司馬江漢 の商品レビュー
図書館で、美術関係の棚に物理学者であるところの著者の名前を見つけて、興味をそそられ手にとった。 『司馬江漢』については、あまりどころか全然知らなくて、歴史上の人物にいそうだなあっていう認識だった。著者も語っていたが、名前からして日本人だとは思わなかったし… でもどこかで見たことあ...
図書館で、美術関係の棚に物理学者であるところの著者の名前を見つけて、興味をそそられ手にとった。 『司馬江漢』については、あまりどころか全然知らなくて、歴史上の人物にいそうだなあっていう認識だった。著者も語っていたが、名前からして日本人だとは思わなかったし… でもどこかで見たことあるなあと、そんな名前で…読み進めていくと、ああ、そういうことかと納得した。多分、博物館で展示されていた絵の作者だったのだろう。平賀源内よりちょっと後に出た人で、『解体新書』の関係者なんかと大雑把にくくると同年代らしい。 本としてはあまり読みやすくはなく、ところどころつっかえつっかえしてしまったし、『司馬江漢』という人のひととなりもあまりオトモダチになりたいタイプではなかったが『いるいる。こういう人って…』とは思った。 現代社会にいたら、確実に炎上待った無しの人物である。しかしながら魅力的なのもたしかで、この魅力の根源を探ることができたなら、うっすらと感じている現代社会の閉塞感の意味を理解できるのではなかろうかと考えたりした。
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<目次> 第1章 絵の道に入るまで 第2章 街絵師江漢の誕生と成長 第3章 旅絵師江漢 第4章 窮理師江漢 第5章 地動説から宇宙論へ 第6章 こうまんうそ八 第7章 退隠・偽年・偽死 第8章 不信・無言・桃言 <内容> 分かりやすい司馬江漢の伝記。傲慢で偏屈で自意識過剰だった江漢の様がよくわかる。作品をあまり載せず、理系の江漢を前面に出す。
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