力を感じない。
そして、"不可解な事件"がやや突飛すぎて、リアリティが無さすぎというか…刑事が指名手配犯を匿い、共に事件を解決するというだけで十分突飛なので、いまさらリアリティ云々というのも陳腐なのだけど…
突飛な事件にするために無理矢理ひねりだした状況、トリック感が、私の好みでは無かった。
ラストも分かったような分からないような…それで結局この人たちはどうするつもりなんだろう？という、多分そこが筆者の狙いなのかなという気もするが、なんともすっきりしない終わりかただった。

2020/01/05

図書館で借りた本。

表紙とタイトルがホラーちっくだが、立ち読みしたらそんなことはなく推理小説に思われたので借りた。

内容は感じた通り推理小説で全然怖いことはなかったのは良かったんだけど…
うーん…

舞台が変化しないからか、説明文のようなのが多く感じられた。

トリックとかも無理矢理に思えて…私にはハマらなかったかな。

2019/05/18

最後の話（久能父の殺人の動機）が思ったより呆気なく終わってしまったな…。陶芸教室行かなくても、今までの書物できっとヒントになったものがあるんじゃ…とか思ってしまった。

2019/01/31

タイトルから想像したおどろおどろしい呪われた感満載のミステリ……ではありませんでした。案外と楽しい気分で読める連作ミステリでした。でも本格度は高いし、ラストにはちょっとぞくりとさせられた部分もあったので満足。
とにかく奇妙な状況の殺人現場の謎が満載。それを安楽椅子探偵としてああだこうだと推理する過程も楽しめます。そしてラストで明らかになる、理想的な家庭で起こった一家殺人事件の真相は……あ、そっか、あれって伏線だったんだ。ここで終わっちゃうというのがやや後味悪くって、でも個人的にはこういうのは嫌いじゃないです。
お気に入りは「乱歩城」。もうこのトリックのインパクトが……！　乱歩のあれをモチーフってのも良いけれど。そんな使い方しちゃうか（笑）。

2019/01/09

不可能犯罪物の連作短編集。一家三人殺しの重要参考人として指名手配中の男が洋館の地下牢に閉じ込められていて、女刑事が世間の目を欺きその男の世話をしているという設定。男は刑事に未解決事件の話を聞き、安楽椅子探偵の様にその事件の真相を言い当ててしまう。
設定はユニークだったが、奇抜な謎の割にトリックが平凡で全体的に肩透かしだった。最終話で三人殺しの真相が明らかになるが、そちらも感心出来なかった。それと、女刑事の二卵性の妹がウザい。この著者の作品は３冊読んで、その中では面白い方だったが、どうやら自分の好みには合わないみたい。