エンジニアのためのマネジメントキャリアパス の商品レビュー

カミール・フルニエ(著者),武舎広幸(訳者),武舎るみ(訳者)

2018/12/26

立場が変化し、マネジメントにほぼ全ての時間を使うようになった。適性がなければ見切りをつけるということも考えつつ、一旦覚悟も決め、コーディングの時間を取れないことを嘆かず、エンジニアと同じ視点で会社の愚痴を言えなくなったことを受け入れた。一方で、同じような立場の人間は会社に現状少なく、自分はどのような存在を目指すことが望ましいのか、この先どうなっていくのか、そういったことを知ることは難しい。そんな自分が最初に読む本として、最適な1冊だったと思う。

話は非常に具体的であり、時に生々しい。モデルケース的な話だけでなく、良くない例も載っており、「あるある」「わかる」と思う場所が非常に多い。良くない例に名前を付けているのが個人的には便利で、身近な例でも「あれは○○だから良くないな」と整理しやすい。また、上で自分がまさに覚悟と書いたような、マネージャ自身の立場の変化による心理的な辛さとその対策についてもカバーされており、多面的にマネージャをサポートしてくれる本だと感じた。さらに、CTOを含む様々な階級に合わせた話が書かれているのも具体性を増していて有用だと感じた。実際、自分の今の立場は、現状力不足ではあるが、8章「経営幹部」が最も近い。こういったポジションでの話は世の中にそう多くないため、とても貴重である。

具体的なTipsも多く、間違いなく今後も定期的に開くことになると思われる。おすすめ。

2018/12/24

自分で自分を管理するフェーズからインターンのメンターに進み、経営幹部として文化の構築をするまでの技術系管理者のノウハウ集。
部下を持たないシニアエンジニアの位置が自分に近いかと思うけど、その段階へのアドバイスも十分ありためになった

2018/11/26

IT系エンジニアの、マネジメント系キャリアパスの各段階におけるノウハウ集。

実際に経験のある、全体の半分程度までは、実感を持って頷きながら読めたので、多分もう半分も、実際にその地位まで来ている人であれば、納得できる内容になって居るのでは。

マネジメント系を目指さなくても、「直属のマネージェーから何を期待されているのか」がわかるので、IT系の人ならだれが読んでも面白いんじゃないかと思う。

2018/11/11

筆者のソフトウェアエンジニアのキャリア経験を基に書かれた、技術系の新入社員から役員までにとって指標になりそうな書籍。
役職ごとに章立てし、その立場ごとの必要となる力や姿勢が示されているので、何度も読み返すことになりそう。
技術系のキャリアパスに絞って書かれている書籍は初めて読んだので貴重。

2018/10/01

「エンジニアの」マネジメントキャリアパスについて論じるというありそうでなかった本。

インターンや新人メンバーのメンターから始まり、部下を持ち、経営層に至るまでの各ポイントで何を身に付けるべきか、何に留意するべきかが綴られる。

どの階層にも共通していえるのは以下。
・前の階層とはまったく違う期待がある
・よって、まったく未知の能力開発が必要となる
・コミュニケーションによる信頼関係構築は重要である

一部、日本の文化とは馴染まない部分や
近年の階層があまりない組織への適用という観点が深読みしないとでてこなかったので
その点は読み手であるマネージャーが自分なりに補完するとよい。