1,800円以上の注文で送料無料

フライング・ロータスとブレインフィーダーの10年/LAビートの革命 の商品レビュー

5

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/05/09

2018年の本だけど、個人的にはJ Dillaの物語の後の世界、つまりはフライングロータスとBrainfeeder誕生日枠だったり、LAビートの話とかあり面白かった。 多分全体知識がめちゃくちゃ必要で、本当にHIPHOPや90年台の西湖岸と東海岸の話がわかってないと「へぇ〜」み...

2018年の本だけど、個人的にはJ Dillaの物語の後の世界、つまりはフライングロータスとBrainfeeder誕生日枠だったり、LAビートの話とかあり面白かった。 多分全体知識がめちゃくちゃ必要で、本当にHIPHOPや90年台の西湖岸と東海岸の話がわかってないと「へぇ〜」みたいな感じにならないと思う。 ただ、ある程度知識があったり、フライングロータス周辺が好きな人は是非、一読すると良いと思いました。 今年の2023年のサマソニもくるみたいなので楽しみです!

Posted byブクログ

2021/10/25

2000年代〜2010年代のアメリカ西海岸、ロスアンジェルスで巻き起こった新しいビートミュージック旋風について、その歴史(縦軸)と同時代的普遍性(横軸)の両方を関係者インタビューやコラム、ディスクガイドのページで編み上げた一冊。 ジャズにはじまり、ファンクやAOR/フュージョン...

2000年代〜2010年代のアメリカ西海岸、ロスアンジェルスで巻き起こった新しいビートミュージック旋風について、その歴史(縦軸)と同時代的普遍性(横軸)の両方を関係者インタビューやコラム、ディスクガイドのページで編み上げた一冊。 ジャズにはじまり、ファンクやAOR/フュージョンを経由し、ギャングスタラップを経て形成されたLAビートのバックグラウンドと、当事者たちの歴史に対する眼差しや過去の遺産をいかに現代的に解釈し再利用するのかというアティテュードが興味深い。 デトロイトテクノ/シカゴハウス、アシッドハウス〜レイヴ/アンビエントという20世紀末に起こったエレクトロニックミュージックの革命のメインステージはLAではなかったが、そのエッセンスは確実にこの地に根付き、フライング・ロータスを起点にして、LAビートという新しい潮流を世界中のビートミュージックシーンにもたらす。 90年代以前のエレクトニックミュージックの歴史と変遷はある意味わかりやすいが、00年代に入ってクロスオーヴァー(グローバルな独自解釈ともいえるか)が進み、細分化・拡散してしまいエレクトロニカという漠然とした掴みようのないところに着地してしまった……そんなふうに私自身は感じていたが、本書を読むとその茫洋とした00年代の電子音楽の世界の解像度がグッと高まる感覚を得ることができた。なぜならフライング・ロータスという人こそが、その抽象的で実験的な音たちを2010年代に引き受けたのだということがわかるからだ。(そしてその2020年代的な象徴がサム・ゲンデルなのだろうなということを思う) そういったエレクトロニックミュージックの系譜を引き継ぎながら、ジャズに新しい発展をもたらし、オッドフューチャーの面々やケンドリック・ラマーといった現代における最重要なヒップホップアクトとも接続することを果たした、フライング・ロータスとBrainfeederを抜きにして2010年代を語ることはできないという実感を強めた。

Posted byブクログ