生産性 誤解と真実 の商品レビュー
生産性の向上は、賃上げなくして達成できない。生産性が低いから賃上げ出来ないのではなく、賃上げしないから生産性が上がらないのだと考えた方がいい。 最低賃金ももっと引き上げるべきだし、それに耐えられない中小企業は淘汰されて然るべきである。 生産性向上を謳いながら、生産性の低い中小企業...
生産性の向上は、賃上げなくして達成できない。生産性が低いから賃上げ出来ないのではなく、賃上げしないから生産性が上がらないのだと考えた方がいい。 最低賃金ももっと引き上げるべきだし、それに耐えられない中小企業は淘汰されて然るべきである。 生産性向上を謳いながら、生産性の低い中小企業を保護する政策を行い続ける政府のやり方は大いに矛盾している。
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生産性について勉強したいと思い本書を購入しました。その意味では当初の目的は十分果たせました。本書は生産性がどのような要因で上がる/下がるのかを通説ではなく実証研究をもとにしたエビデンスをベースに網羅的に解説しています。過去の論文を総ざらいする手法を「メタ分析」と呼びますが、その意...
生産性について勉強したいと思い本書を購入しました。その意味では当初の目的は十分果たせました。本書は生産性がどのような要因で上がる/下がるのかを通説ではなく実証研究をもとにしたエビデンスをベースに網羅的に解説しています。過去の論文を総ざらいする手法を「メタ分析」と呼びますが、その意味では生産性に関するメタ分析書だと言えるでしょう。冒頭に書かれているように、テーマごとに大事な学術論文を多数参照していますので、より詳しく知りたい人は巻末の論文を見ることで理解が深まるという位置づけです。 リファレンスとしてはほぼ完ぺきだとは思いますが、読み物としては正直後半からきつくなってきました。淡々とした記述が続くため、面白さ、ワクワクさなどを期待すると裏切られると思います。イメージとしては〇〇白書を延々と読んでいるようなイメージです。情報量や内容は完璧だが、読み通すのはかなりの労力がいる、という類の読み物です。ただ繰り返しになりますが、生産性についての辞書のようなものと考えて近くにおいて置く分には十二分の内容かと思います。
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TFPについてとことん論じている。話し手によって意味が大きく異なりがちな生産性について、多面的に説明されており、非常に勉強になった。
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本書は、「生産性をキーワードにした日本経済論ないし経済政策論」、生産性を切り口に日本の経済政策が論じられている。 論点は様々。イノベーション、人的資本投資、設備投資、経営の質、グローバル化、マクロ経済政策などと生産性の関係。 論じられ方は、筆者の考えを主張する、ということではなく...
本書は、「生産性をキーワードにした日本経済論ないし経済政策論」、生産性を切り口に日本の経済政策が論じられている。 論点は様々。イノベーション、人的資本投資、設備投資、経営の質、グローバル化、マクロ経済政策などと生産性の関係。 論じられ方は、筆者の考えを主張する、ということではなく、上記の論点と生産性の関係に関する学術論文を丁寧に整理して紹介するというものである。 すごい労作。半端ない数の論文の調査と、ご自身の独自調査がベースとなっている。 いわば、調査論文とでも言うべきものであるが、読み物としても、非常に面白い。 経済政策について筆者ご自身の考えも、最後に述べられている。 ただ、メインは個々の経済政策についてではなく、政策を立案、実行する際には、「エビデンスベースに考えるべきこと」「新しい政策など、まだエビデンスが十分でない場合には、事後的にきちんと政策評価を行うこと」ということ。 この主張は、当たり前のように思えるが、実際には、このようには政策は決まっていない。また、企業内の意思決定も、そのようには行われていないこともあるのではないか? マクロ経済学の面白さも感じさせてくれる。
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