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「文豪とアルケミスト」文学全集 新潮社版(第二期) の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2020/10/28

第1期に比べてかなりパワーアップした内容だと感じた。無頼派ファンは必見だし、他の文豪について書いた文章も興味深い。この編み方もこの作品ならではで、一つ一つ掘り出そうとすると大変なので、貴重なものだと思う。 ただ各章のはじめに出てくる紹介文のみ顔を出す「神楽坂ブッククラブ」さんが気...

第1期に比べてかなりパワーアップした内容だと感じた。無頼派ファンは必見だし、他の文豪について書いた文章も興味深い。この編み方もこの作品ならではで、一つ一つ掘り出そうとすると大変なので、貴重なものだと思う。 ただ各章のはじめに出てくる紹介文のみ顔を出す「神楽坂ブッククラブ」さんが気になる。ゲームの世界観に沿うようにまとめた労作なのにあくまで裏方に徹する姿勢、でも「誰?!」となってしまう存在感…(笑)。編集お疲れ様でしたと言いたい。

Posted byブクログ

2018/11/05

全集第二巻(この御本のタイトル的には第二期 表記ですね)。ちょうど1年前に一巻が出ましたので、このシリーズが続けられていることがファンとしては嬉しいですね。 帯には「傑作選」とありますが、一般に想像されるであろう「文豪の有名作品を集めてきた傑作アンソロジー」とは少々毛色が違った構...

全集第二巻(この御本のタイトル的には第二期 表記ですね)。ちょうど1年前に一巻が出ましたので、このシリーズが続けられていることがファンとしては嬉しいですね。 帯には「傑作選」とありますが、一般に想像されるであろう「文豪の有名作品を集めてきた傑作アンソロジー」とは少々毛色が違った構成になっています。収録されているのは複数の文豪ご本人の人柄や人間関係などがうかがえる関連資料をテーマに沿って集めてきたラインナップ(全集一巻から引き続きの編集方針ですね)。 今回のテーマはザックリまとめると ・太宰、安吾、織田の無頼派3名によるあの座談会とそれに関連する評論、随筆 ・白秋、朔太郎、犀星の北原一門 ・詞華集(啄木、中野重治、佐藤春夫、堀辰雄) ・日露戦争と文豪たち ・ミステリ小品(安吾、乱歩、久作) …といったモノです。 どれも収録されてる作品間(手紙、随筆、座談会、掌篇…等々)に、深い浅いはありますがテーマに沿った関連性があり、編集されている順番に読んでいくと「ああ、あそこで触れてた話がこちらの資料のコレね」といった、資料を横串方向に読むことで発見する楽しさ、みたいなのがちょこっと体験できるのが良いですね。(なので、章単位では読む順番の前後は自由ですが、各章の中の収録作は頭から順番に読んだ方が面白いかな、とは思います) 私個人としては、今回の無頼派テーマみたいな「まさにベッタリ関連している資料集」ってのも良いですが、日露戦争テーマ章ぐらいの関連度での作品が集まっているのが面白くて良かったですね(さらにそこから調べる範囲が広げられる余地を感じる、と言いますか…)。

Posted byブクログ