星詠師の記憶 の商品レビュー
水晶の中に予知した光景を映し出す星詠師。その予知の光景を巡るトリッキーなミステリ。圧倒的に確かな証拠と思われる「被害者視点の映像」があるにも関わらずこれをいったいどうやって崩すのか、と思っていたら。まさかの展開の連続。うーむ、やられたなあ。 予知あっての現実なのか、現実あっての予...
水晶の中に予知した光景を映し出す星詠師。その予知の光景を巡るトリッキーなミステリ。圧倒的に確かな証拠と思われる「被害者視点の映像」があるにも関わらずこれをいったいどうやって崩すのか、と思っていたら。まさかの展開の連続。うーむ、やられたなあ。 予知あっての現実なのか、現実あっての予知なのか、が分からないのが恐ろしいところ。事件の動機というか根っこがそこに絡んでいるというのも、なんともやるせなくって。未来は知らないほうが幸せなのかもしれないけれど。それでも手段があったとすれば、知らずにはいられないのかなあ。
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絶対に動かない確実な殺人の証拠、未来を予知する水晶が映した犯行の瞬間。 水晶周りの矛盾を足掛かりにそれをどう崩していくのか。 このトリックを成立させる著者の執念。 彼らが抱えていたこの抑えがたい情念。 設定はどこまでも新しいのに、どこか古典を読んだ気分。
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『本格ミステリ・ベスト10』にランクインしていたので読んでみた。『名探偵は嘘をつかない』の作者だったんだね。それでこれが第2作。 紫水晶で未来予知が出来る研究をしている山奥の建物内で殺人が起こる。犯人と思われる人物が拘束されるが、それを信じたくない少年が休暇中の刑事に真犯人を見つ...
『本格ミステリ・ベスト10』にランクインしていたので読んでみた。『名探偵は嘘をつかない』の作者だったんだね。それでこれが第2作。 紫水晶で未来予知が出来る研究をしている山奥の建物内で殺人が起こる。犯人と思われる人物が拘束されるが、それを信じたくない少年が休暇中の刑事に真犯人を見つけて欲しいと頼む・・・というミステリ。 特殊な状況下での殺人という事になるが、その設定だからこそ成り立つロジックになっていて、とても面白かった。1作目より断然良くて、今後が楽しみ。 ただ、デビュー作も今作も、文章が堅い感じがした。おそらく頭脳明晰な人が書いたんだろうと思ったら、やはり東大卒でしたか(^O^)。
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警視庁刑事の獅堂は、訪れた山間の寒村で、紫水晶を使った未来予知の研究をしている〈星詠会〉で起こった殺人事件を知る。調査を始める獅堂だったが、その推理は、あらかじめ記録されていた「未来の映像」に阻まれる──。
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