奇譚蒐集録 弔い少女の鎮魂歌 の商品レビュー
南洋の島に伝わる黄泉がえり伝承を調べに行く南辺田と山内の話。独特な民族伝承と人間の浅ましさにどんどんのめり込む。狭い世界だからこその呪いとそれに足掻く人々に熱が入り転がる先に心臓が痛くなる。その土地の伝承を否定しない姿勢が好き。
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まほりとか民俗学もの好きだったので楽しめました.特に殺すことでしか救うことができなとかの流れも好きなので満足です.
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沖縄の言葉が多くて最初は「?」という感じでしたがするする読み進められて非常によかったです。 民俗学よりもファンタジー少年漫画感が強い内容でした。
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大正二年、帝大講師・南辺田廣章と書生の山内真汐は、島に伝わる”黄泉がえり”伝承と奇怪な葬送儀礼を調査するため南洋の孤島に上陸した。 亡骸の四肢の骨を抜く葬礼を担う、「御骨子」と呼ばれる少女たちは、皆身体に呪いの痣が現れ、十八歳になると忽然と姿を消してしまう。 その中にただひとり、...
大正二年、帝大講師・南辺田廣章と書生の山内真汐は、島に伝わる”黄泉がえり”伝承と奇怪な葬送儀礼を調査するため南洋の孤島に上陸した。 亡骸の四肢の骨を抜く葬礼を担う、「御骨子」と呼ばれる少女たちは、皆身体に呪いの痣が現れ、十八歳になると忽然と姿を消してしまう。 その中にただひとり、アザカという痣のない少女がいた。 ”黄泉がえり”伝承と、変わった葬送儀礼の伝わる沖縄の離島を舞台に、島の伝承と儀礼を担う少女たちの謎を追う民俗学ミステリ。プラス、ちょっとファンタジー要素もあり。 神聖だが過酷な儀式を担う若き御骨子たちのささやかな願いや交友関係、素朴さが、丁寧に描写されていて胸を打ちます。切ないけど救いも感じられるラストも好印象でした。 フィクションのはずなのに、どこかで本当にあった話のようにも思えてきます。 がっつり出てくる島言葉(うちなーぐち)も、自分もその地に入り込んだようで異郷感が増し雰囲気があって好き。ちょっと読みづらい&何回聞いても読みが覚えられないのはご愛敬。 お気に入りのキャラクターは、根神さま。優しさと気高さが感じられ、とても素敵でした。 続きも出ているようなので、近々ぜひ読みたいです。
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面白かったし後味も切なくて大変良い。民俗学というよりファンタジーの側面が割と強かったように感じたけど私はすごく好きだ。
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作られたとはいえ植え付けられた恐怖はどうしようもない。抗えない。 時間が経って真実に気が付いても根付いたものを変えるのは難しい。証拠が無いから尚更。 祓い屋の終わり方は悲しいけれど残った御骨子達は助かってよかった。 廣章先生みたいな頭のいい人は憧れる。 根神さまは優しい。 祓い屋から完全に助けれないから手の届く範囲で手助けをしていた。 全部終わった後も引き取って、異国にも一緒に行って。 アザカが恵島にいたのは偶然だけではないのか。 実験の為に使われた島。作られた伝承と呪い。 御骨子が不憫。 アザカがいてよかった。廣章先生が来てよかった。 全員は救えなかった、間に合わなかったけど、呪いが無くなってよかった。
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大好物の民俗学ミステリということで、期待して読み始めましたが、久しぶりに一気読みしました。ちゃんと?人外的なモノも登場しますが、何より一番怖いのは生きている人間、というところがしっかり出ていて切なくなりました。シリーズ続いているので楽しみです。
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好きなシリーズの1巻 11月末発行の第3巻に備えて再読復習 匂いや温度まで伝わるような 土を感じる(全力の称賛)民俗学ミステリ 地域に根ざした風習の細かい描写と 畏怖や思いが幻想的なのにリアリティを持って迫り 物語の世界に取り込まれてしまう
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清水朔さんの作品が面白かったので、この作品も手に取ったのだが、序盤、方言と大正時代の背景が少し難しい印象。葬礼部分が想像しただけでゾワゾワ気味悪く、こわい。終盤に近づくにつれ、だんだんと物語に惹き込まれ、読む手が止まらなかった。謎が解き明かされたのが、切なく悲しい。結果アザカはこ...
清水朔さんの作品が面白かったので、この作品も手に取ったのだが、序盤、方言と大正時代の背景が少し難しい印象。葬礼部分が想像しただけでゾワゾワ気味悪く、こわい。終盤に近づくにつれ、だんだんと物語に惹き込まれ、読む手が止まらなかった。謎が解き明かされたのが、切なく悲しい。結果アザカはこれで幸せだったのかな?そうであってほしい。
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新たなミステリーの書き手発見! いや〜切なかった。こうするしかないけど、切なかったね。 これからの奇譚蒐集録が気になるし、どんどん書いてほしいです。 鬼はやはりいるんだよ。 ぜひ〜
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