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先進企業の新人事制度事例集 の商品レビュー

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2021/03/17

数年前の働き方改革議論や、最近のジョブ型人事制度など、人事の仕組みが新聞や雑誌で取り上げられることが多い。本書は2018年10月発行。日立やホンダなど、日本を代表する企業の人事施策改革の内容を紹介している。 人事施策を設計・運用するためには、三つのポイントがあると思う。 一つ目...

数年前の働き方改革議論や、最近のジョブ型人事制度など、人事の仕組みが新聞や雑誌で取り上げられることが多い。本書は2018年10月発行。日立やホンダなど、日本を代表する企業の人事施策改革の内容を紹介している。 人事施策を設計・運用するためには、三つのポイントがあると思う。 一つ目は、その施策や制度で何を目指すのかの設定。制度は、それ独立で存在するものではなく、何かを実現するための手段である。従って、何を目的として設定するかによって、その内容は大きく変わる。一番大きな目的は、どういう会社・組織になりたいのかというところからしか出てこない、要は経営の目的や目標をどう設定するかである。 二つ目は、そうやって設定して目的を実現するための、制度や施策の設計。この部分は、人事の専門性が最も発揮されなければならない部分である。 三つ目は、そうやって設計した制度や施策を、会社の組織の中にきちんと定着させて、設計通りの効果を発揮させることである。私自身は、ここが一番難しいところだと思う。制度や施策の設計は、ある意味で標準的なやり方があるし、極端に言えばコンサルに頼めるし、各社であまり大きな違いはない。ここをうまくやるには、制度や施策を人事だけで考えるのではなく、経営や現場と一緒に考え、設計すること、むしろ現場主体で設計を進めることが有効だと考える。また、大前提として、人財の育成・活躍が組織にとって最も大事なことの一つであるという考え方が組織の中に浸透していることが重要であるし、本当に効果が出ているのかを、常にモニタリングをしていく必要がある。 本書は上記の二つ目の制度・施策の設計の参考になる。一つ目と三つ目は、自分たちで考えるしかない。

Posted byブクログ