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僕がジュリアードとバークリーで学んだこと の商品レビュー

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2019/04/03

音楽には疎いので、この著者のことは聞いたことも見たこともなかったのですが、タイトルに興味ひかれて読んでみました。 自分はのぞいてみることすらできない世界へのあこがれみたいな感じ? 直前までジョン・チーヴァーの高度な文学世界にどっぷりと浸っていて、その興奮が冷めないうちにこの本を...

音楽には疎いので、この著者のことは聞いたことも見たこともなかったのですが、タイトルに興味ひかれて読んでみました。 自分はのぞいてみることすらできない世界へのあこがれみたいな感じ? 直前までジョン・チーヴァーの高度な文学世界にどっぷりと浸っていて、その興奮が冷めないうちにこの本を読み始めたせいか、最初の方は文章の拙さに驚き、「な、なんじゃコリャー! 子供の作文かい!!」と倒れそうになった。(読んだ順番が悪かったとしか・・・) 章末の「まとめ」(=タイトルから察するに51のルール?)を読むたびに、しょーもなさ過ぎて、後ろからひざカックンされたかのような脱力を毎回感じた。 だけど、その文章レベルに慣れてくると、徐々に著者のまっすぐな人柄と音楽への愛が見えてきて、最後は深く感動してしまった。 特に恩師のシェーファー先生とのエピソードは素晴らしかった。 恩師の音楽に対する姿勢を心から尊敬し、厳しさの裏にある思いをちゃんと受け止めてまじめに努力しつづける日々。 全然自慢げなことを書いていないから、すぐには分からないのだけれど、恩師の方も著者のことを認めていたことが垣間見えて、子弟の相思相愛な様子に読んでいて胸がいっぱいになります。 シェーファー先生だけじゃなく、ホレス・シルヴァーとのエピソードや、タイガー大越さん、渡辺貞夫さん、今村清一さんとのエピソードは、ページ数は少ないけれど、すごくおもしろかった。彼らの人間の大きさ、他人に惜しみなく援助する姿勢には驚かされた。私がもし彼らだったら、そんな風に援助できただろうか?なんて思ってしまうくらい。 とにかく幸せな気持ちになるような話ばかりで、もっと詳しく聞きたくなりました。

Posted byブクログ