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雪国混浴【子づくりの湯】 若すぎる嫁の母、淫らすぎる嫁の姉 の商品レビュー

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現在の「進化形」誘惑官能小説か

フランス書院文庫では昨今主流の「嫁の〇〇」や「彼女の〇〇」系誘惑作品において、その進化形とも言うべきチャレンジが様々に施された作品だと思った。 この系統においてはサブヒロインになりがちな嫁がもはや母&姉と主人公をくっつける装置と言える程に記号化されている。直接の官能描写はほ...

フランス書院文庫では昨今主流の「嫁の〇〇」や「彼女の〇〇」系誘惑作品において、その進化形とも言うべきチャレンジが様々に施された作品だと思った。 この系統においてはサブヒロインになりがちな嫁がもはや母&姉と主人公をくっつける装置と言える程に記号化されている。直接の官能描写はほとんどなく、母や姉が主人公と2人っきりになる期間を意図的に設けている。その真意は……が物語を形成するのだが、これにより嫁から公認・奨励される形で母や姉との関係が深まっている。内心では訝しみつつも愉悦には抗えない主人公と、そうとは知らずに背徳の関係を期間限定と割り切って溺れていく母、妹との結託を窺わせるような積極性を見せる姉というズレた構図である。この心情的なズレがそれぞれの思惑を孕みつつ、実際に子宝を孕みたい願望と繋がっている。 若すぎる嫁の母【茉莉絵】40代 嫁たる妹【結衣】が19歳だから「若すぎる嫁」の母なのか、茉莉絵自身の年齢から「若すぎる嫁の母」なのか不明だが、結衣の入院期間に新婚たる主人公の夜の営み指南役となる。この頃の主人公は笑っちゃう程スグに発射してしまうのだが、衰えない若さと経験を重ねることで次第に矯正されていく。いつしか虜になっていった茉莉絵の愛らしい言動もあって疑似夫婦のような振る舞いにもなっていき、朝から晩まで所構わず互いに求め合う情交三昧といった目白押しの官能描写となる。そして、後に主人公は上手くいかなかった結衣との初夜を改めてやり直すことになる。 淫らすぎる嫁の姉【由真】20歳 結衣に先を越された意趣返しが含まれているようだが、確かに随分と淫らすぎる乱れた生活を送った末の帰郷である。嫉妬心を煽るにしても「何もそこまで」と思える程だが、もしかしたら、いわゆる「一竿」主義への作者なりの挑戦なのかもしれず、あるいは結衣の不在期間が茉莉絵の時よりも短いのを補う官能と恋情の凝縮を狙ったのかもしれない。過去はどうあれ主人公一筋だからである。また、こういったタイプの女性を受け入れらるのか?と試されているようでもある。茉莉絵との日々により絶倫へと変貌した主人公は受け入れ、昼夜を問わず互いに求め合う情交三昧を過ごしている。そして、自らの心身を主人公へ真に捧げた由真は汚れた過去との決別という形で改めてやり直すことになる。 つまり、結衣を極力オミットすることで茉莉絵や由真との情交描写がてんこ盛りであり、結衣の不在によって茉莉絵や由真が遠慮なく主人公へ本心をぶつけるのである。そこに描かれているのは、紆余曲折あったけれども初心に帰るかのように最初の場所に立ち、改めてやり直すことである。リセットはできないけれど、遠回りであっても再生・再出発の道はあるということか。 曲がりなりにもヒロイン同士による鞘当てや奪い合いを経た妥協案としてハーレムエンドが描かれてきた誘惑系作品において、次第にハーレムエンドありきの結末にシフトしていき、遂には明確なハーレムエンドをヒロインが主導するまでに進化したのが本作だと思えてくる。

DSK