民主主義 の商品レビュー
夏から少しずつ読んでいた本をようやく読み終えた。分厚い本だけど、当時の中高生向けに書かれているのでほとんどが理解しやすい内容だった。共産主義のところは、ちょっと難しかったけど…。 文部省が関わった本ということもあってか、文章が美しい。民主主義を単なる政治的なシステムじゃなくて心の...
夏から少しずつ読んでいた本をようやく読み終えた。分厚い本だけど、当時の中高生向けに書かれているのでほとんどが理解しやすい内容だった。共産主義のところは、ちょっと難しかったけど…。 文部省が関わった本ということもあってか、文章が美しい。民主主義を単なる政治的なシステムじゃなくて心の有り様なんだよ的に規定しているから、けっこう道徳の授業に出てきそうな話もある。選挙デビュー前の10代とか、それ以上でもいいので若いうちに読んでおきたい本かもしれない。 本編読み終わった直後は爽快感を得たくらいだったんだけど、解説を読むとちょっともやっと?する。というのも、上記の民主主義の定義はかなり偏った定義らしい。じゃあ一般的な定義は…とか気になってしまったので、また別の本も読んでみたいな。ただ、解説も素晴らしいと思う。難しい箇所もあったけど、執筆に関わった方々へのリスペクトを感じる。特に最終段落を読んだ時、ちょっと泣いてしまった。解説も含めて読んでほしい。
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終戦後に文部省によって出版された民主主義の教科書。広義の意味合いでの民主主義の定義や、日本での民主主義の発展に対する分析、今後の日本で民主主義を実現するための提言は時代のコンテクストも含まれていて面白かった。 読んでいてそこまで時代錯誤感を感じなかったのは、当時と日本また国民の状...
終戦後に文部省によって出版された民主主義の教科書。広義の意味合いでの民主主義の定義や、日本での民主主義の発展に対する分析、今後の日本で民主主義を実現するための提言は時代のコンテクストも含まれていて面白かった。 読んでいてそこまで時代錯誤感を感じなかったのは、当時と日本また国民の状況が良くも悪くもそこまで変わっていないからなのかと思ったり。
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<結論> 選挙に行こう、政治について関心を持とう <概要> 人類は数々の失敗を繰り返した結果、民主主義を見出した。 日本は敗戦の結果憲法が策定され、民主主義が採択されたが(厳密には戦前から民主主義の精神自体はあった)国民一人一人が選挙権を持つ有り難みを理解し、政治への理解を怠る...
<結論> 選挙に行こう、政治について関心を持とう <概要> 人類は数々の失敗を繰り返した結果、民主主義を見出した。 日本は敗戦の結果憲法が策定され、民主主義が採択されたが(厳密には戦前から民主主義の精神自体はあった)国民一人一人が選挙権を持つ有り難みを理解し、政治への理解を怠ることなく【我々国民のための政治】を私たち一人一人の手で行っていかなければならない。 民主主義=単なる政治上の制度ではない。 全ての人間を個人として尊重することである。 <感想> はしがきを読み、自分の愚かさを恥じた。 敗戦後荒れ果てた日本は今や経済大国となり、生活水準も大きく変わった。 しかし書籍が世に出されて半世紀以上経った今でも、民主主義は作者が提唱するようには浸透していない。私を含む若い世代は政治に無関心であり、選挙にも行かない。訳も分からず毎月給料から年金が引かれ、多額の税金を納めている。【目ざめた有権者】ならぬ【税金納め機】である。少しでもSNSに政治経済に関わる文書を投稿しようものなら、【意識高い人、関わりたくない】とレッテルを貼られてしまう現状を変えるには、どうしたらいいのか。恐らくそれを考えるのが私たち世代の課題である。 民主主義とは言葉通り、国民のための政治であり、国民一人一人の意見が反映されて初めてその機能を果たす。 この本は、自分たちの生活をより豊かにする為に、国民全てが住みよい国にする為に、将来の子供達が独裁主義国家の奴隷にならない為に、私たち一人一人が真剣に、政治について考えていく必要性を訴える【民主主義の教科書】である。 若い世代、特に20歳以下の人たちは是非読んで、考え、行動にうつしてほしい。 私も持ちうる知識・経験を活かし、更に知識をつけ、行動に移したいと思う。
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最後の文部省著作教科書の一つ。中学生用の教科書とは思えないほど、詳しく書いてある。読むべき本だなぁと思います。
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文部省が戦後、中高生のために作成し実際に使用されていた「民主主義」の教科書。 戦後の反省、その憲法への反映が言い聞かせるように、諭すような文体で表されている。民主主義にかける期待や理想がとても詰まった一冊。戦後日本の原点と政治史が詰まっています。 現行民主主義の価値の再確認と...
文部省が戦後、中高生のために作成し実際に使用されていた「民主主義」の教科書。 戦後の反省、その憲法への反映が言い聞かせるように、諭すような文体で表されている。民主主義にかける期待や理想がとても詰まった一冊。戦後日本の原点と政治史が詰まっています。 現行民主主義の価値の再確認と、果たしてこの理想は実現できているのか?と問いかける読み方がひとつ。 その上で、全部をざっと読んだ上で感じる違和感は人それぞれ気づくものがあると思います。その疑問を並べてくれる内田樹の解説も秀逸。思想とその表層に潜むアメリカの目、無視される植民地主義への反省、ではなぜ戦争が起こってしまったのか?という検証の欠如…。 解説まで含めて読んで、また思索するために最適な書。
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1948年から1953年に中学高校で用いられた「民主主義の教科書」ですが、一般の教科書にあるような事実を淡々と述べる文体ではなく、先の戦争に至ったことへの反省から独裁主義の危険性と独裁政治が人々に忍び寄り支配してしまう過程、そして民主主義によって平和を維持するために有権者ひとりひ...
1948年から1953年に中学高校で用いられた「民主主義の教科書」ですが、一般の教科書にあるような事実を淡々と述べる文体ではなく、先の戦争に至ったことへの反省から独裁主義の危険性と独裁政治が人々に忍び寄り支配してしまう過程、そして民主主義によって平和を維持するために有権者ひとりひとりが賢明にならなければならないことを、熱意を持って繰り返し読者に説くものです。 具体的な情報をアップデートすれば現代の教科書としても通用するのではないでしょうか。 70年以上前の著書ですが、改めていまこそ響くことばが数多く含まれています。 解説は内田樹さんです。
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『民主主義とは心である。制度だけが形を取っていても、国民が目覚めた有権者にならなければ真の民主主義とは言えない。』 『私達自身が政治に深い関心を持って、自分達の力で政治を良くしていくと言う強い決意を抱く事、それが政治を良くする唯一の確かな方法である。』 精神論に終始している所は...
『民主主義とは心である。制度だけが形を取っていても、国民が目覚めた有権者にならなければ真の民主主義とは言えない。』 『私達自身が政治に深い関心を持って、自分達の力で政治を良くしていくと言う強い決意を抱く事、それが政治を良くする唯一の確かな方法である。』 精神論に終始している所はモヤモヤする部分もあるけれど、今の日本の政治が腐敗しているのを政治家ばかりのせいにするのではなく、それを選んだ自分達にも責任があるのだと言う事をよくよく理解しないといけないなと改めて感ずる。 日本って自分達の力で民主主義を勝ち取ったと言う経験がないから、欧米に比べて政治への関心が希薄なのかな。内田さんの解説が面白い。
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戦後の日本、戦後まもない教育は今の私たちが思っている以上に民主主義について真剣に向き合って、本質的な部分を教えようとしていたという衝撃。占領下という制限のある中で、あそこまできっちり書いだ人がいたからそこ、今の日本が保たれているのかとしれない。
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長い…!とにかく長い!これが中高生の教科書として採用されていたと考えるとげんなりするけれど、読み物としては重厚感があって大変分かりやすい。中高生だけでなく、ぜひ大人にも読んでほしい。 民主主義とは何か?どうしたら日本は民主主義をわがものにできるか?戦後まもなくに編まれたこの教科書...
長い…!とにかく長い!これが中高生の教科書として採用されていたと考えるとげんなりするけれど、読み物としては重厚感があって大変分かりやすい。中高生だけでなく、ぜひ大人にも読んでほしい。 民主主義とは何か?どうしたら日本は民主主義をわがものにできるか?戦後まもなくに編まれたこの教科書は、その数年前に日本を荒廃の地にした戦争を繰り返さないための想いが詰まっている。民主主義は、政治家による政治ではなく、国民による政治である。何を今更、と言われるかもしれないが、大多数の人にとって政治とはどこか私生活とはかけ離れた遠い存在になってしまっているのではないかと思う。自分は関係ない、自分には政治なんてわからないからと政治を他人事のように扱うのは危険である。なぜなら、それは独裁者を生む道を用意しているからだ。政治を遠ざけるのではなく、身近なものであることを教える役割を、この本は担っていたのだと思う。一人一人が自分のこととして考え、議論し、より多くの人が納得できるようなよい選択をすることが、民主主義を健康的に運用することへとつながる。 昨今世を騒がせているウイルスの流行によって、国内(国際も?)政治への疑問が増している気がする。そんな時期にこの本を読むと、考えさせられることが多くある。ちょうど解説を書いている内田樹さんもついこの間ブログでコロナ後の政治の在り方について語っていて、タイムリーだなぁと。今後「正道」と思われていた民主主義がどう捉えられていくのかがたしかに課題となるのだろうと思った。有事の際、民主主義は対策を立てる上では後れを取るのかもしれない。あれはいい、これはダメ、というような意見の対立により、即決が求められる事柄がスムーズに進まないことが、今回の事態で身に染みた人も多いのかもしれない。しかし、だからと言って独裁者による専制政治は歓迎されないだろう(と思いたい)。 1948年に教科書に指定されてから70年以上経った今でも通じる内容であるところに、この本の意義があるのだと思う。内田さん的に言えば、今もなお「リーダブル」なのだ。丸々一冊は無理でも、部分的にでも学校で読まれてもいいんじゃないかな、と全体を通して思った。
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内容自体は非常によくまとまっていると思うけれど、独裁主義と対比した形での民主主義は、これだけSNS等が発展した現代において古めかしく感じた。
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