室町幕府全将軍・管領列伝 の商品レビュー
圧倒的ボリューム。室町時代を通覧するには最適な一冊じゃなかろうか。就任してはいないもののそれに準ずる人物まで網羅されていて非常に参考になる。最新の研究成果も踏まえてあり、とても面白かった。
Posted by
歴代の室町将軍についての本ならわかるが、そこに管領まで加わるとどこまで需要があるんだと。それも新書としては破格の500ページ超の大ボリュームときている。よくこの企画が通ったなと。 それも「応仁の乱」や「観応の擾乱」以来の室町ブームのおかげなんだろう。 流行りとなればそれに乗っかっ...
歴代の室町将軍についての本ならわかるが、そこに管領まで加わるとどこまで需要があるんだと。それも新書としては破格の500ページ超の大ボリュームときている。よくこの企画が通ったなと。 それも「応仁の乱」や「観応の擾乱」以来の室町ブームのおかげなんだろう。 流行りとなればそれに乗っかった質の悪い本も出るだろうが、とはいえ関心の高まりはこういうしっかりとした本が世に出る機会を提供するという意味で意味がある。
Posted by
とにかく厚い人物列伝。 鎌倉幕府と江戸幕府に挟まれていまいちパッとしない。織田信長や豊臣秀吉などの戦国武将から見たら、一種のヒール(悪役)。そんな室町幕府の人々を、初代足利尊氏から最後の義昭まで描く。あわせて斯波や細川といった管領も。 最初から通して読むと、戦国武将が活...
とにかく厚い人物列伝。 鎌倉幕府と江戸幕府に挟まれていまいちパッとしない。織田信長や豊臣秀吉などの戦国武将から見たら、一種のヒール(悪役)。そんな室町幕府の人々を、初代足利尊氏から最後の義昭まで描く。あわせて斯波や細川といった管領も。 最初から通して読むと、戦国武将が活躍する頃の勢力図、その土台が理解できる。足利一門として数か国に勢力を持ちながら空中分解してしまった斯波。畿内から四国にかけてまとまった勢力を持ちながら、幕府崩壊の引き金を二度引いた細川。その中で悪戦苦闘することを運命づけられた歴代の将軍。 歴史的に見れば鎌倉幕府から江戸幕府の過渡期にあたるものとは言え、室町幕府が存在しなければ後の強固な江戸幕府もなかっただろう。
Posted by
後期になるにつれ、将軍の支配力は低下している。 特に14代義尚は最後まで京都に入れなかったのは悲しい。 しかし、室町幕府は最初から畿内以西を対象にして支配するための幕府らしいこと、東は鎌倉公方や奥州探題が半独立国として独自の政策をしていたようで、日本を統一した幕府は最初で最後、江...
後期になるにつれ、将軍の支配力は低下している。 特に14代義尚は最後まで京都に入れなかったのは悲しい。 しかし、室町幕府は最初から畿内以西を対象にして支配するための幕府らしいこと、東は鎌倉公方や奥州探題が半独立国として独自の政策をしていたようで、日本を統一した幕府は最初で最後、江戸幕府のようだ。
Posted by
- 1