米国ハイキング大全 の商品レビュー
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著者の実体験に基づく三つの長大なトレイルの紹介。著者は学者肌らしく、下準備の情報収集や疑問点をあらゆる論文をさらって検証するなどしたうえで書かれている。感傷的/感覚的なブログなどと一線を画すという意味で高評価した。 本書は2018年発行だが、ULはアメリカでは廃れており、日本のUL流行は誤りだと指摘する。 なるほど、youtubeなどを見ると日本のハイカーがULギア導入をあおっているけれども、広大なアメリカのトレイル事情にはほとんど適合しないことがわかった。緊急避難にも日数を要するアメリカで、日本流のULを実行するのは危険な行為らしい。日本のyoutuberで「アメリカのトレイルに行ってきた」という人達もいるが、彼らも日本流をアメリカでそのままやっているのではなさそうだから、注意しないといけない。 アメリカのトレイルは気ままで自由というイメージだったが、実は厳格なルールのもとに動かなくてはいけない。広いだけにアプローチからして容易ではない。パーミットを取ったり予約を入れたり、情報収集と計画性が求められる。入山料も必要。 入山制限が厳しく、パーミットもなかなか取れないというのも意外だった。 自然を守るための厳格なルールがあり、なおかつ自分の身を守るための行動に責任を持たなくてはいけない点がアメリカらしいというところか。 アルコールストーブ全面禁止、焚き火禁止、食料の保管方法、キャンプの場所もルールに従う。予約状況次第で一日の歩行距離も左右されてしまう。 今回、自分は米国に行く計画はないので読み流したが、実際に行く人は本書で補給ができる町のことやアクセスについてなど、参考にすべきだろう。本書以外にもいろいろと情報収集に手をつくす必要がありそう。 個人的には「自分のハイキングとは」を考える一助になった。
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アメリカでのトレイル案内書が少ない。基礎知識を提供してくれる本紙は、有難い。読む人は、限られるだろうが、それでも発行してくれて感謝。行きたい。
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