100万円で家を買い、週3日働く の商品レビュー
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このタイトルはあくまでも実例のひとつで一番キャッチーなものにしたのだと思う。ぼくはシンプルに『再・生活化の時代』で良いと思う。 現代はバーチャル(魔法)の時代からそのアンチテーゼとしてリアル(再・生活化)の時代へ移行してきていると著者は分析する。その実例として先駆的な活動をしている方々を本書ではまとめられている。 この本の例からみたリアル(再・生活化)の時代の特徴としては、 ①自分たちでつくる ②既存のものを再活用、価値を見直す ③シェアし、つながりを楽しむ ④省略ではなく生活や人間全体を感じたい 今や何でもネットで買えるため、もはや都会で暮らす必要は薄れ、地方へ移住する人たちが増えている。 そこにはお金の問題もある。給料が上がりにくく、雇用が生涯の安心をくれない時代には自分でつながり=安心をつくる必要がある。 都会ではお金の消費が前提にあり、お金を稼ぐためには多くの人にとって時間を消費することになるため、都会の人たちは時間に余裕がなく効率化、省略化が好まれる。 お金は省略化の味方である。 お金があればモノは自分でつくらなくても手に入る。 家事も代行してもらえる。 人のつながりも最低限に省略できる。 ただし、多くの人にとってお金を手に入れるためには時間のゆとりある生活を犠牲にする必要がある。 こうしたことに疑問を持った人たちが増えてきているのだと思う。 少ないお金でもポジティブに工夫をこらせば楽しく生きられるヒントを示してくれる。 新しいことを始めるにも地方の方が経済的な制約が、そして広さの制約が少ないのである。問題解決にもなりより生きがいにつながりやすい。 また郊外に女性やこどもも楽しめる夜の娯楽が必要と著者は主張する。 まちが楽しければお金は少なくても幸せに暮らしやすくなる。
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<目次> 序 魔法の時代と「再・生活化」の時代 第1章 生活実験 第2章 昭和の官能 第3章 郊外の夜の娯楽 第4章 新旧をつなぐ 最後の分析 あとがきにかえて <内容> 低成長で停滞の続く日本の将来について、具体的な活動をしている人の取材を通して、様々な提言をしている、三浦展の本(多くは、ネット上の記事をまとめたもの)。私が感じるところのあったのは、第1章と第4章。彼の説く「第4の消費」の、人間関係の豊かさ志向、シェア志向、シンプル・ナチュラル・手作り志向(これはこの本では希薄)、日本・地方志向、が一番出ているところだと感じたから。ここで取材されている人たちは、30~40代が多く、クリエィティブな仕事の方が多い。また結構いろいろなジャンルの方たちとつながっている。現状に不満で、より人間らしく生きようと考えた結果、私的には思い切った動きをしている。 政治家はそれでは儲からないから、こうしたことには口出ししないし、かえって邪魔したりする(変な規制をかけたり)が、時代は人口縮小社会ではこれが正しいかも…
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