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風がはこんだ物語 の商品レビュー

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2020/09/20

難民としてどこへ行くのかもわからないボートに乗り合わせた人たちが、スーホの白い馬の話から自分たちの身の上を語り始め、希望を持ち始めていく。

Posted byブクログ

2020/04/30

14歳の少年ラミが大金を払って乗ったビニールボートは、安全な別天地の港を目指していたはずが、しばらく前からエンジンが止まっていて荒れた海の中をぐるぐる回っていた。ラミが持っているのはケースに入ったバイオリンだけ。それは彼の魂だから手放すことができなかった。同じ船に乗り合わせた人た...

14歳の少年ラミが大金を払って乗ったビニールボートは、安全な別天地の港を目指していたはずが、しばらく前からエンジンが止まっていて荒れた海の中をぐるぐる回っていた。ラミが持っているのはケースに入ったバイオリンだけ。それは彼の魂だから手放すことができなかった。同じ船に乗り合わせた人たちの求めに、ラミはオーケストラの指揮者から聞いた物語を奏で始める。それは、モンゴルの若い羊飼いスーホと白馬の物語だった。 ひとつのボートに乗り合わせた難民の人たちが、困難な状況下にあっても物語と音楽に勇気づけられ、希望を持ち続ける姿を、詩的な文章と幻想的な絵で綴った物語。 *******ここからはネタバレ******* このボートが、どこから来て、どのくらい海を漂っているのかはわかりませんが、乗り合わせた人たちが皆善良そうであることを救いに思います。 ラストで夜は明け、皆は希望を抱きますが、それでも海は荒れています。児童書なんだから、せめて陸に近ついて欲しかった。 これは、難民船の一晩を切り取ったような作品ですが、私としては、この前後含めてしっかりどっしりしたお話を求めます。 物語自体は平易ですが、詩的な表現がちょっとわかりにくいかも?高学年以上にオススメします。

Posted byブクログ