みかづき の商品レビュー
大島家の人生
大島家の人生を描いた作品。 信念ある人に翻弄されながらも信念をもつ吾郎さんには憧れます。 自分も四苦八苦しながら最後は、一角の人になりたいと思うけどな。 一郎が苦しみながらも前に進んでいくのは、別の小説を読んでいるような章でよかった。 一冊でいろいろな楽しみが得られる本で...
大島家の人生を描いた作品。 信念ある人に翻弄されながらも信念をもつ吾郎さんには憧れます。 自分も四苦八苦しながら最後は、一角の人になりたいと思うけどな。 一郎が苦しみながらも前に進んでいくのは、別の小説を読んでいるような章でよかった。 一冊でいろいろな楽しみが得られる本です。
ゆう
面白かった。超大作ではあるけれど、1つの物語ではあるのだけれど、主人公が移り変わっていく、オムニバス形式なのが私には新鮮で良かった。導入の吾郎の魅力に惹きつけられ、千明と共同で頑張っていくところに野心を見て、でも2人に諍いが生まれていくにつれて、読むのが辛いというか、読み込みにく...
面白かった。超大作ではあるけれど、1つの物語ではあるのだけれど、主人公が移り変わっていく、オムニバス形式なのが私には新鮮で良かった。導入の吾郎の魅力に惹きつけられ、千明と共同で頑張っていくところに野心を見て、でも2人に諍いが生まれていくにつれて、読むのが辛いというか、読み込みにくくなり…。でも千明単独編からは、千明の人間らしさや葛藤がよく分かり、私はこの箇所が一番好きだった。一郎編もよかった。一郎を経て、教育が巡り満ちた満月のようになったのでは。 家族が複雑な点もまた魅力的で、なにか欠けているような、それでいて満ちているような。 教育のことも色々と考えされられた。とくに、塾や習い事などは子どもの意志でないケースも多く、顧客と支払い元が違うのだから、求めるものやゴールに相違が生じてしまうところ。たしかに、塾でバイトしていたときも感じたな。進捗と理解度どちらをとりますか…と。 この本が好きな人はきっと人の苦しみも野望も家族の愛情も感じられる素敵な人なんだろう。私はどうだろう。
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戦後から現代までの「私塾」の観点の大河小説だった。 元々長編を読み終わった後の読後感が好きというものあり、こちらも楽しめた。 各時代の文部省と私塾との確執や私塾同士の経営戦争など、これまで知らなかった観点での出来事を知ることができてよかった。 全編を通して、恵まれない、他の人よ...
戦後から現代までの「私塾」の観点の大河小説だった。 元々長編を読み終わった後の読後感が好きというものあり、こちらも楽しめた。 各時代の文部省と私塾との確執や私塾同士の経営戦争など、これまで知らなかった観点での出来事を知ることができてよかった。 全編を通して、恵まれない、他の人より遅れている子供たちを照らそうとする人物の姿勢や感情に感極まりました。
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世代をまたがり続く教育業の悲喜交々が、ドラマとして引き込まれていく作品でした。女性達が元気でイキイキと描かれていて、女性作家ならではの視点かなと思います。
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分厚いけどどんどん読める。 最後に吾郎がこれまでの人生について語るシーン…ここまで小説を読んだからこそ、理解できるしすごい刺さる。分厚い、それ以上に満足感を得られる小説。
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森絵都さんだから間違いないはず!と読み始めましたが、やはり最高でした。 戦後に塾を創業した夫婦とその家族の物語。 言葉ひとつひとつも、時代背景も、人物の描写もすべてしっかりしてて安定感がある印象。 600頁もある長編大河小説で、山あり谷あり…途中長く感じたけど、全部あってのラスト...
森絵都さんだから間違いないはず!と読み始めましたが、やはり最高でした。 戦後に塾を創業した夫婦とその家族の物語。 言葉ひとつひとつも、時代背景も、人物の描写もすべてしっかりしてて安定感がある印象。 600頁もある長編大河小説で、山あり谷あり…途中長く感じたけど、全部あってのラストだな〜と納得の構成も秀逸。 万人にオススメ! 全然内容とは関係ないけど、 『魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)する魔窟(まくつ)だ』ってセンテンス、かっこいい。 こういう言葉に触れるのは小説ならではだなーと。 使い道ないけど使いたい(笑)
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なんなのだ。まるで大河ドラマのよう。 読み応えってこういうものか、久々に思った小説。親子3世代を語る話、ずっと読み続けたかったくらい。 感情移入しすぎて、最後の一朗の章ではずっと目が潤んで、電車の中で読むの辛かったです。 いいな小説って。ありがとうございました。
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戦後から平成の間、大島家三代が塾経営として、世間や文部省との間で奮闘する壮大な話。 学校教育に関してはよく問題が起こりニュースに取り上げられるため、少しは知識があったものの、塾経営側は知らずこちらも時代に沿って様々な問題が起こっていたことが分かる。 塾経営だけでなく、大島家内...
戦後から平成の間、大島家三代が塾経営として、世間や文部省との間で奮闘する壮大な話。 学校教育に関してはよく問題が起こりニュースに取り上げられるため、少しは知識があったものの、塾経営側は知らずこちらも時代に沿って様々な問題が起こっていたことが分かる。 塾経営だけでなく、大島家内で起こる騒動もたくさんあり、誰も彼もが魅力的なキャラクター。 分厚い作品ながらも、塾という身近なテーマで、しかも時間の流れが早く、それぞれの時代の問題・世間の考え方などがめくるめく代わるので飽きないし読みやすかった。
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引き込まれる様に一気読み。面白い。猪突猛進の千明と吾郎の優しさ優柔不断さの対比が強烈な印象を残した。紆余曲折を経て、それぞれが自分なりの生き方を歩んでいくことにホッとした。
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