ディテールで語る建築 の商品レビュー
ひっさびさに読んだ建築の本。 内田先生の圧倒的な知識と感性、多方面に対する興味関心が書かれた名著。 内田先生の戦後建築史
Posted by
2023.01.11 僕の会社には図書室がある。 昼休みの時間は図書室で本を読むようにしている。 ふと手に取ったこの本の冒頭の、筆者の戦前から戦後にかけて体験した生活と当時の建築の勉学・仕事の話に妙に惹きつけられた。内田さんの文章はまっすぐで分かりやすくて好きだ。 年末から年始に...
2023.01.11 僕の会社には図書室がある。 昼休みの時間は図書室で本を読むようにしている。 ふと手に取ったこの本の冒頭の、筆者の戦前から戦後にかけて体験した生活と当時の建築の勉学・仕事の話に妙に惹きつけられた。内田さんの文章はまっすぐで分かりやすくて好きだ。 年末から年始にかけて時間をかけてじっくりと読了した。 多くの発見があって面白い。物を作るって面白い。 世にない新しいものを作るという気概を感じるとともに、そういう時代があったんだなあと思う。 構法という考え方をもっと早く知りたかったなあ。 以下印象に残ったこと ・プレハブというのは、いまでは陳腐な響きがするけれど、住宅難の時代にはいかに効率的に作るかの先進技術だったんだと再確認。 ・囲炉裏の自在鉤がてこと摩擦で成り立っている。そこから考案した摩擦で支えるuフレーム。さらにら砂を充電して支えるgup-6のジョイント。 ・next21は内田さんの設計だったのか!平面計画や建具配置を変えられる設計。ますます行ってみたくなった ・千葉のパイロットハウス見に行きたい ・シングルグリッド=江戸間、ダブルグリッド=京間。そしてこの二つの堂々巡りが面白い。 ・正方形をモデュールとして並べると、ずれがバレやすい。 ・「柔らかいものはあと」組み立て方。 ・畳のようにくっつけられる机の脚の配置が面白い ・ガラス屋にサッシュを売られせて、普及した。 ・雨を逃すオープンジョイント ・レンガの目地、日本では覆輪目地が普通だった。 ・マルセルブロイヤーの階段のかっこよさ(手すりが水平な鉄骨側桁階段) ・ヨーロッパの階段が周り階段なのは、壁から片持ちで出しているから ・佐賀県立青年の家のスリッパ掛け ・桂離宮のアプローチ、屋根葺きの違い、竹垣の作り方。
Posted by
序章の内田祥哉さんの学生時代の話が面白い。ものすごく偉い方なのに、なんだかとても身近に感じられた。 内田祥哉さんのお兄さまが若くして亡くなられたことは知っていた。新宿に都庁があるのは、お兄さまの案か。 建築構法から戦後の住宅に関する問題(住宅不足、木材の枯渇など)などを学べる...
序章の内田祥哉さんの学生時代の話が面白い。ものすごく偉い方なのに、なんだかとても身近に感じられた。 内田祥哉さんのお兄さまが若くして亡くなられたことは知っていた。新宿に都庁があるのは、お兄さまの案か。 建築構法から戦後の住宅に関する問題(住宅不足、木材の枯渇など)などを学べる。 日本の第一線で活躍する(していた)著名人の名前もわんさか出てくる。 住宅不足を解決するために、どのような材料を用い、どのような方法で住宅をつくっていったかが細部までよく分かった。まさにタイトルの通り。 正解がないため、思い通りの結果が出ず、それを糧に思い通りの方法へ突き進んだ感じがする。本では数行で書かれているが、ものすごく苦労して長い時間かかったんじゃないのかなと思う。 でもなんだか試行錯誤やってて楽しいんじゃないか、内田祥哉さんよ。本読んでて思うんだけど、違うかな。 どういう発想をしたら自在駒が「Uフレーム」になるのか。そして、「Vフレーム」があの「NEXT21」で使われているとは。環境系の先生も知っているのだろうか。
Posted by
- 1