ヒットの設計図 の商品レビュー
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『ヒットとはカオスである』 ということが、何度も強調されている。 カオスゆえに明確なテンプレのようなものは存在せず、ヒットは予測不能である。 この本を読んでヒットする仕組みや背景を知ることはできるが、じゃあ自分がヒットを生み出せるかどうかは予測不能。 タイトル詐欺に思うかもしれないが、本書を読んでも設計図は得られない。 しかし、本当に大切なことは設計図そのものではなく、"設計図を知りたいという気持ち"だと末尾の解説に書いてありしっくりきた。 変化する世の中で必要なことは、柔軟に臨機応変に答えを追い求める(終わりのない)旅なのかもしれない。 また、ヒットのヒントは本書のあらゆるところに散りばめられており、気付きを十二分に与えてくれる。 良い本だと思う。 (ただ、紹介されている実例が欧米でヒットしたドラマや音楽の話題が多いのでピンっと来ないところが多々あった←私が無知なだけ)
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約390ページ。文字も小さめで脚注も入ったりするため、かなり読み応えあり。 絵画に始まり音楽、映画とヒットについて様々な角度から見ており、あの作品にそんなエピソードが!というものも多く読んでいて面白かった。そしてコレを読むと、ヒットの出方はあまりに多種多様ということを再認識させられた。
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あの作品がヒットし、逆にあの作品がコケたのは何故なのか?そんな疑問を徹底考察した一冊。バイラルとブロードキャストの違いを解説した第8章が目から鱗で特に面白かった。日本でも多くの作品が口コミでヒットしたと言われているが実態はそう単純ではない。同時に作品の質をヒット規模だけで語って...
あの作品がヒットし、逆にあの作品がコケたのは何故なのか?そんな疑問を徹底考察した一冊。バイラルとブロードキャストの違いを解説した第8章が目から鱗で特に面白かった。日本でも多くの作品が口コミでヒットしたと言われているが実態はそう単純ではない。同時に作品の質をヒット規模だけで語ってはいけないと改めて思い知らされる。
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①人は馴染みのあるものを選ぶ 馴染み感 「露出度」が「馴染み感」を生み、「馴染み感」が情報処理の容易な「流暢性」を生み、流暢性が「好き」という感覚を生む 人々は一般的に、すでに賛成している考え方、はっきりした映像、わかりやすいストーリー、解決しやすい謎を好む =流暢性 流...
①人は馴染みのあるものを選ぶ 馴染み感 「露出度」が「馴染み感」を生み、「馴染み感」が情報処理の容易な「流暢性」を生み、流暢性が「好き」という感覚を生む 人々は一般的に、すでに賛成している考え方、はっきりした映像、わかりやすいストーリー、解決しやすい謎を好む =流暢性 流暢性を感じさせる大事な要素の一つ=馴染み感 馴染み感は、ゴールではなく、出発点 MAYA Most Advanced Yet Acceptable 馴染み感と好奇心 計画された時代遅れ GMのモデルチェンジ 馴染みすぎてはいけない 人々は同じ刺激を繰り返し与えられて、何かを強要されているようだと気づくと、「なじみ感」の効力が急減する 人間は「解決できそうな難問」を好む 非流暢性が流暢性に変化する瞬間=アハモーメント 話し言葉を一定の間隔で繰り返すと、音楽のようになって聞こえてくる=言葉の歌化錯覚 馴化を避けるには? マウスの実験 違う音を聞かせる BBBBC-BBBC-BBC-BC-D 基本メロディ、基本メロディ、サビー基本メロディ、サビー別のメロディ(ブリッジ) エピストロフィ(結句反復) Yes, we can. アナフォラ(首句反復) トリコルーハン 一つの分の中に3つの語を繰り返す 人民の人民による人民のための政治 エピジュークシス(畳語法) The Work.The Work. The Work. ディアコープ 他の語に挟み込んで繰り返す ドリル・ベイビー・ドリル(サラ・ペイリン) アンチテーゼ それは一番いい時代であった。そして、一番悪い時代でもあった(チャールズ・ディケンズ) パラレリズム(対句法) 文構造自体の反復 アンチメタボレー(倒置反復法) AB:BA It's not the size of the dog in the fight. It's the size of the fight in the dog. (犬のケンカにおいて大事なのは、犬の大きさでなく、闘争心の大きさだ) 人類は戦争に終止符を打たねばならない。さもなくば戦争が人類の歴史に終止符を打つ(ジョンFケネディ) 論より韻 人は、耳に心地いい言葉を聞いたときには、あまり真剣に考えない。単純に、その言葉が本当なのだろうと思ってしまう 人は韻の心地よさをまず受取り、それから理屈を探る ④物語の力 ローラーコースターが楽しいのは、死の恐怖が迫っているからではない。「死んでしまうかと思わせられる」ことと「終点があって生きて降りられると分かっている」ことの間にある緊張感が楽しいのである 人はだれでも入ってくる情報を易易と処理したい ⑧バイラルの神話 闇のブロードキャスト 人は影響される生き物 ⑨シェアの心理学 人は自己顕示する生き物 「得体の知れない現象」を「わかりやすく納得のいく物語」として理解したいという欲求、それ自体が「脳にあまり負担がかからずに情報を処理することができる」ことへの欲求に他ならない
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