1,800円以上の注文で送料無料

へんな西洋絵画 の商品レビュー

3.9

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/06/09

こんなにへんな西洋絵画があるのか⁈と笑ってしまった。 一方、日曜美術館で、伊藤若冲やアンリ•ルソーは、自閉症スペクトラムの特性があり、その良い点が傑作を描かせたのでは?と考察していたが、まさに、ルソーの絵がたくさんへんな西洋絵画で取り上げられている。 この本に多く取り上げられてい...

こんなにへんな西洋絵画があるのか⁈と笑ってしまった。 一方、日曜美術館で、伊藤若冲やアンリ•ルソーは、自閉症スペクトラムの特性があり、その良い点が傑作を描かせたのでは?と考察していたが、まさに、ルソーの絵がたくさんへんな西洋絵画で取り上げられている。 この本に多く取り上げられている超写実細密描写のヤン•ファン•エイクも同じ匂いがする。

Posted byブクログ

2024/06/02

山田五郎のお気楽に読める美術本。西洋絵画の「へん」な絵に着目しており、堅苦しくなく美術に触れる事ができる。ある程度、王道の美術史を勉強してから読むとさらに楽しめるが、知識ゼロでも面白がれる内容ではあると思う。 西洋絵画の遠近法と陰影法は、リアルで立体的な表現を可能にした反面、絵...

山田五郎のお気楽に読める美術本。西洋絵画の「へん」な絵に着目しており、堅苦しくなく美術に触れる事ができる。ある程度、王道の美術史を勉強してから読むとさらに楽しめるが、知識ゼロでも面白がれる内容ではあると思う。 西洋絵画の遠近法と陰影法は、リアルで立体的な表現を可能にした反面、絵画の自由な表現を制限してしまった。絵が下手だったセザンヌやルソーの絵は、その制約を打ち破り、新しい絵画表現を可能にし、ピカソらに大きな影響を与えた。というのが近代絵画の大きな流れ。五郎はルソーが好きすぎるのか、ルソーの絵は何度も紹介されており、ちょっとしつこい(笑) 一方、ルネサンス以降から近代絵画以前の画家というのは、基本的には絵が上手くないとなれないのだが、「あえて」へんに描いている絵があって、私にはそちらのほうが面白く感じた。ここでもキリスト教への理解というのが重要で、幼子イエスを描く際にイエスの威厳を示すためにあえて可愛くなく描いていたり、注文主を描きこむ際に聖母子と差別化するために小さく描いたり。定番の画題である「最後の審判」の地獄絵は、画家のイマジネーションが大爆発しておりとても見応えがある。 最初の章の可愛くない子どもの連発は、思わず吹き出してしまうので、電車の中などで読む際は注意が必要。

Posted byブクログ

2024/04/05

山田先生のYouTubeチャンネルから本書に辿り着いた。西洋美術史やジャンル(印象派とか)の図解や絵そのものをじっくり観れるという面では動画よりも本書の方が良い。先生の博識と分かりやすく絵画を楽しんでもらおうという意図が感じられる。 先生の動画でもルソーとセザンヌは推されていた(...

山田先生のYouTubeチャンネルから本書に辿り着いた。西洋美術史やジャンル(印象派とか)の図解や絵そのものをじっくり観れるという面では動画よりも本書の方が良い。先生の博識と分かりやすく絵画を楽しんでもらおうという意図が感じられる。 先生の動画でもルソーとセザンヌは推されていた(あと俺たちのドガとか)が本書でも扱いは大きい。この2人、私の愛読する漫画『ZERO』でも取り上げられていたが本書でより深掘りされた楽しみを得ることができた。

Posted byブクログ

2024/03/18

作者めっちゃルソー好きじゃない? ルソー、眠るジプシー女くらいしか知らんかったので(ルソー5って曲がびじゅチューンにあって)、こういう絵も描いてたのかとおもしろかった。地に足ついてる絵苦手だったんだ。 あとコメントがおもしろかった 「地獄はアトラクションだらけで楽しそう」 「枕の...

作者めっちゃルソー好きじゃない? ルソー、眠るジプシー女くらいしか知らんかったので(ルソー5って曲がびじゅチューンにあって)、こういう絵も描いてたのかとおもしろかった。地に足ついてる絵苦手だったんだ。 あとコメントがおもしろかった 「地獄はアトラクションだらけで楽しそう」 「枕の中綿を直してあげて」 など。着眼点がおもしろい。

Posted byブクログ

2023/11/05

図書館の美術エリアにあったので借りて読んでみました。 西洋絵画=高尚なイメージが覆されますねw 聖母子の子どもの可愛くなさも、背景を知るとなるほど…と思ったり、見たことない動物、特にライオンが人によってかなり解釈が異なるのに驚いたり。 とりあえず、表紙絵にもなっているアンリ・ルソ...

図書館の美術エリアにあったので借りて読んでみました。 西洋絵画=高尚なイメージが覆されますねw 聖母子の子どもの可愛くなさも、背景を知るとなるほど…と思ったり、見たことない動物、特にライオンが人によってかなり解釈が異なるのに驚いたり。 とりあえず、表紙絵にもなっているアンリ・ルソーは、美術館でも観てみたいと思いました。

Posted byブクログ

2022/11/01

山田さんの絵に対するツッコミが面白い。今まで見たことのない絵も数点あり楽しく読了。 アンリ・ルソーは人物が地に足をつけている状態を描くのが下手くそ過ぎて、人物皆が宙に浮いてしまっている。結構好きな画家だけど、人物の顔は変だわ。子どもなのにやたら濃いオジサン顔だったりね。 見た...

山田さんの絵に対するツッコミが面白い。今まで見たことのない絵も数点あり楽しく読了。 アンリ・ルソーは人物が地に足をつけている状態を描くのが下手くそ過ぎて、人物皆が宙に浮いてしまっている。結構好きな画家だけど、人物の顔は変だわ。子どもなのにやたら濃いオジサン顔だったりね。 見たことのない動物を描く画家たちの「動物想像図」には笑わされたが、逆に想像だけでここまで描けるのは凄い。 特にルーカス・クラーナハの描く珍妙なライオンが可愛いかった。 一番恐ろしかったのは細かすぎる絵のセクション。 集合体恐怖症の方の気持ちが何となく分かる。 裸の人物が何千人も1枚の絵に描かれており、画家のとんでもない精神力が窺える。こんなの模写しろと言われたら発狂しそうだ。 しかし、ヤン・ファン・エイクの細密画は好きだ。もしヤン・ファン・エイクさんと実際お会いしたら毛穴の奥どころか体内の臓器まで見透かされそうな気がして怖いが。 服の襞とか質感がとても綺麗で見ていて飽きない。飽きないどころか、細部まで見ようとすると数十分はかかるだろう。 最も印象的だったのはヤン・ファン・エイク「キリスト磔刑と最後の審判」で、怖い怖いと思いつつ地獄の方をじっくり見てしまう。 山田さんが「天国に行く人達はつまらなそう、地獄行きの人はアトラクションもあって楽しそう」と言っているが、確かにそうかもしれない。 悪魔(?)に痛めつけられているんだから楽しそうな訳はないんだけれどね…なんだか変な気持ちだ。

Posted byブクログ

2022/04/07

これ以外の西洋絵画本でも、けっこうへんな絵を紹介している山田氏ですが、この本では、本気で変な絵を紹介しています。

Posted byブクログ

2022/03/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中野京子さんの「怖い絵」の「へんな絵」バージョンのようなものと期待したら少し違った。 大きなカテゴリごとに「なぜへんなのか」説明はあるものの、1枚1枚については数行のキャプションがあるのみだった。 もう少し文章が読みたかったな。 載っている絵画はほぼカラーでその点はとても良かった。

Posted byブクログ

2022/03/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大爆笑です。 全く可愛くない聖母子像、みたことのない未確認生物のようになってしまっている犬など、絵の変さと山田五郎さんのツッコミのコメントが絶妙です。

Posted byブクログ

2022/01/26

とても楽しく読めた! この表紙のアンリ・ルソーの「人形を持った少女」は、見た事がある。 少女なのかと、思われるような容貌。 赤のワンピースを着ていなかったら、おじさんぽい顔にも見えるので、よく覚えている。 日本画家の岸田劉生の「麗子像」にしても、少し陰気な感じな市松人形的な髪型の...

とても楽しく読めた! この表紙のアンリ・ルソーの「人形を持った少女」は、見た事がある。 少女なのかと、思われるような容貌。 赤のワンピースを着ていなかったら、おじさんぽい顔にも見えるので、よく覚えている。 日本画家の岸田劉生の「麗子像」にしても、少し陰気な感じな市松人形的な髪型の少女。 どちらも、最愛の心を持って、描いているのだけど、第三者から見ると、これって、可愛い???と、疑問符が付きそうである。 最初から、天使の微笑が、異常な位、大人っぽかったり、怖かったり、摩訶不思議な幼児の風貌である。 一度、絵画の修復に、依頼したら、とてつもなく今まで絵と異なった絵画になっていたのが話題になった。 デモ、そのあまりにも違う絵になった事で、皆が、見に集まって、栄えた。・・・・ なんてこともあるから、これも作者の思い入れなのだろうか?なんて。 ゴシック期の変な生きものも、空想の動物たちを描くのも、やはり、個性的。 写実的から程遠い、遠近画法も、人の大きさや動物のサイズが、ええ~~っ、これでいいのと、思ってしまいながら、鑑賞してみた。 もう、数年前に、東京の上野でアンチンボルド展を開催していたけど、こんな不思議な絵もあるのだと・・・ 江戸時代の絵でも、このような褌姿の男性で、人の顔を描いていたのを思い出しながら、・・・果物だけでなく、動物の「四大元素」より、『大地」にどれだけの動物の種類が、描かれているのか???と、目を見張った。 ルソー、セザンヌ、ゴーガン、ボナール、と、偉大な画家でも、面白い絵を描いていたのだと・・・ ピカソも然りかな?と、思いながら本を閉じた。

Posted byブクログ