死の実況放送をお茶の間へ の商品レビュー
パット・マガーといえば、「被害者さがし」、「探偵さがし」など、異色のミステリーが有名だけど、この作品は普通の型通りの犯人をさがすミステリー。 でも事件が動き出すのは半分以上過ぎてからなので、前半は「被害者をさがせ」のように誰が殺されるのだろう…と推理しながら読んだ。 訳が読み...
パット・マガーといえば、「被害者さがし」、「探偵さがし」など、異色のミステリーが有名だけど、この作品は普通の型通りの犯人をさがすミステリー。 でも事件が動き出すのは半分以上過ぎてからなので、前半は「被害者をさがせ」のように誰が殺されるのだろう…と推理しながら読んだ。 訳が読みづらく感じてスラスラ読めなかったのと、今までのような強烈に輝くキャラクターがいないので、前半は長く感じる。 事件が起きてからは、一気にスピードアップして「犯人をさがせ」に変わり、誰が犯人なのか最後までわからずドキドキ感があり、読後感も良かった。 前回面白かった『不条理な殺人』は舞台がテーマだったけど、今回はテレビ番組の司会者やコメディアン、歌手、雑誌記者などテレビ業界が描かれている。
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雑誌編集者の主人公が、大学時代に憧れて一度だけデートをしたことのある思い出の相手が出演しているTVコメディーショーの取材をすることになった。 TVショーの関係者は、女帝のように振る舞うコメディエンヌのサラ・スコットに支配されており、リハーサルの段階からギスギスと不穏な気配が漂う中...
雑誌編集者の主人公が、大学時代に憧れて一度だけデートをしたことのある思い出の相手が出演しているTVコメディーショーの取材をすることになった。 TVショーの関係者は、女帝のように振る舞うコメディエンヌのサラ・スコットに支配されており、リハーサルの段階からギスギスと不穏な気配が漂う中、サラのローラースケート靴の紐が切れるという事件が起こりーー パット・マガーといえば「七人のおば」はじめ、被害者探しや探偵探しなどテーマの変化球が面白い作品のイメージがありますが、本作はオーソドックスな探偵が犯人を探す話。ただし、そこに至るまでの人物描写、情景描写がみっしりでまるで洋ドラを見ているような面白さです。(事件が起こるまでに本文の6~7割ぐらい使っているので、ある意味、読んでる途中は誰が殺されるのか?という被害者探し的な味わいもありますね)
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