1,800円以上の注文で送料無料

母の教え の商品レビュー

3.4

9件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/05/15

悲しさのあまり、一滴の水も、一粒の麦も喉を通らないと思っていたのに、気がつけば、私は食べていたのだ。生きる気力を無くしながらも、確かに口を動かし、歯で噛み切り、硬い繊維質のものすら喉の奥に流し込んでいたのだ。 「人間はどがん時でも食べんと。生きとるなら食べるとたい。食べたら尻から...

悲しさのあまり、一滴の水も、一粒の麦も喉を通らないと思っていたのに、気がつけば、私は食べていたのだ。生きる気力を無くしながらも、確かに口を動かし、歯で噛み切り、硬い繊維質のものすら喉の奥に流し込んでいたのだ。 「人間はどがん時でも食べんと。生きとるなら食べるとたい。食べたら尻から出すとばい。どがん辛かこつがあっても、生きとる限り、そがんするとだけん。」 「どんなことでも何とかなるとよ」

Posted byブクログ

2020/05/10

生きることは「食べる」こと。 韓国人の両親の元、日本で日本人として育った著者。 読後の感想としては、タイトルに「母の教え」とするほど母が出てくるわけではないのだが、母の影響は特に大きいのだろう。人間は歩く食道だ、という人間観は平等をユニークに表現している。 人それぞれ生まれ育...

生きることは「食べる」こと。 韓国人の両親の元、日本で日本人として育った著者。 読後の感想としては、タイトルに「母の教え」とするほど母が出てくるわけではないのだが、母の影響は特に大きいのだろう。人間は歩く食道だ、という人間観は平等をユニークに表現している。 人それぞれ生まれ育った環境も家族との関わりも違うので、その著者のエッセイに星で評価をつけるのは失礼な気がしてしまった。 母から借りた本。実家に置いておこう。 2020.5.5

Posted byブクログ

2019/04/16

心に深い傷や哀しみを持った人特有の浮世離れした雰囲気が文章に漂っていてまだそこまでは行っていない自分にはピンとこなかった。 著者の場合、やはり息子か・・・。 今回は共感するところが少なかったけど10年後読み返したら全く違う印象かも、と思わせる一冊。

Posted byブクログ

2019/03/10

借り物本。著者のことを知らないうえ、自身が無知なため度々挟まれる政治の話は頭に入らず。が、著者は犬派なのに奥様が猫を飼う口実を作りそれを許容していき猫好きとなり、言葉ではなくこれが夫婦ってやりとりと、母と奥様と両方を愛している著者の人柄が伝わった。

Posted byブクログ

2019/03/09

20190309 在日とか意識しなくても普通に周りにいた世代としてはその苦しみや悩みについてなんて鈍感だったのだろうと思った。今、動き出した流れがどうなるかは分からないが皆が笑える世界の実現に向かっていればと思う。

Posted byブクログ

2019/02/01

姜尚中さんの日々の暮らしを綴ったエッセー集。 軽井沢に引っ越して、季節の移ろいを感じて、畑を耕して、 もちろん大学のお仕事もされているでしょうが、 穏やかな日々の暮らしの中でも、お母さんの教えをその都度思い起こし、息子さんのことも折々に思い出し、 丁寧な丁寧な暮らしぶりが伺えます...

姜尚中さんの日々の暮らしを綴ったエッセー集。 軽井沢に引っ越して、季節の移ろいを感じて、畑を耕して、 もちろん大学のお仕事もされているでしょうが、 穏やかな日々の暮らしの中でも、お母さんの教えをその都度思い起こし、息子さんのことも折々に思い出し、 丁寧な丁寧な暮らしぶりが伺えます。 ゴルフにのめり込むようになったいきさつや、奥様とのやり取りなど、普段のお姿からは想像できない人間らしさがにじみ出て親近感を持ってしまうのです。 今、大河ドラマにも先生役で御出演中ですね。

Posted byブクログ

2019/01/24

やたら張り切らないで初めたら、田舎暮らしも楽しめるのかな?街から離れ過ぎず、でも都会よりはやっぱり自然の力が強くて、失敗もあり。

Posted byブクログ

2018/11/17

紆余曲折あるものの、人生に苦難はつきもので、それをどう受け止め、どう乗り換えるかで意味合いが変わるのかもしれないと思った。

Posted byブクログ

2018/11/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私は、母の手作りの、旬の素材を生かした料理を通じて、心身を形作ってきた。食は単なる食べ物のことではなく、人間の体、そして心の筋力を形作っていくと、彼女は、不変の真理のように固く信じていたのである 夫婦と言うものは、その一緒にいる歳月を通じて、それらの違いを感じとりつつ、いつの間にか、同じものを分かち合うようになってしまうらしい 日本と朝鮮半島とが抱え込んだ歴史の葛藤や桎梏も、それを一刀両断に断ち切ることができるわけではない 慇懃で、どこか腹に一物があり、すれっからしで、何かにつけて皮肉交じりのウィットを楽しんでいる

Posted byブクログ