トンネルの向こうに の商品レビュー
大好きなモーパーゴさんの作品、読了、大満足。不満があるとすれば、面白すぎてあっという間に読み終えてしまうので、じっくりと味わえないところ。 第二次大戦最中のイギリス。街を、家を爆撃で焼かれ、逃げるために乗った列車も襲われた。逃げ込んだトンネルの中、暗闇に怯える僕と母に、偶然出会っ...
大好きなモーパーゴさんの作品、読了、大満足。不満があるとすれば、面白すぎてあっという間に読み終えてしまうので、じっくりと味わえないところ。 第二次大戦最中のイギリス。街を、家を爆撃で焼かれ、逃げるために乗った列車も襲われた。逃げ込んだトンネルの中、暗闇に怯える僕と母に、偶然出会った男性が聞かせてくれた、友人ビリーの物語。 戦争で活躍し、勲章もたくさんもらったビリー。第一次大戦の時に見逃した敵兵、それは後のヒトラーだった。あの時彼を撃っていれば…。 史実に基づく創作なので、ノンフィクションともフィクションとも取れるストーリーにすっかりはまり込んでしまう。まるで自分も列車の中に、戦地にいるかのよう。 衝撃のラストの後に、最初から読み返すとまた別の味わいがあり、二度は確実に楽しめる。 「最善をつくしたつもりが、じつはあまかったということもある。当時はそれが正しいと思えたのに、まちがっていたっていうね」 子どもの頃に読みたかったし、子どもに手渡してあげたかった、良書。
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第二次大戦中のイギリス、空襲で家を失ったバーニーは、母親と汽車で親戚の家へと向かう。しかし、途中ドイツの空爆にあい汽車はトンネルの中でしばらく停車することになる。暗闇が恐いバーニーに、同室の男性がマッチをすって、第一次大戦の時の友人の体験を語ってくれる。 戦争のトラウマを抱える...
第二次大戦中のイギリス、空襲で家を失ったバーニーは、母親と汽車で親戚の家へと向かう。しかし、途中ドイツの空爆にあい汽車はトンネルの中でしばらく停車することになる。暗闇が恐いバーニーに、同室の男性がマッチをすって、第一次大戦の時の友人の体験を語ってくれる。 戦争のトラウマを抱える男性の話は、もしやもしやと思いながらも、読み続けさせる。これはフィクションと思いつつも、もし本当だったら傷はいえないたろうなぁ。
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素晴らしい!久しぶりに熱中して物語を読みました。戦時中の話です。おじさんと少年と少年の母親がトンネルの中で電車の中に閉じ込められてしまいます。その間おじさんが少年に語った話とは。是非読んでください。
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空襲で家を失ったバーニーは、お母さんと二人列車に乗って叔母さんの家に向かっていた。しかし、その途中、列車が空襲を受けトンネル内に停車してしまう。暗闇が怖いバーニーのために、向かいの席に座ったおじさんがお話をしてくれた。前の戦争、そして今の戦争にかかわる不思議な物語を。
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モーパーゴがよく取り上げる戦争の話であった。 設定がおもしろく、爆撃を受けた列車がトンネルに逃げ込み、その中で乗客の男性が子どもに語るという設定。 男性の話にいつしか引き込まれていった。 最後は、うすうすこうなるかな? と思った予想が半分当たったが、意外な展開であった。 それが史...
モーパーゴがよく取り上げる戦争の話であった。 設定がおもしろく、爆撃を受けた列車がトンネルに逃げ込み、その中で乗客の男性が子どもに語るという設定。 男性の話にいつしか引き込まれていった。 最後は、うすうすこうなるかな? と思った予想が半分当たったが、意外な展開であった。 それが史実に基づいた話だったことも驚き。
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