嗅覚はどう進化してきたか の商品レビュー
見覚えのある記述が多いなーと思っていたら、五年くらい前に……読んでた。 当時も面白いと思ったけれど、読み返してみて面白く感じたものの、どこか食い足りない感覚がある。おそらく表題にある『進化』についての記述に、物足りなさがあるのだと思う。しかしそれは、当時の研究成果の限界ではあるの...
見覚えのある記述が多いなーと思っていたら、五年くらい前に……読んでた。 当時も面白いと思ったけれど、読み返してみて面白く感じたものの、どこか食い足りない感覚がある。おそらく表題にある『進化』についての記述に、物足りなさがあるのだと思う。しかしそれは、当時の研究成果の限界ではあるのだろう。この分野は、まだまだわからないことが、きっと自分が知るよりも多い。
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人間の嗅覚の進化の歴史を科学的に分析している。匂いの基となる元素の組み合わせやメカニズムの解説もあり、難しそうだがわかりやすい。 香料の解説が興味深い。動物性原料を使ったものはほとんどないというが、そのホンの数種類の香料の成分がすごい。ジャコウジカから採取されたものが原料の麝香...
人間の嗅覚の進化の歴史を科学的に分析している。匂いの基となる元素の組み合わせやメカニズムの解説もあり、難しそうだがわかりやすい。 香料の解説が興味深い。動物性原料を使ったものはほとんどないというが、そのホンの数種類の香料の成分がすごい。ジャコウジカから採取されたものが原料の麝香は、それ自体は強烈な悪臭なのをエタノールで希釈すると甘い芳香を呈するようになるのだとか。その組み合わせを初めて考えた者と、そんなものをなぜ作ろうと考えたのかが謎だ。
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この岩波科学ライブラリーは 122 のクマムシから読み始めています。ずっと動物関連のものを読んできましたが、ここではじめて「嗅覚」について。これも動物のものと言えば動物ですが、特定の動物に限らず動物の機能についての本です。 しかしこの本、扱う領域が広い。しかも散漫にならずに、どの...
この岩波科学ライブラリーは 122 のクマムシから読み始めています。ずっと動物関連のものを読んできましたが、ここではじめて「嗅覚」について。これも動物のものと言えば動物ですが、特定の動物に限らず動物の機能についての本です。 しかしこの本、扱う領域が広い。しかも散漫にならずに、どの話しも面白い。没薬の話しから、「三原色はあるが三原”臭”は無い」とか、匂いを感じる遺伝子の話しとか、猿・人の進化と臭いの話しとか、どれもわかりやすくて素晴らしい。
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