トム・ハザードの止まらない時間 の商品レビュー
人よりもゆっくりと年をとる主人公を現在と過去のカットバックを繰り返して描く。生きるとはどういうことかの答えを主人公は最後に見つけ出す。 すでにカンバーバッチ主演で映画化決まっているそうだが、楽しみなような怖いような。
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遅老症。トム・ハザードは不死ではないが、老いが非常にゆっくりと進む。生まれて10歳くらいまでは普通と変わらないが、そこからは時が止まったかのように老いにブレーキがかかる。彼は16世紀に生まれ400年以上生きているにも関わらず、外見は40代くらいにしかなっていない。髪にもわずかに数...
遅老症。トム・ハザードは不死ではないが、老いが非常にゆっくりと進む。生まれて10歳くらいまでは普通と変わらないが、そこからは時が止まったかのように老いにブレーキがかかる。彼は16世紀に生まれ400年以上生きているにも関わらず、外見は40代くらいにしかなっていない。髪にもわずかに数本の白髪がある程度。 しかし、何年経っても歳をとらないという事に気付いた周囲からは、異様な目で見られ、迫害を受けることもあった。 そのため、彼は遅老症の人たちだけで秘密裏に作られた組織に属し、その組織の力を借りて、世界各地を転々ととし、他人から注目を浴びないように暮らしていた。 しかし、彼は現代のロンドン、自分が16世紀に愛した女性ローズと暮らした街に帰ってきた。彼女と自分の間に生まれ、同じ遅老症の一人娘を探し出すために… 現代と、過去が入り組みながら物語は進む。 現在は過去の歴史の繰り返しとなり、過去に学ばない、見たいものしか見ない人は愚行を繰り返す。 未来は予見できず、過去が繰り返されるのではないかと怖れる臆病な心がもたらす不幸。 時代が頻繁に飛ぶ構成に最初は戸惑うかもしれないが、読み進むと小気味良いリズムになる作品。
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最初、時代が飛びまくって「で、生まれてから何年経った?」とか色々大変だったけど、日本語訳も読みやすくて面白かった。
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登場人物が豪華豪華。キャプテンクックにシェイクスピア、フィッツジェラルド夫妻…と、キラ星の如く。 でも正直なところ途中で私は少々たるみました。 最後の数ページはとてもよかった。
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マット・ヘイグの最新作。 この手の設定で『未来には希望がある』という根本的なところがブレていないのはなかなか珍しいんじゃないだろうか。『今日から地球人』も探してみようかと思ったら品切れなのね……残念。
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