リトルガールズ の商品レビュー
なんだか全てがまあるく収まってしまってこんな終わり方なんだ?と少し落胆、主語がめくりめく変わるので読むのに疲れちゃった、でも官能的でいて青春も感じられ良かったー。やっぱり、手芸や絵や彫刻や写真 手を動かす趣味や仕事は運動と同じで思考がクリアになるよね
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中学校の家庭科教師、大崎雅子。 その学校に美術の非常勤講師としてきた画家の猿渡。 中学生の桃香と桃香のことが好きな小夜と勇輝。 桃香の両親である行人と夕実。そして早瀬。 登場人物の多さに最初は驚いたが、それぞれのキャラクターが個性的で読んでいて困ることもなかった。 むしろ...
中学校の家庭科教師、大崎雅子。 その学校に美術の非常勤講師としてきた画家の猿渡。 中学生の桃香と桃香のことが好きな小夜と勇輝。 桃香の両親である行人と夕実。そして早瀬。 登場人物の多さに最初は驚いたが、それぞれのキャラクターが個性的で読んでいて困ることもなかった。 むしろ、それぞれのキャラクターが輝いていてとても面白かった。 どこがどうというわけではないのに、リズム良くて読みやすくて心地よい。 それはそれぞれのキャラクターが正直に自分らしく生きている姿が生き生きと描かれているからかもしれない。
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第34回太宰治賞受賞作品。 読みづらそうな作品かと思いきや現代風でサクサク読み進める事が出来た。 舞台となっているのは、とある中学校。 そこで家庭科教師をしている大崎雅子、55歳は産休補助で美術教師としてやって来た猿渡壮太に 突然ヌードモデルになってほしいと迫られる。 子供時...
第34回太宰治賞受賞作品。 読みづらそうな作品かと思いきや現代風でサクサク読み進める事が出来た。 舞台となっているのは、とある中学校。 そこで家庭科教師をしている大崎雅子、55歳は産休補助で美術教師としてやって来た猿渡壮太に 突然ヌードモデルになってほしいと迫られる。 子供時代からずっと容姿をけなされ続けて来て、今も生徒たちには「ガマ子」「エロ子」「ピンクばばあ」などと 呼ばれる雅子だが、モデルになるまでの心の変化が絶妙で面白い。 他、同性が好きな女生徒や、妻に固執する夫などキャラも立っていて想像していた以上に楽しめた。
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これは恋愛なのか?と悩む中学生。夫との関係に悩む、その母。絵のモデルを頼まれるベテラン女性教師。それぞれがそれぞれ悩んでいるが日常生活もきちんとこなしている。 中学生は中学生なりの大人は大人なりの悩み方がある。絵のモデルになる、人に見られることで魅力的になっていく、作品がいいもの...
これは恋愛なのか?と悩む中学生。夫との関係に悩む、その母。絵のモデルを頼まれるベテラン女性教師。それぞれがそれぞれ悩んでいるが日常生活もきちんとこなしている。 中学生は中学生なりの大人は大人なりの悩み方がある。絵のモデルになる、人に見られることで魅力的になっていく、作品がいいものになるのは素敵。 当時者じゃないと理解できない不思議な関係性がよいと思った。
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視点が短いタームでどんどん変わっていくので、最初は読みづらく、何度も積読になった。40ページほどでぴたりと止まっていたのだが、小夜が桃香に近づいていくあたりから俄然面白くなってそれからは一気に読んでしまった。 でっぷりとした更年期世代の教師・大崎雅子、大崎に惹かれる代行教師の画家の猿渡、猿渡のガールフレンドの美大生ルイ子、桃香の母親でアジール店主・夕実、夕実の恋人のカメラマン早瀬、主人公的な役割を担う絵の上手な桃香、寂しげで掴みどころのない小夜、桃香から離れていく杏梨、桃香とも小夜とも気軽に話せる勇輝など、登場人物の個性とその配置も良く、どんどん引き込まれていく。 登場人物が動き出し、雅子や桃香の価値観に変化が出てくる。プールの事件、ピンク色のガウン姿事件、チェーホフ桜の園のセリフ、どれも印象に残る。
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視点がコロコロ替わる。な、何人登場人物出てくるの…と戸惑った。 うーん、誰にも共感できず…。中学校教師がヌードに偏執してるのも駄目やと思ったし、だんだんのぼせて行く五十路超えの醜女キャラ教師にも辟易したし、なにより猿渡は醜いものを美しいというオレ芸術家っぽくない?っていう感覚がひしひし匂ってきて駄目だった。美醜関係なく被写体の内面を描くのが芸術ってもんじゃないんでしょうかね。 あ、先生の歌集は大事に大事に所蔵しております。
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サーと読める。太宰治賞受賞作ということで期待したが。面白い!と言える感じではない。感想としては、パートナーが同じジャンルで生きていこうとするとやはりこうなるよなぁと言うことと、絵を描きたいなと思った。
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とある中学校を舞台にした4月から12月まで。 新任の美術教師猿渡にモデルを頼まれる50代の家庭科教師大崎。 両親に愛され、でも父親とは血が繋がらない桃香。 桃香に思いを寄せる小夜。桃香の同級生の杏梨と勇輝。 夫以外の恋人のいる桃香の母夕実。猿渡の恋人ルイ子、など。 どの登場人物...
とある中学校を舞台にした4月から12月まで。 新任の美術教師猿渡にモデルを頼まれる50代の家庭科教師大崎。 両親に愛され、でも父親とは血が繋がらない桃香。 桃香に思いを寄せる小夜。桃香の同級生の杏梨と勇輝。 夫以外の恋人のいる桃香の母夕実。猿渡の恋人ルイ子、など。 どの登場人物も真っ直ぐで強い気持ちを持つ純粋な人達。 猿渡を筆頭に芸術的センスを持った人達が多いせいか、変わった人という印象ですが、みんな魅力的で好感が持てます。 表紙のインパクトもすごい。 上手くレビューが書けなくてすみません。 とても好きな雰囲気の本でした。
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特に泣かせるシーンがあるかといえば無いと思うのだけど、ふと涙が頬を伝う。 確か、中盤、後半、読了後装丁をもう一度眺めているとき。 読了後、アセロラソーダ飲みたい、とベッドの上で目を瞑りながら思った。 じわりと甘酸っぱく後味が爽やかなのに、飲み干した後も残り香をほんのりと味わって...
特に泣かせるシーンがあるかといえば無いと思うのだけど、ふと涙が頬を伝う。 確か、中盤、後半、読了後装丁をもう一度眺めているとき。 読了後、アセロラソーダ飲みたい、とベッドの上で目を瞑りながら思った。 じわりと甘酸っぱく後味が爽やかなのに、飲み干した後も残り香をほんのりと味わっていたくなるような、そんな作品。太陽が当たるたび透んだ赤色の下から小さな泡がのぼっていく様子。 作中は、子どもから大人まで様々な視点に切り替わるが、それぞれの立場から見た情景が生き生きと描かれている。正直読み始めた段階では視点の切り替わりや複雑な人間模様を頭の中で整理していくのに時間がかかった。 そこで、視点の切り替わりごとにひと息いれながら読み進めた。そういえばこの青春感は何なのだろうと思っていたら初夏〜夏の終わりが本編を占めていた。思えば裏表紙の桃香と小夜も夏服を着ていたな。読み始めで軽いネタバレにならないようあえて目次を無くしているのだろうか。 一貫として丁寧な文だけども、今どきの中学生の言い回しや流行りだとかも押さえており、人物のキャラクターも伝わってくる。何より、読み手に想像させる書き方が心地よい。漢字をあえて使っていない箇所もあり、やわらかさを感じる。この読みやすさは何なのだろうと考えている。 ハイブランドの名前がときどき出てくる。 ディオールのピンクのドレス。サンローランの80年代のドレス。ピンクベージュのプラダのドレス。 憧れブランドで囲まれた空間幸せだろうなあ。 モデルになった店とかあるんだろうか。 私は、物心ついたころからお絵描きで誰に何を着せようか、なんて思いをめぐらせていることか好きな子だった。 着飾ることよりも、描いたり見たり、に重きを置いていたが、「ファッションに関わる仕事がしたい、出来れば、デザイナー」これが小学生の頃の夢だった。 小学校高学年ごろ、そんな職は安定せんよ、言うのも恥ずかしいと周りの大人から諭されたことを覚えている。 やりたい事に辿り着くには複雑だ、と現状に理由をつけて諦めた。その時、やりたいことに対して現状は厳しいということを学んだ。 そして、自分が新社会人になる時期。遠い未来のことだと思っていたらいつの間にかその真っ只中にいた。 やりたい事を我慢すること、見て見ぬふりが上手くなっていた。大人になる、ということは世間と折り合いがついてしまうと"響 HIBIKI"の中で鬼島が言ってたなあ。 問題が起きた時、理由を決めつけ押さえつけようとする人。 まっすぐに向き合った人を蔑んだり嘲笑する人。 自分の考えを持つことをおそれ、他者の排除に加担する人。 色々な人がいる。皆と無理に仲良くする必要はない。 意見がぶつかり合うシーンが幾つかある。でも言葉にすることで自分を表すこと、相手を感じること、和解することも出来る。だけど、テレパシーは使えない。 自分を押し殺さず、相手も押し殺さず言いたいことを言う勇気。簡単なようで難しい。 人のこころは敏感で繊細。周囲の目や、変わることへ一歩を踏み出す手前で足がすくんでしまう。そんな人の背中を見守ってくれるような作品。 ひとつ気になる点があるとすれば、学校内で鍵もかけず目隠しもせずヌード...猿渡はまだしも雅子は気にならなかったんだろうか。私だったらまかり間違って校内で脱ぐことになったとしても、雅子のように教師である立場ならば見られないように細心の注意を払うなあ。でももしかしたら猿渡にうまく誘導されてるかもしれない。猿渡の巧みな話術、恐るべし。 最後はまさかの展開だったけど、その後登場人物はどうなったんだろう。アナザーストーリーが見てみたい。 作者が何を思い書いたのか気になる。 読了後の爽やかさ、言葉で記し留めたくなる胸の高鳴りは忘れられない。
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1968年生まれ、錦見映理子さん、初読みです。「リトルガールズ」、2018.10発行。中学生の女生徒2人が好きあっていく話と学校の美術教師が家庭科の先生をヌードモデルに絵を描いていく話がパラレルに進行していきます。太宰治章受賞作品ということですが、いろんな人間関係が交錯し、内容は...
1968年生まれ、錦見映理子さん、初読みです。「リトルガールズ」、2018.10発行。中学生の女生徒2人が好きあっていく話と学校の美術教師が家庭科の先生をヌードモデルに絵を描いていく話がパラレルに進行していきます。太宰治章受賞作品ということですが、いろんな人間関係が交錯し、内容はよくわかりませんでした。
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