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用心棒 の商品レビュー

3.3

18件のお客様レビュー

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2019/06/26

面白かったが、主人公以外の視点でのストーリーが多いせいで、主人公の影が薄まってしまっているように感じた。また、主人公の心理描写も少なかったので、私は感情移入しずらかった。巻末の「あらすじ」によると、続編が出るらしいとのこと。続編が更に面白くなることを期待したい。

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2019/04/10

「いい夢を、ジョー」エレーナは言って、ウォッカのボトルを手にしたままベットに入り、頭を枕に載せた。その下にひそむベレッタの感触に、ほっと息を吐きだしながら。 続編が楽しみだ。

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2019/03/20

うーむ、軽く楽しい作品、としか言いようがない。 良くも悪くもB級で、ツッコミどころは多彩で、でもコメディにもシリアスにも振り切れていない点が少し辛くなる。 でも読ませる感や面白さはきっちりある。 個人的にはなんでも出来る系の主人公より、二流小説家のダメダメの頃の人達が人情味があ...

うーむ、軽く楽しい作品、としか言いようがない。 良くも悪くもB級で、ツッコミどころは多彩で、でもコメディにもシリアスにも振り切れていない点が少し辛くなる。 でも読ませる感や面白さはきっちりある。 個人的にはなんでも出来る系の主人公より、二流小説家のダメダメの頃の人達が人情味があってよかったなーとは思うのだった。

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2019/03/20

 デイヴィッド・ゴードンと言えば、あの『二流小説家』で騒然たるデビューを果たした、あの作家。そう思っただけで、この本はポケミスであるにも関わらず、買い控えてしまっていた。当時はこの作家は、賛否両論で読者層を分断していたように思う。純文学への偏向が諸所に見られつつ、娯楽小説としても...

 デイヴィッド・ゴードンと言えば、あの『二流小説家』で騒然たるデビューを果たした、あの作家。そう思っただけで、この本はポケミスであるにも関わらず、買い控えてしまっていた。当時はこの作家は、賛否両論で読者層を分断していたように思う。純文学への偏向が諸所に見られつつ、娯楽小説としても面白いということで、作品のミステリ部分だけが、何と日本で映画化された。ぼくはどちらも味わってみて、この手の小説は苦手なので、映画の方が面白かったかな、でもそちらも大したことはないか、などと正直うなされていたものだ。  それでも性懲りもなく、第二作『ミステリガール』も読んでしまったが、これまた苦行と言うべき読書体験であった。果てしもなく長く、くどく、脱線を繰り返す作品を、よく途中で投げ出さなかったと自分を褒めたいくらいだった。だから、6年ぶりくらいにこの忘れていた作家が戻ってきた、と知った時も、見て見ぬようにしていたのが正直なところである。  そして半年が経過して、ぼくはなぜかこの本を買っている。タイトルが『用心棒』と珍しいこと、そして300ページ程度の作品で、最近のポケミスにしては薄くて軽いということ、更に、どうやらデイヴィッド・ゴードンは悔い改めて出直したらしいぞ、ということ。我流で押し通すことをやめて、エンターテインメントに徹することにしたらしい、作風が全く変わった、新デイヴィッド・ゴードンだ、などの風評が聞こえてきたからだ。  かくして、本作の主人公ジョー・ブロディとのご対面となる。作品名は、そう『用心棒』。ゴードンという作家は、実は大の日本映画好きで座頭市シリーズや東映マークが大好きなんだそうだ。クロサワの『用心棒』は、マカロニ・ウエスタンで『荒野の用心棒』に書き換えられたことで更に有名になった。主人公は、これが映画デビューとなるクリント・イーストウッド扮するジョー(姓は無し、その後のセルジオ・レオーネ+エンニオ・モリコーネ音楽コンビの『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』併せた大ヒット3部作でもイーストウッドは常にジョーという名で通す)。まさに同名のジョー(但し姓はある、往年のプロレス・ファンなら亡きブルーザー・ブロディを想起するはずの姓が)。ヒーローが、ここに蘇る。それも、何とデイヴィッド・ゴードンによって。信じられるか?  スピーディでバイオレンスな序盤の展開から、映画のような強奪シーン、裏切り、また裏切り、個性的な強盗チームとFBI、CIA、テロリスト、マフィア(チャイニーズ、アフロアフリカン等々何でもござれ)を巻き込んで、国際紛争の様相をも帯びてくるフルスケール感。火薬と硝煙と血煙(Waaoh! どうしたんだろう、この作家。別人? ではないよね)そんな混乱の中で、このB級娯楽映画的チープ感と、溢れんばかりのサービス精神は、間違いなく本物なのである。とにかく面白いし、ページを繰る手が止まらない。  これほど一方の端からもう一方の端へと変貌した作家を、ぼくは知らない。しかも何と、このヒーローでの次作も用意されているようだ。でも、この作家の好みである純文学趣味は、ぎりぎりのところで残したようだ。主人公の設定である。ジョー・ブロディ。ハーバード大学を問題を起こして中退。特殊部隊をやはり問題を起こして除隊。愛読書はドストエフスキー。  現在は、読み過ぎ、擦り切れた『白痴』を再読中。相棒のロシア系ヒロインのエリーナを、君はどこかナスターシャに似ていると言うが、彼女自身は、あなたこそ、どこかムイシュキン侯爵に似ているわね、でも私は『悪霊』が一番が好きだわ、スタヴローギンの虚無主義に共鳴しているわけではないけど、とのたまう。ぼくの中のドストエフスキー・フリークが思わず再燃する瞬間であった。ううむ。

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2019/03/17

この作家にしてはタッチが軽い。ジョーが読んでるドストエフスキーやカフカのタイトルを見ての、ストリッパーのコメントが良い。キャロルのジオへの誤解が解ける日は来るのか。精神科医でも性的嗜好を見抜けるとは限らず。親しい相手なら尚更。エイドリアンはテロリストにしては軽い。サイコパスのヘザ...

この作家にしてはタッチが軽い。ジョーが読んでるドストエフスキーやカフカのタイトルを見ての、ストリッパーのコメントが良い。キャロルのジオへの誤解が解ける日は来るのか。精神科医でも性的嗜好を見抜けるとは限らず。親しい相手なら尚更。エイドリアンはテロリストにしては軽い。サイコパスのヘザーの方が怖い。怖い方が生き残った。恐らく次作からのジョー達は大変だろう。

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2019/03/16

ジョー・ブロディーは異色の用心棒―ハーバード中退、元陸軍特殊部隊、愛読書はドストエフスキー。心優しいジョーだが、凄腕のその評判に偽りはない。ある晩、彼が勤務するストリップ・クラブをFBIが急襲する。理由も告げられずに逮捕されたジョーは、NYの名だたるならず者で溢れかえる留置場へ。...

ジョー・ブロディーは異色の用心棒―ハーバード中退、元陸軍特殊部隊、愛読書はドストエフスキー。心優しいジョーだが、凄腕のその評判に偽りはない。ある晩、彼が勤務するストリップ・クラブをFBIが急襲する。理由も告げられずに逮捕されたジョーは、NYの名だたるならず者で溢れかえる留置場へ。一斉手入れがあったのだ。捜査機関はいったい誰を捜していたのか?ジョーはそこで再会した中国系マフィアから、あるヤマに誘われるが…。ミステリ・ランキング三冠『二流小説家』著者の新境地。 二作目と短編集はあいにく未読。軽いタッチのアクション小説。シリーズ化されるだろうな。

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2019/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

SL 2018.12.31-2019.1.8 これがシリーズになってもっと背景がわかってくるともっと面白くなると思う。

Posted byブクログ

2018/10/08

デイヴィッド・ゴードンの最新作。 『二流小説家』『ミステリガール』『雪山の白い虎』と読み進めてきたが、作風が幅広く、この人は何でも書けるんじゃないかって気がする。まさか新作がノワール小説だとは思わなかったもんなぁ。面白かった。

Posted byブクログ