東京零年 の商品レビュー
要注意人物などが徹底的に監視され、国のために抹消される。一見、民主主義だが実は管理された社会を描いた近未来小説。 600ページを超える超長編だが、文字数が案外少ないので、さくさくと読み終えた。
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文章もさほど多くなく、サクサク読める。 最初は登場人物の関係性にゴチャつくかもしれないが、慣れればそんなもんです(笑) 個人的には今回の選挙期間中、芸能事務所の闇営業等、この本と割とタイムリーな事が起こって読んでて面白かった。
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吉川英治文学賞受賞作で、渾身の社会派サスペンスとの謳い文句に、数十年ぶりに赤川次郎作品を。 著者の特徴である、情景描写が少なく会話主体の文体ゆえ、文庫本617頁の長編であるが、たちまち読み終えた。 ストーリーは、市民は自由を奪われ、「暗黒の中世」とも呼ばれる警察国家が管理する近未...
吉川英治文学賞受賞作で、渾身の社会派サスペンスとの謳い文句に、数十年ぶりに赤川次郎作品を。 著者の特徴である、情景描写が少なく会話主体の文体ゆえ、文庫本617頁の長編であるが、たちまち読み終えた。 ストーリーは、市民は自由を奪われ、「暗黒の中世」とも呼ばれる警察国家が管理する近未来が舞台。 そこでは要注意人物の顔はすべて登録され、監視カメラが張り巡らされ、マスコミに警察や検察の言うことに反抗する者はない。 そんな兆候が萌し始めたことを危惧する著者が、現代日本人に警告する意図で、著したのだろう。 同時に、若い人々に「あなたの未来は変えられる」と呼びかける希望の物語という、著者の思いがあるからか、あまりシリアス感は感じられなかった。
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