人喰観音 の商品レビュー
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久しぶりに本に読みはまった。 結末はちょっと物足りない。 一章の隠居屋敷が一番好き。 ぜひシリーズで読みたい。続きなり、前日譚なり出版されないかな。 追記 と思ってたらスピンオフがあるらしい。Kindleでしか読めないみたいでがっかり…。電子書籍は苦手。
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わーなんだこれすごい。グロテスクなのに美しくて、恐ろしいのに惹かれてしまう。 不老不死の生き神様自体よりもそれに狂わされた人々の行いが怖いけど、彼等彼女達ににとっては間違いなく「救い」ではあったんだよね…… 読み手の正気と倫理観まで揺さぶられてしまいそう
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実は東方がいちばん怖いぞ?スイの正体を知ってその時々で求めるものを調達する男。彼自身も歳はとってない。 スイは多分彼がいなくなると困るけど、東方はスイがいなくても上手く人間に紛れて生きていけそう。
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某書店の「怪奇幻想」コーナーにあって購入。 ちょっと恐いけど美しく非現実的な物語が読みたいな〜と思って手に取った。 あらすじを読むとなんとなくだんだん狂っていく人間を見ながらも何もできない無力な観音のその悲しみのようなものを描いているような感じがしたのだが、むしろ主役は人間。観音様は何も知らない。 個人的には第二章の「飴色聖母」が一番好きだった。自身が平穏に生きていくために、無惨にも多くの人間を手にかけ、「私に懐いたばっかりに」と子犬にだけ謝るその姿は、まるで『エルフェンリート』のルーシーのようだ。
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フォロワーさんのお勧めより。極上の幻想怪奇小説。「観音様」と崇められた美しい女は人を喰う異形のものだった。スイの妖しいまでの美しさと不思議な能力に魅入られた人々は彼女に翻弄され、深い業の淵へと堕ちてゆく。耽美な文章共々、大変好みの作品でした。グロいのが苦手な人は要注意。
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人の肉を求める生き神様と、それに翻弄された男と女たち… 病み衰えて死んだ坊ちゃんを生きてるみたいに介護して添い寝してる媼…気持ち悪怖いな… そんな男に恋焦がれてその妻を代わりに抱く男… やばみが凄い…
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残酷オブ残酷だしグロいので気軽に読んでとは言えないけれど、篠たまきさんの美しい世界に気づけばどっぷり浸からされている本です。 スイが居なければそもそも凛子はあんな目に遭わずに済んだのに、凛子がスイに魅せられてしまうのはどうしてなのか…『人ではない何か』の魅力がそうさせるのか。 東方さんいつスイ食べるんだろう…って後半ドキドキしてましたが、あの終わりかたは色々と想像できていいですね。 (月の淀む処でも書いたかもですが)篠たまきさんの余韻が好きです。 でもほんとうに残酷なので気をつけないといけません。
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耽美で、妖しく、美しい生き物「スイ」と、彼女によって静かに狂わされる人々のオムニバス。 博多に向かう船の中で、深夜、ドキドキしながら一気読みした思い出。
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不死で官能的、予言で人の役に立つことを喜ぶような、穏やかな「生き神様」。 全く無害の生物のはずが、周りの「普通」で「善良」な人々は、狂気に落ちていく。 それまで、世の理不尽さ・残酷さにただじっと耐えていた人々が、生き神様に触れることで欲望を解放されるのか。
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諸悪の根源は スイなのか それとも惑わされた人間なのか と思うのですが 最後の短編では 狂言回しかと思われた 行商人東方が 思わぬ秘密をもって すべてを知る妹と対峙します スイの存在すら実は・・・という おぞましい結果に 業の連鎖の恐ろしさを感じます
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