悪しき狼 の商品レビュー
オリヴァー&ピアシリーズ6作目。マイン川で少女の遺体が発見される。同時進行でTVディレクターの女性が暴行される事件を捜査するうち、先の事件との繋がりが見えてくる。政財界を巻き込む巨悪の根源に立ち向かう、ピアとオリヴァー。冤罪の弁護士や暴力団など、多くの人間が複雑に絡み合い...
オリヴァー&ピアシリーズ6作目。マイン川で少女の遺体が発見される。同時進行でTVディレクターの女性が暴行される事件を捜査するうち、先の事件との繋がりが見えてくる。政財界を巻き込む巨悪の根源に立ち向かう、ピアとオリヴァー。冤罪の弁護士や暴力団など、多くの人間が複雑に絡み合い、小児への性暴力という唾棄すべき犯罪の黒幕に辿り着く。手に汗握る展開に、引き込まれる作品だ。
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このシリーズの6冊目。相変わらず面白い。事件が虐待ということで少し陰惨な感じがしたがオリバーとピアのコンビによる事件解決のテンポがいい。まだ少なくとも3冊は翻訳されているので読むぞ。
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とても不快な事件。キツい内容だった。悲しい事件なだけに、最後はもっと分かりやすい救いが欲しくなった。今回はホーフハイム内の伏線が回収されているのが魅力。
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かなりダークだったわ。小児犯罪を扱ってるんだけど、結構食い込んでるわ。誰もが子供の時代を経験していて、弱い物に対する虐待、性的な興奮など、きちんと病気と受け止めて治療が可能なら治療するか、檻に入れてくれよ。被害に合ってる子供の年齢はかなり幼く、里親協会みたいな事業が仕入れ先という...
かなりダークだったわ。小児犯罪を扱ってるんだけど、結構食い込んでるわ。誰もが子供の時代を経験していて、弱い物に対する虐待、性的な興奮など、きちんと病気と受け止めて治療が可能なら治療するか、檻に入れてくれよ。被害に合ってる子供の年齢はかなり幼く、里親協会みたいな事業が仕入れ先という、かなりえげつない内容であった。このシリーズは人の心の闇を描くことが多いが、自覚のない悪事を利用した金儲けという、なんとも、死後は絶対に地獄行きという内容だった。オリバーがちょっとしっかりしてきた。主役なのになあ。
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「刑事オリヴァー&ピア」シリーズ第六弾。読み始めたらぐいぐいと引っ張られていく展開。事件が事件だけにつらくなるような描写もあるけれど、面白さは抜群。ひとつひとつが少しずつ繋がりだしていくその描きかたが本当にうまくて全体が見えた時の鮮やかさは素晴らしい。続刊も早めに読もう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今回の事件は、いつにも増して読み進めるのが辛かった。 児童虐待。性暴力。 何度も辛くて本を置き、続きが気になって再び手に取った。 前作とは違って、オリヴァーは悩みを乗り越えたようだけれど、逆に帰って目立たなくなってしまった。 オリヴァーのチームというより、ピアのチームだ。 そしてこのシリーズは、社会の上辺にいる人たちの自己中心的な行動が犯罪を引き起こし、そして犯罪の影には必ず悪女が…というパターンになっている。 今回はその犯罪の影、必要だったかな? 今回の犯罪は根が深いもので、隠ぺいするためには手段を問わない犯罪グループが出てくる。 が、目を覆いたくなるようなおぞましい暴力をふるう割には、詰めが甘いというか、犯罪の証拠を握っている人物を殺そうとして殺し切れていないことを気にしていないというのが信じられない。 また、ヨーロッパを股にかけた人脈を誇る割に、実行部隊が少なすぎるよね。 そしてやつは今後も出てくるのかな?
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女性刑事ピア・キルホフが主人公の作品。 重いテーマではあるものの、展開が早く目が離せない。 プライベートの悩みを織り交ぜながら、展開が早く、引き込まれる。 2作目から読み始めてしまったが、ドイツのベストセラー商品だけある。 北欧作品に比べて少し色づきもある。
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オリヴァー&ピアシリーズ。 この作品で翻訳されている作品はすべて読み終えた。 このシリーズのおもしろさは、やはり探偵役であるオリヴァーやピアたちの人間らしさというか、彼らの人生が事件より大きな比重を置いているところだろうか。 新本格だと90%以上が本筋の事件の謎やトリッ...
オリヴァー&ピアシリーズ。 この作品で翻訳されている作品はすべて読み終えた。 このシリーズのおもしろさは、やはり探偵役であるオリヴァーやピアたちの人間らしさというか、彼らの人生が事件より大きな比重を置いているところだろうか。 新本格だと90%以上が本筋の事件の謎やトリックに費やされている気がするが、このシリーズだと40%くらいで、他はオリヴァーのままならぬ妻との関係だったり、ピアののろけだったりする。また、探偵役は超人ではなく、しばし誤るが、そこもまた、しょうがないだろうという気もしてしまう。 この先も楽しみなのだが、もういちど出版刊行順に読み直したくなるシリーズである。
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あっちこっちに視点が飛ぶし、慣れない地名はたくさん出てくるし、で最初は置いて行かれそうだったけれど、最後にはちゃんとまとまるんだから、やっぱりすごいな、と。上級検事はわりと早い段階で「あやしくない?」と思ったんだけれど、まさかそういう風につながるとはねぇ!
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ドイツ・ホーハイム警察署刑事、オリヴァー&ピアシリーズ第六作。 序盤は様々な視点で場面転換が続くため、一体どこを軸に進むのか分からない。 キャンピングカー生活をしているらしき男、テレビの人気女性キャスター、ピアの友人エマ、何か酷い目に遭っているらしき少女の回想、オリヴァー、そし...
ドイツ・ホーハイム警察署刑事、オリヴァー&ピアシリーズ第六作。 序盤は様々な視点で場面転換が続くため、一体どこを軸に進むのか分からない。 キャンピングカー生活をしているらしき男、テレビの人気女性キャスター、ピアの友人エマ、何か酷い目に遭っているらしき少女の回想、オリヴァー、そしてピア。 これだけでも六つもある。 しかし読み進めるに連れて、オリヴァーとピア以外の話が巧妙に繋がっていることが分かり、更にはピアの話も…。 タイトルの意味は想像通りだったが、予想以上におぞましかった。日本に限らず世界中にこういう話はある。 人間は無償の愛を捧げる一方で、こんな残忍な行為も出来てしまう。恐ろしい。 加害者というのは何も直接的に何かした者だけではない。見て見ぬ振りをした者、見たくなくて逃げた者も含まれるのではないか。 しかし闘いたくてもこんな酷い返り討ちをされたら躊躇する。 オリヴァーとピアは一体どう立ち向かい、勝てるのか。 軸が見えてくる中盤以降は最後の最後までハラハラする展開の連続だった。 今回の作品では、つくづく人は見かけによらないことを思い知らされた。 今までイメージ最低だったあの人にこんな事情があったとは。またその逆も。 なんだか大沢在昌さんの新宿鮫シリーズを彷彿とさせる。 もう一つ、訳者さんのあとがきにもあったが、今回は母親と娘の様々な形も描いてあって興味深く読んだ。反抗期でも思春期でも難しい年頃でも、何らかの形でコミュニケーションを取ろうとする努力は必要だなと改めて感じる。 シリーズとしては、このところ「らしくない」オリヴァーだったのが、プライベートの問題が一段落して「らしい」オリヴァーが戻ってきたのが嬉しかった。 またピアの方もプライベートは順調。クリストフ、どうかこのままピアを支えて欲しい。 同僚では堅物のクレーガー鑑識課課長の新しい一面や活躍を見られて面白かった。 本編とは離れるが、作中ハルク・ホーガンの名前が出てビックリ。ドイツでもプロレスって人気なのか。
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