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若者よ、マルクスを読もう(Ⅲ) の商品レビュー

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2022/01/07

 2022年の正月、たまたま図書館で手に取った。  アメリカ共産党の成り立ち等を通じてアメリカのそのものの成り立ちを垣間見られる一冊だ。1848年のドイツでの三月革命の失敗等を契機に、アメリカのホームステッド法の牽引も手伝い、ドイツやオーストリア帝国から移民がForty-eigh...

 2022年の正月、たまたま図書館で手に取った。  アメリカ共産党の成り立ち等を通じてアメリカのそのものの成り立ちを垣間見られる一冊だ。1848年のドイツでの三月革命の失敗等を契機に、アメリカのホームステッド法の牽引も手伝い、ドイツやオーストリア帝国から移民がForty-eighters(四八年世代)として大規模な移民があったとのこと。それを支線したのがエンゲルスという。  また、マルクスがアメリカの新聞紙トリビューンに400本超の記事を書いたというのも驚きだ。  新年早々にこのような刺激的な本に出会え、いい年になりそうだ。

Posted byブクログ

2020/10/20

 これまでとはちょっと違ったまとめ方。  第1部は,「フランスにおける内乱」についての往復書簡ですから,これは前2冊と同じ感じです。一方,第2部・第3部は,京都の妙心寺で行われた2人の講演を元にして書かれたもので,それぞれテーマがあって読みやすいです。  特に,第2部「アメリカと...

 これまでとはちょっと違ったまとめ方。  第1部は,「フランスにおける内乱」についての往復書簡ですから,これは前2冊と同じ感じです。一方,第2部・第3部は,京都の妙心寺で行われた2人の講演を元にして書かれたもので,それぞれテーマがあって読みやすいです。  特に,第2部「アメリカとマルクス」の話は,アメリカ共産党についてのまったく知らない話が出てきて,興味深く読みました。今のアメリカ合衆国を見ても,社会が成熟しているとはまったく思えません。あれだけバラバラな国が,世界に対して大きな力を持っていること自体大変危険な気がしてきます。今こそ,マルクスの教えに鑑みて,どんな社会を目指していくべきなのかを考えた方がいいですね。  新自由主義で進んできたここ30年ですが,この間,社会のなかに様々な格差が生まれてきました。弱者のことを考えながら進めないと資本主義はやっていけません。購買者がいないと成り立たないからです。こういう矛盾を抱えながら進む今の社会だからこそ,マルクスを読み直すことも必要だよなと思います。  内田さんは,マルクスの論理の進め方の鮮やかさについても,若者たちに体験して欲しいと言っています。  本書にはまだ『資本論』は出てきません。これ,まだ続くようです。  第Ⅳ巻はいつかなあ。

Posted byブクログ