表現の技術 の商品レビュー
今は昔、「広告批評」という雑誌があった頃、そう、1990年代に入ったばかりだったと思いますが、その雑誌で当時のイケてる広告クリエイター(本書でも取り上げられている佐藤雅彦も登場していたような記憶…)の座談会が行われました。その司会をした、えのきどいちろうが総括で彼らを「広告のテク...
今は昔、「広告批評」という雑誌があった頃、そう、1990年代に入ったばかりだったと思いますが、その雑誌で当時のイケてる広告クリエイター(本書でも取り上げられている佐藤雅彦も登場していたような記憶…)の座談会が行われました。その司会をした、えのきどいちろうが総括で彼らを「広告のテクノクラート」と評していたのを思い出しました。つまり、石岡瑛子とか糸井重里とか70年代から80年代に広告という商業行為をカルチャーの真ん中に持って来た世代と一線を画して、広告が始めから豊かだった世代の広告制作技術者の能力を指しているのだと思いました。本書「表現の技術」もそれから20年経っても綿々と続いてきたクリエイターという職種の技法の集大成です。しかし、本書にも数多く事例として掲載されているコンテから生まれるTVCFクリティティブはテクノロジーによって大きくその位置付けをビジネス的には変えているように思われます。だからこそ、文庫版で加筆された「これこらの広告たち」は作者の強いメッセージになっていました。それは挽歌か?それとも温故知新のコアなのか?動画時代だからこそ確認すべき本になっていると思いました。
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著者は例のアレで一躍時の人になったわけだけども、本書の内容的にもいろんな意味(もちろんいい意味でも)でD社だなあと。
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著者がシナリオなどに携わった『ホノカアボーイ』についてたくさん触れていて、見たことがなかったのでDVDを借りて見てみたらとてもつまらなかった。この映画の制作の説明のために大好きな『ダイハード』を詳細に説明していて、そろそろいい感じに忘れてきた頃合いで見返そうと思っていたら盛大にネタバレされた。映画『ホノカアボーイ』が窓辺系で一体どこが『ダイハード』だったのか意味が分からなかった。それまでたくさいん創作について役立つ話があったのだが、映画が面白くなかったせいですごく色あせた感じになってしまった。
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こういう方法論を知っておくのとおかないのとでは、やっぱり大きな違いが出る。思考の整理法としてどんな人にも役立つ一冊だと思った。
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起承転結的発想は平凡でありがち。順番を入れ替える。 時間はドキドキをつくる最大の武器。 感情を書いてしまうと、それで終わってしまう。 対立がわくわくさせる。
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かなり洗練された形でクリエイターとしての心構えややるべきことについて書かれていると思う。 とてもよくまとまっているとは思うものの実行するのはおそらく大変。でもまとめてあるのは後輩として大助かりではないだろうか。
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伝える難しさを実感。非常に勉強になる一冊。文章にしろ、映像にしろ伝えるということは文脈をいかに伝えるかであり、そこには情報の起伏をうまく作る必要があることがわかった。今後留意してプロモーション業務に携わっていきたい。
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特にパッケージ化された映像メディア(CFとか映画とか)向けの表現力指南。ズレがタネになる、とか、結論から先に、とかはよく聞くところだが、「オムニバス禁止令」、というのは刺さった。散漫になって印象に残らないものね。BGMみたいになっちゃう。
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