ネクスト・ギグ の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
逆光を浴びながら登場したボーカルは、突如叫び声をあげ倒れた。 彼は刺殺されていた。 ボーカルの不可解な怪死で、ロックバンド〈赤い青〉は活動休止に追い込まれる。 事件直前、カリスマ的なギタリストが演奏中に犯したあり得ないミスは、事件と何か関係があるのか? ライブハウスのスタッフである私は、犯人は誰かを考え始める。 犯人はひとり。 推理によって謎はすべて解ける。 (アマゾンより引用)
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ライブのアンコールの際にバンドのボーカルがステージ上で胸を刺されて死亡。満員の客の目の前で。自殺か?他殺か?ライブハウスで働く梨佳は関係者と事件の話をしながら真相を探っていく。並行してライブハウス界隈の事情や各関係者が「ロックとは何か?」を語るんだけどこれが熱く読み応えあり。私は...
ライブのアンコールの際にバンドのボーカルがステージ上で胸を刺されて死亡。満員の客の目の前で。自殺か?他殺か?ライブハウスで働く梨佳は関係者と事件の話をしながら真相を探っていく。並行してライブハウス界隈の事情や各関係者が「ロックとは何か?」を語るんだけどこれが熱く読み応えあり。私はミナミさん派だな。こちらが大部分を占めておりミステリだよね?と感じるけどこれで各自の立ち位置や性格がよく把握出来、解決での根拠にしっかりとした土台が築かれる。シンプルな消去法でのハウダニットも綺麗。ロック好きのミステリ好きにはお薦めな一冊。
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ロックとは一体何なのか。 音楽の1ジャンル、金、生き様… それを追い求め、上へ上へと目指すけれど 上に登ってもそれの正体を掴めない。 ロックの歴史や、バンドマンとそれを支える人の苦労や楽しさがわかり、飽きずに読めた。 難解な事件に見えたが結末は意外にもあっさり。でもそんなところ...
ロックとは一体何なのか。 音楽の1ジャンル、金、生き様… それを追い求め、上へ上へと目指すけれど 上に登ってもそれの正体を掴めない。 ロックの歴史や、バンドマンとそれを支える人の苦労や楽しさがわかり、飽きずに読めた。 難解な事件に見えたが結末は意外にもあっさり。でもそんなところもロックなのかも。 『ロックは人を殺す』 被害者も犯人も、ロックがなければこんな人生にはならなかった。 でもそんな生き様こそがロック。 読後、ニルヴァーナが聴きたくなった。
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舞台上でボーカルが刺殺された事件の真相を突き止めるべく語り手が各関係者に聴き取り調査を行っていきます。終始各登場人物のロック観が語られるのですが、ロックに疎い読者にも分かり易く説明されていますし、ロックのあるあるや薀蓄など挟まれているので最後まで飽きさせません。中盤以降はやや本筋...
舞台上でボーカルが刺殺された事件の真相を突き止めるべく語り手が各関係者に聴き取り調査を行っていきます。終始各登場人物のロック観が語られるのですが、ロックに疎い読者にも分かり易く説明されていますし、ロックのあるあるや薀蓄など挟まれているので最後まで飽きさせません。中盤以降はやや本筋から逸れているような気がしましたが、ミステリーとロックがしっかりと絡む構成が巧みで完成度が高い作品だと思います。
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登場人物のキャラクターが立っていて、全員魅力的。年中ライブに行き活力をもらっている私には、ロック愛にあふれた魅力的な作品でした。
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ロックとは何か?を真正面から描きつつ、その問いに対する答えがミステリの深い部分に結びついている構成はお見事。
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面白かった。 「ロックとは?」が作品のテーマではあるが、何事も定義付する事は難しい。作中にも触れられているが「ミステリとは?」と言われてもSFとの区分も困難だし、人それぞれだろう。 「煙の速さで」はどんな曲なのか聴いてみたくなる。
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これは面白かった。久々に正統派のフーダニットを読んだ気がする。犯行場所がライブハウスで、被害者はロックバンドのメンバー。状況としては衆人環視の下での怪死。そして事件を解明しようとする「私」にも秘密がある。・・・と、様々な要素があったが、これらが巧くかみ合っていて感心した。 手掛か...
これは面白かった。久々に正統派のフーダニットを読んだ気がする。犯行場所がライブハウスで、被害者はロックバンドのメンバー。状況としては衆人環視の下での怪死。そして事件を解明しようとする「私」にも秘密がある。・・・と、様々な要素があったが、これらが巧くかみ合っていて感心した。 手掛かりがキチンと示されていたし、関係者を集めての謎解きも本格ファンには嬉しいところ。これ、発行日がもっと前なら、『本格ミステリ・ベスト10』での順位が更に上がっていた事だろう。
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